スタッフ日録:南京形銀瓶#22

2024.10.11 Category :


こんにちは。スタッフNです。

今回ご紹介するのは、女性スタッフ一同「かわいい!」と声を上げた中国の南京形の銀瓶です。

実物は写真で見るより小振りで、繊細な作りと可愛らしさに一目惚れいたしました。

把手は南京の茎や蔓ではなく、竹を模した珍しい意匠です。

凝った細工と可愛らしい南京の形は、お茶の席で目を引くのではないでしょうか。

黄正元は19世紀中国(清代)の官吏の名前で壬子(じんし)は干支のねずみ年を意味します。

この刻印により、今から172年前の咸豊(かんぽう)2年(1852年)に作られたお品であることが解ります。

長い時を経たお品ですが、凹みや修繕された形跡もなく、綺麗な形状を保っていて驚きました。

お譲りくださったお客様も、先祖代々受け継いだお品ものを大切に保管されていたのでしょう。

また、蓋の摘みには茎の管が緻密に施されており、その技術力と再現力の高さが素晴らしいです。

そして南京は、種の多さや蔓の伸びが子孫繁栄、家系が長く続く象徴として、世界それぞれの文化で好まれる吉祥模様です。

素晴らしいお品ものを手に取って見ることができ、大変光栄に思います。

この度は大切なお品ものをお譲りいただき誠にありがとうございました。


品名:南京形銀瓶
時代:清時代|咸豊(かんぽう)2年(1852年)
国:中国


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白髪一雄 作品展|行為にこそ 総てをかけて



スタッフ日録:Christofle MARLY|マルリー#21

2024.09.27 Category :

クリストフル買取大阪
京都府伏見区にお住まいのお客様より、クリストフルのマルリーをお譲りいただきました。

マルリーは、アンカンサスとシェルのモチーフを非対称的に配置した優雅で美しいデザイン。

制作を開始した1896年から120年以上経った現代も人気の高いコレクションです。

本来は洋食器とコーディネートを組むカトラリーですが、今回はDAWSON社製(イギリス)のシノワズリ図案の小皿と組み合わせてみました。

異なる文化と合わさることで新たな魅力を引き出すことができます。
クリストフル買取大阪
マルリーのデザインは、ルイ14世によってパリ近郊に建てられたマルリー城に由来しており、マルリー城はルイ14世にとって他の宮殿とは異なる特別な宮殿でした。

べルサイユの喧騒から離れて静かに過ごすためにしばしば訪れ、親しい友人や招待客をもてなし、晩年には年の3分の1をここで過ごすほど気に入っていたようです。

アンカンサスの葉と貝殻の波模様をモチーフとしたデザインはマルリー城の瀟洒で優雅なスタイルを見事に表現しています。

残念なことに、マルリー城自体はフランス革命によって破壊されてしまいましたが、その精神は現代にも受け継がれています。
クリストフル買取大阪
また、マルリーには「何よりも親しい友人と楽しい時間を過ごしたい」という思いが込められています。

柄に刻まれた「M」のイニシャルは特別な贈り物だったのでしょうか。

マルリーの制作に込められた意図を知って選ばれたのか、偶然の一致なのか真相はわかりませんが、大変粋な贈り物と感じました。

一部、変色は見られましたが、傷やすり減りもほとんどない状態で保管されていたことから大事に仕舞われていたことが伺えます。

この度は大切なお品ものをお譲りいただき誠にありがとうございました。


ブランド:Christofle/クリストフル
シリーズ:MARLY/マルリー
特徴:ロココスタイル


イギリス|DAWSON社製|シノワズリ図小皿


春慶塗|隅切折敷


公式サイト↓
Christofle
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大阪市福島区にて角谷莎村作の鉄瓶を買取させていただきました!



スタッフ日録:野口小蘋#20

2024.09.13 Category :

野口小蘋買取大阪
岸和田市にお住まいのお客様より、野口小蘋の掛軸を買取させていただきました。

掛軸には桜や鬼百合、万年青、笹、愛らしい二羽の雀が繊細なタッチで描かれており、草花や動物の特徴が見事に表現されています。

開花時期や旬の季節が異なる草花が一つの絵の中に描かれている様子が大変興味深く、四君子(しくんし)を小蘋なりに捉えた作品でしょうか。

署名に明治辛丑孟春と記されていることや、雀が寒さを凌ぐ為に膨らんだ状態であることから明治34年の1月に完成したものと考えられます。

元来、南画家として知られる小蘋ですが、特に明治30年代以降は四条派や琳派といった日本の伝統絵画、さらには西洋の絵画の影響を受けており、作風に様々な要素を取り入れていることが伺えます。

小蘋は幼い頃から学問や芸術に強い興味を示し、16歳になると父と共に画の修行のため各地を巡遊し、その過程で様々な画人や名士たちと交流を深めました。

古人の作品や当時流行した絵画に触れる機会に恵まれ画技を磨いたとされています。
野口小蘋買取大阪
時代背景を考えると、女性が働き画業で活躍することは非常に困難でしたが、野口小蘋の作風は皇族や華族に愛顧され女性初の帝室技芸員を拝命するなど異例の成功を収めました。

