スタッフ日録:ROYAL COPENHAGEN 無邪気な仔犬#11

2024.04.26 Category :

ロイヤルコペンハーゲン買取大阪
こんにちは。スタッフNです。

雨続きの4月、皆様いかがお過ごしでしょうか。

今回は大阪府箕面市にお住まいのお客様より、お譲りいただいたダックスフンドの仔犬をかたどったロイヤルコペンハーゲンのフィギュリンをご紹介いたします。

今にも動き出しそうな可愛らしい仕草や無邪気な表情に癒されますね。
ロイヤルコペンハーゲン買取大阪
フィギュリンとは陶磁器で作られた人形や彫刻などの立体造形を指し、その歴史は18世紀にまで遡ります。

王侯貴族が宮廷文化や異国情緒を楽しんだり、愛馬の姿を写し取り、愛でるために作らせたのが始まりと言われています。

ロイヤルコペンハーゲンのフィギュリンは1898年パリ万博で最初の作品が発表されて以来、現在も新作や限定コレクションが製造されており、毎年恒例のイヤーフィギュリンは大変人気の高いお品ものです。
ロイヤルコペンハーゲン大阪
ひとつひとつ、丁寧に作られたパーツは、つなぎ目が自然で滑らかに見えるように造形されています。

高度な技術と丁寧な職人技に加え、ロイヤルコペンハーゲンらしい愛らしいモチーフや優しい色使いも相まって女性のファンが多いお品ものです。

また、ダックスフンドのデザインはオラフ・マティーセン氏が手掛けており、愛情を持って仔犬を観察していたことが伺えます。

こうしてブログで紹介するために何度も触れていると、愛着が湧いて手放せなくなりそうです。

お譲りくださったお客様も、愛情を持って大切にされていたのではと思います。

この度は大切なお品ものをお譲りいただき、誠にありがとうございました。


ブランド:ROYAL COPENHAGEN
シリーズ:アニマルフィギュリン
サイズ: 横幅11cm/高さ6.5cm
デザイナー:Olaf Mathiesen/オラフ マティーセン


公式サイト↓
ROYAL COPENHAGEN


前回のブログ↓
四世 秦蔵六造|瑞雲 塗金銅香炉 出張買取 in 川西市


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スタッフ日録:三田青磁の陽刻牡丹文豆皿#10

2024.03.08 Category :

三田青磁買取大阪
まだまだ肌寒い日が続く三月、皆様いかがお過ごしでしょうか?
スタッフNです。

宝塚市にお住まいのお客様より、三田青磁の豆皿をお譲りいただきました。

淡く優しい色合いと釉薬のぷっくりとした質感に手仕事ならではの温もりや個性が感じられます。

翡翠色の食器は和洋中どのスタイルとも相性がよくテーブルセッティングを考えるのが楽しくなりますね。

日本では平安時代に青磁の文化が認識されるようになりましたが、中国や韓国から輸入した青磁の質が高く好んで使われていたため、日本で初めて青磁が焼かれたのは江戸時代後期と言われています。

三田青磁は中国龍泉青磁、韓国高麗青磁と並び「世界三大青磁」の一つとして高く評価されていましたが、昭和初期に製造が途絶えたため「幻の青磁」と呼ばれているそうです。
三田青磁買取大阪
文様は陽刻と呼ばれる型押し技法で成形されています。

青磁の中に白く浮かび上がった牡丹がとても可愛らしいですね。

一般的なやきものは釉薬を一度かけて仕上げますが、三田青磁は何度も重ねて焼成する技法を用いており、独特な濃淡による自然な奥行きが感じられます。

また、職人によって釉薬の配合が異なり一つとして同じ色が出せないのも三田青磁の個性的な点といえます。
三田青磁買取大阪
陶磁器の個性として釉薬の剝落の跡も見どころの一つで、釉薬と胎土の収縮率が違うため起こる釉ハゲを「虫喰い」と呼ぶそうです。