また、幼い頃から各地を巡り画業で家計を支え家族を養うなど激動の人生だったと言えます。

生涯を通して幅広い画題を手がけた野口小蘋の作品は、各地の美術館に収蔵されているので、いつか他の作品を目にする機会に恵まれるかも知れません。

この度は大切なお品ものをお譲りいただき誠にありがとうございました。


【経歴】
弘化4年(1847年) 古医方松邨春岱の長女として大坂難波に生まれる
安政元年(1854年) 四条派の石垣東山に入門
文久2年(1862年) 画の修行のため父と北陸を巡遊(旅の途中で父が客死)
慶応元年(1865年) 母を養うため近江八幡へ遊歴し売画
慶応3年(1867年) 関西南画壇の重鎮である日根対山に師事し山水画、花鳥画を学ぶ
明治4年(1871年) 上京し画家として独立
明治6年(1873年) 皇后御寝殿に花卉図8点を手がける
明治10年(1877年) 近江商人・野口正章と結婚し翌年に娘の小蕙が生まれる
明治22年(1889年) 華族女学校画学嘱託教授を務める
明治35年(1902年) 恒久王妃昌子内親王や成久王妃房子内親王の御用掛を拝命する
明治37年(1904年) 女性初の帝室技芸員を拝命
明治40年(1907年) 文展審査員に選ばれる
大正6年(1917年) 71歳で死去


【代表作】
美人雅集図(明治5年)
富貴百齢図(明治25年)
春秋山水図屏風(明治28年)


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大阪府交野市で切子ガラス鉢を買取させていただきました!



スタッフ日録:初代ASAHI PENTAX 6×7#19

2024.08.23 Category :

骨董品買取大阪
お盆休みもあっという間に終わり、秋が待ち遠しいですね。

こんにちは。スタッフNです。

今回は久しぶりにカメラについてご紹介させていただきます。

大阪市阿倍野区にお住まいのお客様より、初代ASAHI PENTAX 6×7をお譲りいただきました。

このカメラは旭光学工業株式会社(現:リコーイメージング株式会社)が1969年に発売した中判フィルム一眼レフカメラです。

まず驚いたのはカメラの大きさとどっしりとした重さで、通常のカメラと比べ、2〜3回りくらいの大きさがあり、レンズと合わせると2kgほどの重さになります。
骨董品買取大阪
中判フィルムカメラは一般的な35mmカメラよりも大きなフィルムを使用するため、それに比例してボディも大きくなります。

中でもASAHI PENTAX 6×7は特に大きなカメラで、愛好家たちからは「バケペン(化け物のようなPENTAX)」と呼ばれています。

この重量と大きさに加えて撮影可能枚数も少なく不便ですが、近年では若い世代を中心にフィルムカメラが再ブームとなり、フィルム独特の描写や自身で操作して撮影する「体験」に魅力を感じる人が増えASAHI PENTAX 6×7の人気も再燃しました。
骨董品買取大阪
今回はフィルムが手元になく、実際に撮影した写真をお見せすることが出来ないのですが、無骨な見た目とは裏腹に高画質で柔らかな描写と、淡いコントラストの優しい写真が撮れるギャップが魅力的なカメラです。

皆様のご自宅にも、古いカメラや仕舞われたまま使っていないカメラがないか、一度探してみてはいかがでしょうか?

この度は大切なお品ものをお譲りいただき誠にありがとうございました。


メーカー:旭光学工業株式会社(現:リコーイメージング株式会社)
型式:ASAHI PENTAX 6×7 中判一眼レフカメラ
サイズ:W177×H152×D91mm1.76kg(TTLペンタプリズム付き)
ファインダー:交換式
専用レンズ:PENTAX Super-Multi-Coated TAKUMAR/6×7 105mm f2.4


公式サイト↓
PENTAX


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大阪市守口市で純銀製のちろりを買取させていただきました!



スタッフ日録:WEDGWOOD ジャスパーウェア#18

2024.08.09 Category :


こんにちは。スタッフNです。

大阪市大正区にお住まいのお客様より、WEDGWOODのジャスパーウェアのティーカップとソーサーをお譲りいただきました。

爽やかなペールブルーとネオクラシカル様式のレリーフ模様に心が惹きつけられる一品。

カメオのような薄浮彫りと、滑らかな土や石を思わせる手触りは他に類を見ない独創的なデザインです。
ウェッジウッド買取大阪
18世紀、創始者であるジョサイア・ウエッジウッドは、自らの陶器を古代の陶器と同様に芸術の域に高めることを目的として美術陶器の制作を始めました。

当時焼かれていた荒く無釉で黒い炻器を4年の歳月をかけて試作と実験を繰り返し、碧玉のように美しい炻器へと改良しました。

碧玉(jasper)の名にちなんでジャスパーウェアと名付けられたストーンウェア(炻器)の古典主義的なデザインは、それまで主流だったロココ様式に代わりヨーロッパ中を席捲しました。

また、1790年にジャスパーウェアで再現した「ポートランドの壺」はジョサイア・ウエッジウッドの名声を不動のものとしました。

ジャスパーウェアは完成から280年経った現在も「装飾の美」として多くの人を惹きつけ愛され続けています。

季節や行事によって限定色や通常とは異なったレリーフのデザインが展開されており、パターンの違いを楽しむことができるのも魅力の一つです。

余談ですが、個人的に大変好みのデザインのジャスパーウェア。いずれはティーカップやプレートなど手に入れようと決意しました。

この度は大切なお品ものをお譲りいただき誠にありがとうございました。


ブランド:WEDGWOOD
シリーズ:ジャスパーウェア


公式サイト↓
WEDGWOOD


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納涼|骨董品買取のORIGEN


スタッフ日録:回転丸椅子の再生#17

2024.07.26 Category :


暑い日が続きますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

こんにちは。スタッフNです。

今回は以前にスタッフ日録で紹介した肘掛け椅子と同じようにリペアした古い回転椅子についてご紹介させていただきます。

この丸い回転椅子はおそらく大正から昭和初期頃のものと思われます。

昔は座面のネジをクルクルと回転させて、高さ調節するタイプの椅子が一般的でしたが、油圧式の椅子が登場してからはその姿を見かけることが少なくなりました。

天板と脚はシンプルな作りですが、丈夫な無垢材を使用しているため、長い年月を経た今でもしっかりしていて驚きました。

座面の張り替えは職人さんに依頼しました。

古くなり傷んだ稲藁と麻布を取払い、柔らかく座り心地の良いウレタンに詰め替えてもらいました。

手の感覚を頼りに丸く成形し、均等な高さや厚みに整えます。

最後は生地がシワにならないよう伸縮も考え丁寧に布を張り、鋲を打って完成です。

引き取った時はボロボロで傷んだ椅子でしたが、生地を張り替えて拭き掃除しただけで、見違えるほど綺麗に仕上がりました。

鮮やかな山吹色が空間の雰囲気を明るくしてくれるので、密かに気に入っています。

時々、撮影の小道具として使用したり、スタッフの休憩の際にも活躍しています。

皆様のお住まいにも古い家具や壊れて仕舞われたままの家具がございましたら、ぜひ一度ご相談ください。

この度は大切なお品ものをお譲りいただき誠にありがとうございました。


品名:回転丸椅子
産地:日本
時代:大正-昭和初期


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ついに完成|本うるし金継ぎ教室 in ORIGEN



スタッフ日録:和菓子のかたち#16

2024.07.12 Category :

和菓子木型
奈良県大和高田市にお住まいのお客様より、和菓子の菓子木型をお譲りいただきました。

この木型は古い建物の屋根裏に眠っていたものを店主が見つけたものです。

ご依頼人様は木型の存在すら知らなかったそうで、なぜ屋根裏に木型が残されていたのかはわからないそうです。

四季折々の花や伝統文様が彫刻された木型は、落雁などの干菓子や煉切などの上生菓子を作るのに欠かせない製菓道具です。

機械化や大量生産が当たり前となった現代では、職人の手で作られた木型は非常に貴重なお品ものです。

私自身も、かつて製菓業界に携わっていたため、職人が技巧を凝らし古くからの伝統を受け継いできた製菓道具を見ると深い感慨を覚えます。
和菓子木型
木型職人は和菓子職人の想いを的確に汲み取り、数種類のノミや彫刻刀を用いて繊細な意匠を彫り上げます。

木型には水に強く耐久性に優れた桜の木が使用されておりますが、現在では桜材の入手がしづらくなり、木型職人の数も非常に少なくなっています。

こうした背景の中で職人たちが丹精を込めて作り上げた木型は、資料としての価値も高く、日本の伝統や季節の移ろいが感じられる高い彫刻技術が国内外で評価されています。
和菓子木型
和菓子の木型はお菓子作りの道具でありながら、美術館で展示されるなど単なる道具を超え芸術作品としても評価されています。

経年劣化によって摩耗し乾燥でひび割れ傷んだ木型は、木の枠を足したり修繕することで長く使い続けることができます。

お譲りいただいたお品ものの中にも、ひび割れを釘で修理したものがありました。

傷んだ道具も捨ててしまうのではなく、繕い直し大切に使われていたことが伺えます。

この度は大切なお品ものをお譲りいただき誠にありがとうございました。


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館林源右衛門|出張買取 in 大阪市阿倍野区



スタッフ日録:獅子鈕牡丹文象耳香炉#15

2024.06.28 Category :

大阪府柏原市にお住まいのお客様より、獅子鈕牡丹文象耳香炉をお譲りいただきました。

真鍮で作られた重厚感のある香炉は江戸末期から明治初期頃に仏具香炉として作られたもので、経年による色艶からは毎日欠かさずに御香を焚いたことが見て取れます。

蓋には親子の獅子が鎮座しており、獅子の体には細かな毛彫が施され、親と子の表情や牙部分の細部に至るまで緻密に作られています。

身には牡丹の帯がめぐらされており、その下の窓にはそれぞれ異なったポーズの獅子が高浮彫で装飾されています。

なにか仏教の教えを表しているのでしょうか。

獅子は百獣の王と呼ばれることから、力や権威の象徴として崇められ、邪気や悪を祓う霊力を持つ聖獣として祭礼や儀式の場を清める役割を担ってきました。

その獅子が唯一恐れるのが体内に寄生し肉を喰らい死に至らしめる害虫。

害虫が牡丹の花から滴る夜露を嫌うことから、獅子は夜になると牡丹の下で眠るといわれています。彫刻や屏風絵などに獅子と牡丹の組み合わせが多いのもこの伝説が元となっています。

獅子身中の虫という仏教の教えを香炉の彫刻を通して説いているのかもしれません。

耳は象耳となっています。

象と仏教の関わりは深く、力強さや忍耐力を称えインドでは「動物の王」として尊ばれてきました。

あらゆる障害を除き、富をもたらす幸運の象徴とされています。

こうした獅子や牡丹、象のモチーフから邪気を払い招福をもたらすといった意味がこめられていることがわかります。

元々は五具足の一つでしたが、時とともに香炉だけが残り、大切に受け継がれたようです。

丹念に作られた造形だけでなく、そこに込められた意味を知ることで、よりお品ものを理解できたように思います。

この度は大切なお品ものをお譲りいただき誠にありがとうございました。


品名:獅子鈕牡丹文象耳香炉
産地:高岡銅器
時代:江戸末期-明治初期


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スタッフ日録:翡翠の簪#14



スタッフ日録:翡翠の簪#14

2024.06.19 Category :

簪買取大阪
大阪市天王寺区にお住まいのお客様より、美しい翡翠の簪をお譲りいただきました。

この簪は明治から大正時代頃のもので、非常に色目の美しい翡翠と精緻な唐草文が施された軸を組み合わせた上品なお品ものです。

また本作には現在採掘が禁止されている糸魚川翡翠が使われており、軸には18金が使用されてます。

滑らかな曲線に削り出された翡翠と緻密な彫金技術のどちらの技にも目を見張るものがあります。

相当に手間暇をかけて作られており、非常に高価なお品ものであったのだと思います。
簪買取大阪
現代では和装は普段着から特別な日の装いへと変わり、簪を身に付ける機会もなくなりました。そのため、仕舞われたままになっている方も多いのではないでしょうか。