ただの傷や粗悪品と見做すのではなく、個性や特徴として愛でて楽しむ独特の感性に「蓼食う虫も好き好き」のことわざが浮かびました。

ひとつひとつ異なる色や文様の味わいを鑑賞し、違いを楽しむことができるのは三田青磁の最大の魅力ですね。

この度は大切なお品ものをお譲りいただき誠に有難うございました。


産地:兵庫県三田市三輪町
品名:三田青磁陽刻牡丹文豆皿


参考サイト↓
三田青磁


前回のブログ↓
「鹿に寿老人 のったり香炉」出張買取実例


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スタッフ日録:WEDGWOOD フロレンティーンターコイズ#9

2024.02.26 Category :

WEDGWOOD買取大阪
豊中市にお住まいのお客様より、WEDGWOODのフロレンティーンターコイズ・ティーセットをお譲りいただきました。

鮮やかなターコイズを基調にギリシャ神話に登場する「グリフォン」と果物の組み合わせがユニークかつ存在感があり、とても素敵なデザインです。

高級な洋食器としては珍しく金彩が施されていないため、電子レンジや食洗機で扱うことができ現代的ですね。

このフロレンティーンターコイズは19世紀後半から100年以上続く歴史あるパターンで、ボーダー状のデザインは16世紀のグロテスク文様が基になっているそうです。
WEDGWOOD買取大阪
グロテスクと聞くと恐ろしいものや不気味なものを想像しますが、この言葉は洞窟(grotto=グロッタ)を意味するイタリア語に由来しています。

15世紀に古代ローマの宮殿「ドムス・アウレア(黄金宮殿)」が地底から発掘されたことにより生まれた美術様式がグロテスク文様と呼ばれるようになりました。

そこには半人半獣や非実在的な植物をモチーフとした装飾壁面が施されており、当時の芸術家たちに強く影響を与えルネッサンス期に流行したそうです。

カップの図柄に描かれているグリフォンは、大地の王ライオンと空の王ワシを掛け合わせた幻想生物で王家の象徴として貴族に愛されるモチーフです。
WEDGWOOD買取大阪
また、珈琲紅茶兼用カップとして定評のある「リーシェイプ」は1910年頃にWEDGWOOD社で開発され、日本で好んで飲まれているブラックコーヒーと相性の良いカップとして定評があるそうです。

手に持った時の優しい質感やおさまりの良さ、独特のデザインと汎用性の高さが100年以上経った現代でも愛される所以でしょうか。

この度は大切なお品ものをお譲りいただき誠に有難うございました。


ブランド:WEDGWOOD
商品:フロレンティーンターコイズ ティーセット


公式サイト↓
WEDGWOOD


前回のブログ↓
大阪府松原市で骨董品を買取させていただきました!


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スタッフ日録:Noritake Studio Collection うさぎの蓋物#8

2024.02.12 Category :

骨董品買取 大阪 ノリタケ
こんにちは。スタッフNです。

生駒市にお住まいのお客様より、ノリタケのうさぎの蓋物をお譲りいただきました。

干支や縁起物などのシリーズでしょうか?手のひらに収まるサイズ感とコロンとしたフォルムがとても可愛らしく魅力的です。
骨董品買取 大阪 ノリタケ
お部屋のアクセントとして飾ったり、お気に入りのアクセサリーをしまう小物入れとして使うのも素敵ですね。

絵付けや装飾がないシンプルなお品ものですが、丁寧な職人技を感じます。

日本の陶磁器ブランドとして歴史も長く、知名度も高いことから多くの方がノリタケの食器や置物を手にしたことがあるのではないでしょうか。
骨董品買取 大阪 ノリタケ
このノリタケスタジオコレクションはボーンチャイナシリーズの最高級品グレードで1973年頃に国内向けに製造されました。