女性のお洒落としての髪飾りの文化は、いつから始まったのか私なりに調べてみました。

日本における簪の起源は縄文時代まで遡ることができますが、江戸時代中期に急速に発展したと言われています。

江戸時代初期の垂髪が主だった頃は、髪をまとめるための実用的なものが用いられていました。

しかし、中期に入ると遊女たちが黄楊の櫛や鯨の笄を使用し、大名の奥方など身分が高い女性たちは鼈甲の飾り櫛を愛用するようになりました。
簪買取大阪
翡翠や珊瑚、瑪瑙、鼈甲といった天然素材から、金や銀などの貴金属、蒔絵や象嵌が施されたものまで、実に様々な材質やデザインがあります。

四季の風景や草花、物語の一場面、吉祥模様など職人たちはその技術を競い合い、時には存分に楽しんで制作に励んだと言われています。

簪は身分を問わず、当時の女性たちのお洒落に欠かせない必需品となり、珍しい意匠や豪華なものは話題となったことでしょう。
簪買取大阪
明治時代に入り、西洋化が急速に進む中で江戸時代のような四季や物語を感じる華やかな装飾を施したものは少なくなり、通年で使用できるシンプルなデザインが増えたそうです。

同時に日本髪から洋髪への変化とともに、簪を身に付ける機会も次第に減りました。

今回お譲りいただいた簪も時代の流れとともに使われなくなり、長い間、着物箪笥に仕舞われていたものです。

希少な天然素材を用い、高い技術で作られたお品を次代に繋ぎたいと思います。

皆様も一度、箪笥の中に眠ったままの貴重な髪道具がないか、見てみてくださいね。

この度は大切なお品ものをお譲りいただき誠に有難うございました。


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スタッフ日録:KUMATORI MUSEUMに出店しています#13



スタッフ日録:KUMATORI MUSEUMに出店しています#13

2024.06.06 Category :


先日のblogにて、ご案内させていただいた「KUMATORI MUSEUM」in 重要文化財・中家住宅が6月2日より始りました!

私も店番として参加させていただきました!

ORIGENは出張買取がメインのお店ですので、イベントへの出店や実際に古いものを買われるお客様とお話する機会はほとんどありません。

私は社内勤務なので、お客様と直接やりとりすると思うと大変緊張しました。

そんな中、開場直後から数名のお客様が見に来てくださいました。

皆様、気になったお品ものを手に取り、じっくり見ていただきました。

切子ガラスのコップや明治時代のうつわを手に取ったお客様が「懐かしい!」とおっしゃる姿を見て、とても嬉しい気持ちになりました。

店番の合間に、展示を見たりフード出店されている百日草さんのお弁当と珈琲をいただきました。

中庭のベンチに腰掛け、晴れた青空の下でいただく昼食は格別で、身体に優しいお弁当とハンドドリップのコーヒーで心も満たされました。

展示されている絵や写真作品に目を惹きつけられ、つい足を止めてじっくりと見入ってしまいました。

細かな描写や、独特の色使いを間近で見ることが出来ます。

400年以上もの歴史を紡いできた中家住宅で工芸品や美術展示に触れ、心豊かな時間を過ごしませんか?

皆様のご来場を心よりお待ちしております。


KUMATORI MUSEUMは6月9日(日)11時〜16時まで開催されております。

ORIGENでは陶磁器や漆器、小さな置物や花入など、昔の人々の暮らしの中で使われてきたお品をお持ちしました。

是非、お手に取ってご覧ください。

隣接する熊取交流センターすまいるズ煉瓦館ではオリナスジカンvol.3が開催されます。

こちらでは美味しいモノや丁寧に作られたモノ、ワクワクするコトに出会える場所として約50組の素敵なお店が集まります。※こちらのイベントは6月9日10時−16時に1日のみ開催


【KUMATORI MUSEUM】
日時 : 6月2日(日)〜6月9日(日)※6/5(水)休館日
場所 : 重要文化財・中家住宅


【オリナスジカンvol.3】
日時 : 6月9日(日)10:00-16:00※雨天決行、荒天中止
場所 : 熊取交流センター煉瓦館・重要文化財・中家住宅
駐車場 : 約150台
出店数 : 約60店舗



スタッフ日録:本うるし金継ぎ教室備忘録#12

2024.05.31 Category :

本うるし金継ぎ教室
こんにちは。スタッフNです。

昨年10月から始まった『本うるし金継ぎ教室』

私たちスタッフも参加させていただき、約4ヶ月をかけて無事に完成させることが出来ました!

金継ぎの一連の流れや思い出を覚えている限り、綴りたいと思います。
本うるし金継ぎ教室
まずは割れて欠けた磁器の下処理からスタート。初めての金継ぎなので私は小皿や小さなグラスを選びました。

アルコールで油分を拭ったり、ヒビを削ったりと地味な作業ですが根気と集中力を要します。

また、欠けたパーツを接着するために麦漆や刻苧漆、錆漆を使用するのですが、練り込む際にちょうど良い塩梅がわからず苦戦しました。

接着のズレを何度も修正しつつ、マスキングテープでしっかりと固定して初日はあっという間に時間が過ぎました。

ここから約2週間ほど乾燥させます。

三回目以降の金継ぎ教室では水研ぎと下地〜中塗りをしました。

錆漆を塗った表面が平らで滑らかになるよう水をつけたサンドペーパーで研ぎます。

実はこの時、余分に研いでしまったお皿が接着からやり直しとなってしましました。

なんとか絵漆の下塗りまで辿り着き、乾燥と中塗りを挟んで水研ぎを2〜3度繰り返します。
本うるし金継ぎ教室
各工程を文章にすると簡単な作業に見えますが、丁寧に行わないと仕上がりに影響するので慎重に作業を進めました。

また、中塗りの削り過ぎ・塗り過ぎでやり直しとなり。。

先生に泣きつきながらも、何とか次の工程に移ることが出来ました。

そんな苦労の連続の中、仕上げの金粉を乗せ出来上がったうつわを手に取った時には達成感があり感動もひとしおでした。
本うるし金継ぎ教室
特に苦労したのはガラスの金繕いでしょうか。

断面に生漆を塗り半乾きの状態で金箔を貼って、あとは陶磁器と同じように接着と水研ぎで整えていきますが、はみ出した漆が茶色く透けて見えたり乾燥が足りなかったりと一番時間がかかってしまいました。

初心者感が否めない仕上がりになりましたが、手間をかけた分とても可愛らしく感じます。

完成品をそれぞれ持ち帰る前に、参加したスタッフ全員分の食器を並べ記念撮影をしました。

教室では参加者の皆さんとお互いの作業の様子を見せあったり、和気藹々とお話しさせていただいたりと大変有意義な時間を過ごすことができました。

先生も丁寧に教えていただき、大変貴重で楽しい経験ができました。

この場を借りてお礼申し上げます。


参加者さま募集のお知らせ。金継ぎ教室に参加してみませんか?

合成接着剤を使う簡易金継ぎではなく、本漆を用いた本金継ぎを学べます。

古いものを大切に守り、次代に繋げる技術を一緒に学びませんか。

折角の機会ですので、ご興味のある方は是非ご参加ください。

ご興味、ご関心と直したい器があればどなたでもご参加いただけます。

割れた器が無い場合はご相談ください。

少人数制の為、席に限りがございます。

お早めにお申し込みくださいませ。

修理中の陶磁器・道具類は保管いたしますので身軽にお越しいただけます。

受講の回数は2~3点の修復で約8回です。
金継ぎがスムーズに進んだ場合の目安になります。
※修復する器の程度や状態、経験や個人差等により回数は前後いたします。


お申し込み方法

『大阪福島金継ぎ教室 むつき』ホームページのお問い合わせフォーム、もしくはinstagramのDMからお申し込みください。

Instagram:kintsugi.fukushima
HP:大阪福島金継ぎ教室 むつき


先生のご紹介
大阪福島金継ぎ教室 むつき
森本直子先生
2003年 大阪芸術大学デザイン学部卒業
2007年 裏千家茶道専門学校卒業
10年以上茶道に関連する仕事に従事した後に金継ぎと出会い、技法を習得


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KUMATORI MUSEUM in 重要文化財-中家住宅



スタッフ日録:ROYAL COPENHAGEN 無邪気な仔犬#11

2024.04.26 Category :

ロイヤルコペンハーゲン買取大阪
こんにちは。スタッフNです。

雨続きの4月、皆様いかがお過ごしでしょうか。

今回は大阪府箕面市にお住まいのお客様より、お譲りいただいたダックスフンドの仔犬をかたどったロイヤルコペンハーゲンのフィギュリンをご紹介いたします。

今にも動き出しそうな可愛らしい仕草や無邪気な表情に癒されますね。
ロイヤルコペンハーゲン買取大阪
フィギュリンとは陶磁器で作られた人形や彫刻などの立体造形を指し、その歴史は18世紀にまで遡ります。

王侯貴族が宮廷文化や異国情緒を楽しんだり、愛馬の姿を写し取り、愛でるために作らせたのが始まりと言われています。

ロイヤルコペンハーゲンのフィギュリンは1898年パリ万博で最初の作品が発表されて以来、現在も新作や限定コレクションが製造されており、毎年恒例のイヤーフィギュリンは大変人気の高いお品ものです。
ロイヤルコペンハーゲン大阪
ひとつひとつ、丁寧に作られたパーツは、つなぎ目が自然で滑らかに見えるように造形されています。

高度な技術と丁寧な職人技に加え、ロイヤルコペンハーゲンらしい愛らしいモチーフや優しい色使いも相まって女性のファンが多いお品ものです。

また、ダックスフンドのデザインはオラフ・マティーセン氏が手掛けており、愛情を持って仔犬を観察していたことが伺えます。

こうしてブログで紹介するために何度も触れていると、愛着が湧いて手放せなくなりそうです。

お譲りくださったお客様も、愛情を持って大切にされていたのではと思います。

この度は大切なお品ものをお譲りいただき、誠にありがとうございました。


ブランド:ROYAL COPENHAGEN
シリーズ:アニマルフィギュリン
サイズ: 横幅11cm/高さ6.5cm
デザイナー:Olaf Mathiesen/オラフ マティーセン


公式サイト↓
ROYAL COPENHAGEN


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四世 秦蔵六造|瑞雲 塗金銅香炉 出張買取 in 川西市