高度な技術と優れた品質は廃盤となった現在も愛好家たちの間で根強い人気を誇っています。

またボーンチャイナとは、BONEは骨を意味し原材料に牛の灰骨を加えた磁気の種類を指します。

柔らかな乳白色と優れた透光性が特徴で、日本ではノリタケが初めて開発に成功しました。

創業当初の「白く緻密で美しい食器を作りたい」この熱意と妥協なき精神で成し遂げられたのです。

一見艶やかな陶器に見えるお品ものですが、実際に手に取って見ているとうさぎのふんわりとした毛並みや小動物特有の柔らかさが伝わるようです。

この度は大切なお品ものをお譲りいただき誠に有難うございました。


ブランド:Noritake BONE CHINA Studio Collection
年代:1973-1987
商品:うさぎの蓋物


公式サイト↓
NORITAKE ONLINE


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「生誕120年 安井仲治―僕の大切な写真」


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スタッフ日録:100年の記憶#7

2024.01.19 Category :

アンティーク肘掛け椅子買取大阪
こんにちは。スタッフNです。

今回は会社の3階にあるギャラリースペースで使用している古い肘掛け椅子をご紹介いたします。

ここは金継ぎ教室やデッサン会を開催したり、時にはスタッフの休憩所として利用しているスペースです。

真っ白な壁とコンクリートの床が一見無機質に見えますが、差し込む光が柔らかくとても居心地の良い癒される空間です。
アンティーク肘掛け椅子買取大阪
この椅子はかつて大阪市西区の古い会社の応接室で使われていたもので、年代は大正時代のものだそうです。

その後、使われなくなり長い間、倉庫に保管されていた椅子を引き取りました。

自力で傷んだ生地や壊れたバネやビスを取り除き、椅子張り職人さんに布を張り替えていただき、新たな椅子として再生しました。

生地はヨーロッパ製のデッドストックを使用しています。
アンティーク肘掛け椅子買取大阪
自らの手で修理・修繕することでものに対する愛着がより一層深まりますね。

この椅子が作られてから100年以上が経過していますが、昔のものは丁寧に作られているのでリペアすることで長く使うことができます。

古い家具をお持ちの方はリペアして新たな生命を吹き込んでみてはいかがでしょう?

余談ですが、修繕後に販売予定でしたが店主が大変気に入り、今では会社用として大切に使っています。

この度は大切なお品をお譲りいただき誠にありがとうございました。


年代:大正時代
特徴:楢材


前回のブログ↓

うるしの粋「段肩身替り雑煮椀」


第一回 本うるし金継ぎ教室

上本町デッサンスペース


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スタッフ日録:萩の七化け #6

2024.01.06 Category :

萩焼 茶器 買取大阪
あけましておめでとうございます。スタッフNです。

みなさんは「萩の七化け」という言葉をご存知でしょうか?

山口県萩市で焼かれる日本を代表するやきものの一つである萩焼。

使い続けることで器の色味や風合いが経年変化する萩焼の特徴を指した言葉なのだそうです。
萩焼 茶器 買取大阪
堺市にお住まいのお客様より、可愛らしい茶器をお譲りいただきました。