スタッフ日録:三田青磁の陽刻牡丹文豆皿#10

2024.03.08 Category :

三田青磁買取大阪
まだまだ肌寒い日が続く三月、皆様いかがお過ごしでしょうか?
スタッフNです。

宝塚市にお住まいのお客様より、三田青磁の豆皿をお譲りいただきました。

淡く優しい色合いと釉薬のぷっくりとした質感に手仕事ならではの温もりや個性が感じられます。

翡翠色の食器は和洋中どのスタイルとも相性がよくテーブルセッティングを考えるのが楽しくなりますね。

日本では平安時代に青磁の文化が認識されるようになりましたが、中国や韓国から輸入した青磁の質が高く好んで使われていたため、日本で初めて青磁が焼かれたのは江戸時代後期と言われています。

三田青磁は中国龍泉青磁、韓国高麗青磁と並び「世界三大青磁」の一つとして高く評価されていましたが、昭和初期に製造が途絶えたため「幻の青磁」と呼ばれているそうです。
三田青磁買取大阪
文様は陽刻と呼ばれる型押し技法で成形されています。

青磁の中に白く浮かび上がった牡丹がとても可愛らしいですね。

一般的なやきものは釉薬を一度かけて仕上げますが、三田青磁は何度も重ねて焼成する技法を用いており、独特な濃淡による自然な奥行きが感じられます。

また、職人によって釉薬の配合が異なり一つとして同じ色が出せないのも三田青磁の個性的な点といえます。
三田青磁買取大阪
陶磁器の個性として釉薬の剝落の跡も見どころの一つで、釉薬と胎土の収縮率が違うため起こる釉ハゲを「虫喰い」と呼ぶそうです。

ただの傷や粗悪品と見做すのではなく、個性や特徴として愛でて楽しむ独特の感性に「蓼食う虫も好き好き」のことわざが浮かびました。

ひとつひとつ異なる色や文様の味わいを鑑賞し、違いを楽しむことができるのは三田青磁の最大の魅力ですね。

この度は大切なお品ものをお譲りいただき誠に有難うございました。


産地:兵庫県三田市三輪町
品名:三田青磁陽刻牡丹文豆皿


参考サイト↓
三田青磁


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「鹿に寿老人 のったり香炉」出張買取実例



スタッフ日録:WEDGWOOD フロレンティーンターコイズ#9

2024.02.26 Category :

WEDGWOOD買取大阪
豊中市にお住まいのお客様より、WEDGWOODのフロレンティーンターコイズ・ティーセットをお譲りいただきました。

鮮やかなターコイズを基調にギリシャ神話に登場する「グリフォン」と果物の組み合わせがユニークかつ存在感があり、とても素敵なデザインです。

高級な洋食器としては珍しく金彩が施されていないため、電子レンジや食洗機で扱うことができ現代的ですね。

このフロレンティーンターコイズは19世紀後半から100年以上続く歴史あるパターンで、ボーダー状のデザインは16世紀のグロテスク文様が基になっているそうです。
WEDGWOOD買取大阪
グロテスクと聞くと恐ろしいものや不気味なものを想像しますが、この言葉は洞窟(grotto=グロッタ)を意味するイタリア語に由来しています。

15世紀に古代ローマの宮殿「ドムス・アウレア(黄金宮殿)」が地底から発掘されたことにより生まれた美術様式がグロテスク文様と呼ばれるようになりました。

そこには半人半獣や非実在的な植物をモチーフとした装飾壁面が施されており、当時の芸術家たちに強く影響を与えルネッサンス期に流行したそうです。

カップの図柄に描かれているグリフォンは、大地の王ライオンと空の王ワシを掛け合わせた幻想生物で王家の象徴として貴族に愛されるモチーフです。
WEDGWOOD買取大阪
また、珈琲紅茶兼用カップとして定評のある「リーシェイプ」は1910年頃にWEDGWOOD社で開発され、日本で好んで飲まれているブラックコーヒーと相性の良いカップとして定評があるそうです。

手に持った時の優しい質感やおさまりの良さ、独特のデザインと汎用性の高さが100年以上経った現代でも愛される所以でしょうか。

この度は大切なお品ものをお譲りいただき誠に有難うございました。


ブランド:WEDGWOOD
商品:フロレンティーンターコイズ ティーセット


公式サイト↓
WEDGWOOD


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大阪府松原市で骨董品を買取させていただきました!



スタッフ日録:Noritake Studio Collection うさぎの蓋物#8

2024.02.12 Category :

骨董品買取 大阪 ノリタケ
こんにちは。スタッフNです。

生駒市にお住まいのお客様より、ノリタケのうさぎの蓋物をお譲りいただきました。

干支や縁起物などのシリーズでしょうか?手のひらに収まるサイズ感とコロンとしたフォルムがとても可愛らしく魅力的です。
骨董品買取 大阪 ノリタケ
お部屋のアクセントとして飾ったり、お気に入りのアクセサリーをしまう小物入れとして使うのも素敵ですね。

絵付けや装飾がないシンプルなお品ものですが、丁寧な職人技を感じます。

日本の陶磁器ブランドとして歴史も長く、知名度も高いことから多くの方がノリタケの食器や置物を手にしたことがあるのではないでしょうか。
骨董品買取 大阪 ノリタケ
このノリタケスタジオコレクションはボーンチャイナシリーズの最高級品グレードで1973年頃に国内向けに製造されました。

高度な技術と優れた品質は廃盤となった現在も愛好家たちの間で根強い人気を誇っています。

またボーンチャイナとは、BONEは骨を意味し原材料に牛の灰骨を加えた磁気の種類を指します。

柔らかな乳白色と優れた透光性が特徴で、日本ではノリタケが初めて開発に成功しました。

創業当初の「白く緻密で美しい食器を作りたい」この熱意と妥協なき精神で成し遂げられたのです。

一見艶やかな陶器に見えるお品ものですが、実際に手に取って見ているとうさぎのふんわりとした毛並みや小動物特有の柔らかさが伝わるようです。

この度は大切なお品ものをお譲りいただき誠に有難うございました。


ブランド:Noritake BONE CHINA Studio Collection
年代:1973-1987
商品:うさぎの蓋物


公式サイト↓
NORITAKE ONLINE


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「生誕120年 安井仲治―僕の大切な写真」



スタッフ日録:100年の記憶#7

2024.01.19 Category :

アンティーク肘掛け椅子買取大阪
こんにちは。スタッフNです。

今回は会社の3階にあるギャラリースペースで使用している古い肘掛け椅子をご紹介いたします。

ここは金継ぎ教室やデッサン会を開催したり、時にはスタッフの休憩所として利用しているスペースです。

真っ白な壁とコンクリートの床が一見無機質に見えますが、差し込む光が柔らかくとても居心地の良い癒される空間です。
アンティーク肘掛け椅子買取大阪
この椅子はかつて大阪市西区の古い会社の応接室で使われていたもので、年代は大正時代のものだそうです。

その後、使われなくなり長い間、倉庫に保管されていた椅子を引き取りました。

自力で傷んだ生地や壊れたバネやビスを取り除き、椅子張り職人さんに布を張り替えていただき、新たな椅子として再生しました。

生地はヨーロッパ製のデッドストックを使用しています。
アンティーク肘掛け椅子買取大阪
自らの手で修理・修繕することでものに対する愛着がより一層深まりますね。

この椅子が作られてから100年以上が経過していますが、昔のものは丁寧に作られているのでリペアすることで長く使うことができます。

古い家具をお持ちの方はリペアして新たな生命を吹き込んでみてはいかがでしょう?

余談ですが、修繕後に販売予定でしたが店主が大変気に入り、今では会社用として大切に使っています。

この度は大切なお品をお譲りいただき誠にありがとうございました。


年代:大正時代
特徴:楢材


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うるしの粋「段肩身替り雑煮椀」


第一回 本うるし金継ぎ教室

上本町デッサンスペース



スタッフ日録:萩の七化け #6

2024.01.06 Category :

萩焼 茶器 買取大阪
あけましておめでとうございます。スタッフNです。

みなさんは「萩の七化け」という言葉をご存知でしょうか?

山口県萩市で焼かれる日本を代表するやきものの一つである萩焼。

使い続けることで器の色味や風合いが経年変化する萩焼の特徴を指した言葉なのだそうです。
萩焼 茶器 買取大阪
堺市にお住まいのお客様より、可愛らしい茶器をお譲りいただきました。

手のひらに収まるサイズ感や木の葉を象ったフォルムが愛らしい一品。

角度や明かりによって寒色や暖色にも見える色味には独特な味わいを感じます。

せっかくの機会なのでお茶を淹れ、スタッフたちでいただきました。
萩焼 茶器 買取大阪
萩焼の原料となる胎土は水分の吸収率がよい、とても柔らかなやさしい土です。

焼成の過程で土と釉薬の収縮率の差によって「貫入(かんにゅう)」と呼ばれる細かな亀裂ができます。

この貫入に茶渋などが染み込むことで、うつわの色味や風合いが変化することを「萩の七化け」と呼びます。

また萩焼は「一楽、二萩、三唐津」と称され、優れた茶陶としても高く評価されているやきものです。

土や釉薬から生まれる独特な風合いと、絵付や装飾のない素朴な姿。

萩焼は使い続けることで魅力が増し「育てるように使う」ことができる「変化する」やきものです。

この度は大切なお品をお譲りいただき誠にありがとうございました。


産地:山口県萩市
品名:宝瓶/木の葉型煎茶碗


参考サイト↓
萩焼会館

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あけましておめでとうございます。



スタッフ日録:卓上の最高傑作ピュイフォルカ#5

2023.12.18 Category :

ピュイフォルカ買取 大阪
こんにちは、スタッフNです。

今回はフランス銀器の最高峰「ピュイフォルカ」のカトラリーをご紹介させていただきます。

ハンドル部分の編み込みが繊細で美しくアール・ヌーヴォーのモチーフが好きな方にはたまらないデザインではないでしょうか?

美しさの中に重厚感と繊細さを兼ね備えており、この銀器一式が食卓に並ぶ姿は壮観に違いありません。

かくいう私もピュイフォルカの銀器を目の当たりにするのは初めてで知識が皆無なため、その歴史について調べてみました。

ピュイフォルカは、フランスのオルフェーブル(銀器細工工房)の一つで1820年にエミール・ピュイフォルカが創業しました。

工房のホールマーク(刻印)には当初制作していた折りたたみナイフのマークが記されています。

19世紀後半。2代目ルイ・ヴィクトールは銀器が最も洗練され、卓越していた時代のデザインや技術を学び取るべく、18世紀王侯貴族の銀器蒐集に注力しました。現在、その一大コレクションは「コレクション・ピュイフォルカ」としてルーヴル美術館に展示されています。
ピュイフォルカ買取 大阪
ミラーズ・アンティーク百科事典で「フランスアール・デコにおける最も重要な銀細工師」と称賛される3代目ジャン・ピュイフォルカは第一次世界大戦に従軍し、戦後は銀細工職人・デザイナーの見習いを始め、後にアール・デコ様式の銀器を生み出しました。