手のひらに収まるサイズ感や木の葉を象ったフォルムが愛らしい一品。

角度や明かりによって寒色や暖色にも見える色味には独特な味わいを感じます。

せっかくの機会なのでお茶を淹れ、スタッフたちでいただきました。
萩焼 茶器 買取大阪
萩焼の原料となる胎土は水分の吸収率がよい、とても柔らかなやさしい土です。

焼成の過程で土と釉薬の収縮率の差によって「貫入(かんにゅう)」と呼ばれる細かな亀裂ができます。

この貫入に茶渋などが染み込むことで、うつわの色味や風合いが変化することを「萩の七化け」と呼びます。

また萩焼は「一楽、二萩、三唐津」と称され、優れた茶陶としても高く評価されているやきものです。

土や釉薬から生まれる独特な風合いと、絵付や装飾のない素朴な姿。

萩焼は使い続けることで魅力が増し「育てるように使う」ことができる「変化する」やきものです。

この度は大切なお品をお譲りいただき誠にありがとうございました。


産地:山口県萩市
品名:宝瓶/木の葉型煎茶碗


参考サイト↓
萩焼会館

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あけましておめでとうございます。


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スタッフ日録:卓上の最高傑作ピュイフォルカ#5

2023.12.18 Category :

ピュイフォルカ買取 大阪
こんにちは、スタッフNです。

今回はフランス銀器の最高峰「ピュイフォルカ」のカトラリーをご紹介させていただきます。

ハンドル部分の編み込みが繊細で美しくアール・ヌーヴォーのモチーフが好きな方にはたまらないデザインではないでしょうか?

美しさの中に重厚感と繊細さを兼ね備えており、この銀器一式が食卓に並ぶ姿は壮観に違いありません。

かくいう私もピュイフォルカの銀器を目の当たりにするのは初めてで知識が皆無なため、その歴史について調べてみました。

ピュイフォルカは、フランスのオルフェーブル(銀器細工工房)の一つで1820年にエミール・ピュイフォルカが創業しました。

工房のホールマーク(刻印)には当初制作していた折りたたみナイフのマークが記されています。

19世紀後半。2代目ルイ・ヴィクトールは銀器が最も洗練され、卓越していた時代のデザインや技術を学び取るべく、18世紀王侯貴族の銀器蒐集に注力しました。現在、その一大コレクションは「コレクション・ピュイフォルカ」としてルーヴル美術館に展示されています。
ピュイフォルカ買取 大阪
ミラーズ・アンティーク百科事典で「フランスアール・デコにおける最も重要な銀細工師」と称賛される3代目ジャン・ピュイフォルカは第一次世界大戦に従軍し、戦後は銀細工職人・デザイナーの見習いを始め、後にアール・デコ様式の銀器を生み出しました。

技術やセンスだけでなくレオナルド・ダ・ヴィンチの黄金比率を基準にし、ピタゴラスやアルキメデスといった数学者の思考に基づいて計算し尽くされたデザインは伝統の先にある革新へと道を開いたそうです。
古布買取 大阪
そんなフランス最高峰の銀器の敷物として使用したのはジャパンブルーと称される藍染の継ぎ接ぎ古布です。

藍染特有の深みある紺色と古布ならでは使い込まれた味が銀器の洗練された雰囲気と好対照。
とても美しく調和しています。

江戸時代から日本庶民に親しまれる染物とフランス最高峰の銀器が組み合わさることで、それぞれの魅力を引き立てながらより一層美しさを放っています。

世代を超え受け継がれた最高峰の銀器に触れることができ大変光栄です。

この度は大切なお品をお譲りいただき誠にありがとうございました。


ブランド:PUIFORCAT/ピュイフォルカ
シリーズ:ROYAL/ロワイヤル
特徴:スターリングシルバー(ルイ15世紀様式)


公式サイト↓
PUIFORCAT official website
参考サイト↓
ジャン・ピュイフォルカ-Wikipedia
前回のブログ↓
歳末のご挨拶と年末年始のお知らせ


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スタッフ日録:新たな技法が織りなす軌跡#4

2023.12.07 Category :

ロイヤルコペンハーゲン買取大阪花瓶
こんにちは。2023年も残り一ヶ月を切りましたね。

年末年始の予定がまだ決まっていないスタッフNです。

先月のスタッフ日録にてロイヤルコペンハーゲンBACAシリーズの花瓶をご紹介させていただきました。

今回はまた趣の異なったデザインのお品ものをご紹介させていただきます。
ロイヤルコペンハーゲン買取大阪花瓶
大阪府枚方市のお客様より、情緒的な風景画が描かれた花瓶をお譲りいただきました。

この風景はコペンハーゲン郊外の海岸沿いの別荘でしょうか。

草木が潮風に靡いているように見え、釉薬の艶も相まって肌寒さを感じます。
ロイヤルコペンハーゲン買取大阪花瓶
1884年。ロイヤルコペンハーゲンのアートディレクターに任命されたアーノルド・クロー氏は釉薬の下に絵付けを施すアンダーグレイズ技法を考案。

従来の絵付けでは困難だった繊細な描写や色彩の表現を可能にしました。

クロー氏は葛飾北斎や歌川広重の版画に影響を受け、ジャポニズムの要素を取り入れた数々の作品を生み出し1889年のパリ万博でグランプリを獲得。

ロイヤルコペンハーゲンは国際的な躍進を遂げ今日に至ります。

現行品にないシリーズを調べるとブランドの軌跡を感じ奥深い世界に触れることができますね。

もし、お手元に珍しいデザインのお品ものがございましたら一度、調べてみてはいかがでしょうか。

この度は大切なお品ものをお譲りいただき、誠にありがとうございました。


ロイヤルコペンハーゲン公式サイト↓(アーノルド・クローについて)
The world’s greatest! 1889
前回のブログ↓
大阪府羽曳野市で骨董品を買取させていただいきました!


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スタッフ日録:時代に先駆けたオートフォーカス NikonF3AF#3

2023.11.30 Category :

カメラ出張買取 Nikon F3AF
こんにちは、スタッフNです。

写真撮影がご趣味のお客様より、カメラコレクションをお譲りいただきました!

商品撮影スタッフとして、とてもテンションが上がっています!

早速、1番気になったカメラについて感じたことを綴りたいと思います。

スッキリと手に馴染むフォルムと前面の赤いラインがスタイリッシュな Nikon F3AF
カメラ出張買取 Nikon F3AF
上部のパーツは内蔵フラッシュか何かかな?と思ったのですが、ファインダーだと知り驚きました。

オートフォーカス撮影を行うためにはファインダーに単四電池を入れる必要があり、現在のカメラを思うと個性的なデザインだと感じました。
(デザインを手掛けたのは著名なプロダクトデザイナーのジョルジェット・ジウジアーロ氏)

更に驚いたのは動作確認の際にしっかりとオートフォーカスが機能したことです。

ジリジリと音を立てて被写体を探す動作が意思を持った生き物のようでなんとも可愛らしさを感じます。
カメラ出張買取 Nikon F3AF
先行のベストセラーである名機F3にAFシステムを搭載し、1983年に発売された「F3AF」

Nikon初のオートフォーカスカメラで、プロスペックAFとして大体的に発売されました。

機械式が主流の時代に電子化され、オートフォーカスを搭載したカメラの登場は大変衝撃だったのではないでしょうか。

しかし、高価格で使用できるレンズに制限があり販売台数は約9200台で製造終了しています。

先行のF3が1980年から2000年の約20年に渡り製造されていることを思うと、大変希少なカメラであることが伺えます。

現代では当たり前となったオートフォーカスですが、開発は非常に難しいものであったそうです。

現行のカメラに比べとても重いですが、当時の最先端技術を詰め込んだ歴史に残る貴重な一台です。

この度は大切なお品をお譲りいただき誠にありがとうございました。


メーカー:Nikon
型式:F3AF電子式35mmフィルム一眼レフカメラ
サイズ:幅 148.5mm 高さ96.5mm 奥行 65.5mm(ボディ)
専用ファインダー:DX-1
専用レンズ:Ai AF NIKKOR 80mm F2.8S、Ai AF NIKKOR 200mm F3.5S


公式サイト↓
第二十三夜 AI AF Nikkor 80mm F2.8S
前回のブログ↓
第二回-本うるし金継ぎ教室


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スタッフ日録:異なる印象を帯びたBACA Flower Base#2

2023.11.15 Category :

骨董品出張買取 ロイヤルコペンハーゲンの花瓶急な寒暖差が続きましたがいかがお過ごしでしょうか?

本格的な冬の寒さに備え気を引き締めてまいります!