技術やセンスだけでなくレオナルド・ダ・ヴィンチの黄金比率を基準にし、ピタゴラスやアルキメデスといった数学者の思考に基づいて計算し尽くされたデザインは伝統の先にある革新へと道を開いたそうです。
古布買取 大阪
そんなフランス最高峰の銀器の敷物として使用したのはジャパンブルーと称される藍染の継ぎ接ぎ古布です。

藍染特有の深みある紺色と古布ならでは使い込まれた味が銀器の洗練された雰囲気と好対照。
とても美しく調和しています。

江戸時代から日本庶民に親しまれる染物とフランス最高峰の銀器が組み合わさることで、それぞれの魅力を引き立てながらより一層美しさを放っています。

世代を超え受け継がれた最高峰の銀器に触れることができ大変光栄です。

この度は大切なお品をお譲りいただき誠にありがとうございました。


ブランド:PUIFORCAT/ピュイフォルカ
シリーズ:ROYAL/ロワイヤル
特徴:スターリングシルバー(ルイ15世紀様式)


公式サイト↓
PUIFORCAT official website
参考サイト↓
ジャン・ピュイフォルカ-Wikipedia
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歳末のご挨拶と年末年始のお知らせ



スタッフ日録:新たな技法が織りなす軌跡#4

2023.12.07 Category :

ロイヤルコペンハーゲン買取大阪花瓶
こんにちは。2023年も残り一ヶ月を切りましたね。

年末年始の予定がまだ決まっていないスタッフNです。

先月のスタッフ日録にてロイヤルコペンハーゲンBACAシリーズの花瓶をご紹介させていただきました。

今回はまた趣の異なったデザインのお品ものをご紹介させていただきます。
ロイヤルコペンハーゲン買取大阪花瓶
大阪府枚方市のお客様より、情緒的な風景画が描かれた花瓶をお譲りいただきました。

この風景はコペンハーゲン郊外の海岸沿いの別荘でしょうか。

草木が潮風に靡いているように見え、釉薬の艶も相まって肌寒さを感じます。
ロイヤルコペンハーゲン買取大阪花瓶
1884年。ロイヤルコペンハーゲンのアートディレクターに任命されたアーノルド・クロー氏は釉薬の下に絵付けを施すアンダーグレイズ技法を考案。

従来の絵付けでは困難だった繊細な描写や色彩の表現を可能にしました。

クロー氏は葛飾北斎や歌川広重の版画に影響を受け、ジャポニズムの要素を取り入れた数々の作品を生み出し1889年のパリ万博でグランプリを獲得。

ロイヤルコペンハーゲンは国際的な躍進を遂げ今日に至ります。

現行品にないシリーズを調べるとブランドの軌跡を感じ奥深い世界に触れることができますね。

もし、お手元に珍しいデザインのお品ものがございましたら一度、調べてみてはいかがでしょうか。

この度は大切なお品ものをお譲りいただき、誠にありがとうございました。


ロイヤルコペンハーゲン公式サイト↓(アーノルド・クローについて)
The world’s greatest! 1889
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大阪府羽曳野市で骨董品を買取させていただいきました!



スタッフ日録:時代に先駆けたオートフォーカス NikonF3AF#3

2023.11.30 Category :

カメラ出張買取 Nikon F3AF
こんにちは、スタッフNです。

写真撮影がご趣味のお客様より、カメラコレクションをお譲りいただきました!

商品撮影スタッフとして、とてもテンションが上がっています!

早速、1番気になったカメラについて感じたことを綴りたいと思います。

スッキリと手に馴染むフォルムと前面の赤いラインがスタイリッシュな Nikon F3AF
カメラ出張買取 Nikon F3AF
上部のパーツは内蔵フラッシュか何かかな?と思ったのですが、ファインダーだと知り驚きました。

オートフォーカス撮影を行うためにはファインダーに単四電池を入れる必要があり、現在のカメラを思うと個性的なデザインだと感じました。
(デザインを手掛けたのは著名なプロダクトデザイナーのジョルジェット・ジウジアーロ氏)

更に驚いたのは動作確認の際にしっかりとオートフォーカスが機能したことです。

ジリジリと音を立てて被写体を探す動作が意思を持った生き物のようでなんとも可愛らしさを感じます。
カメラ出張買取 Nikon F3AF
先行のベストセラーである名機F3にAFシステムを搭載し、1983年に発売された「F3AF」

Nikon初のオートフォーカスカメラで、プロスペックAFとして大体的に発売されました。

機械式が主流の時代に電子化され、オートフォーカスを搭載したカメラの登場は大変衝撃だったのではないでしょうか。

しかし、高価格で使用できるレンズに制限があり販売台数は約9200台で製造終了しています。

先行のF3が1980年から2000年の約20年に渡り製造されていることを思うと、大変希少なカメラであることが伺えます。

現代では当たり前となったオートフォーカスですが、開発は非常に難しいものであったそうです。

現行のカメラに比べとても重いですが、当時の最先端技術を詰め込んだ歴史に残る貴重な一台です。

この度は大切なお品をお譲りいただき誠にありがとうございました。


メーカー:Nikon
型式:F3AF電子式35mmフィルム一眼レフカメラ
サイズ:幅 148.5mm 高さ96.5mm 奥行 65.5mm(ボディ)
専用ファインダー:DX-1
専用レンズ:Ai AF NIKKOR 80mm F2.8S、Ai AF NIKKOR 200mm F3.5S


公式サイト↓
第二十三夜 AI AF Nikkor 80mm F2.8S
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第二回-本うるし金継ぎ教室