スタッフNです。

さて今回ご紹介させていただくのはロイヤルコペンハーゲンBACAシリーズのフラワーベースです。

ロイヤルコペンハーゲンと聞くと白地に青の柄のティーカップやソーサー、プレートを想像する方も多いのではないでしょうか。
骨董品出張買取 ロイヤルコペンハーゲンの花瓶
私自身もロイヤルコペンハーゲンといえば歴史ある陶磁器ブランドで白地に青の絵付けのイメージが強く、このフラワーベースを見た瞬間、完全に一目惚れしてしまいました。

釉薬の濃淡と透け感、そして絵柄の落ち着いた雰囲気がたいへん魅力的です。

サイズもお部屋のインテリアにぴったりで一輪挿しや生花、ドライフラワーなど和洋のスタイルを問わず飾ることができます。
骨董品出張買取 ロイヤルコペンハーゲンの花瓶
デンマーク王室御用達の格式高いイメージから温かみのある色合いや生活に馴染むデザインのBACAシリーズ。

1969年から73年にかけて巨匠ニルス・トーソン氏主導の下、若手のデザイナーたちと手がけたシリーズです。

「BACA(バッカ)」という名前はラテン語で輪を意味しバックスタンプはリング状のロゴの中にデザイナーのEllen malmer/エレン・マルマー氏のサインが記されています。

現行品とは異なるデザインと独自性は、お譲りくださったお客様のセンスが光るお品物です。

現代のインテリアとも調和しお部屋全体の雰囲気を一新する想像でワクワクが止まりません。

この度は大切なお品をお譲りいただき誠にありがとうございました。


ブランド:ROYAL COPENHAGEN
シリーズ:BACA
サイズ:幅14.5cm/奥行8cm/高さ19cm
デザイナー:Ellen malmer/エレン・マルマー


公式サイト
https://www.royalcopenhagen.jp/
前回のブログ↓
明治の格 出張買取 in 大正区


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スタッフ日録:薩摩切子の歴史と魅力に思いを馳せる#1

2023.10.30 Category :

骨董品出張買取 薩摩切子 お猪口
初めまして、10月より入社したスタッフNです!

今まで触れたことのない骨董品や美術品 古道具、服飾品などなど、毎日さまざまな商品に囲まれ発見の連続です。

私が、日々の撮影や商品に触れる中で感じることや魅力を皆様と共有できたらと思います。

まず始めに、先輩より各商品の取り扱いや清掃について教わりました。

そんななか、ひときわ目を惹かれたのが薩摩切子のお猪口グラス。

手のひらに収まるサイズ感といい、光の反射や角度によって変化する色合いがとても奇麗です。

ふと、桐箱に記された「復元」が気になり薩摩切子の歴史について個人的に調べてみました。
骨董品出張買取 薩摩切子 お猪口
薩摩切子は、鹿児島県で生産される切子の一種であり、美しい彫刻や模様が特徴です。

薩摩切子の歴史は、江戸時代にさかのぼります。

当時の薩摩藩主が海外から職人を招いてガラス工芸の技術を取り入れたことが始まりとされています。

しかし、切子製造を奨励した藩主が亡くなると製造は縮小、さらに幕末や明治初期の戦乱などで工場が消失し製造が一時中断してしまいます。

昭和初期、薩摩切子の再生を目指す人々が現れ、わずかな資料や昔の写真を参考に薩摩切子の特徴的な模様や彫刻の試行錯誤を繰り返し職人の創造力と繊細な技術が結集し、再び広く知られるようになりました。
骨董品出張買取 薩摩切子 お猪口
繊細な模様やグラデーションと透明の美しい対比は、復元を目指した職人たちの熱意や技量に圧倒される思いです。

今回、薩摩切子をお譲りくださったお客様も、きっと綺麗な薩摩切子に魅了されたのではないでしょうか。

商品の歴史や製造に込められた意味を知ると、さらに愛着が深まり、より一層大切に扱う気持ちで身が引き締まりますね。

次回も気になる商品をご紹介いたします、お楽しみに♪


商品:復元薩摩切子 色被せガラス 切子猪口 赤・黄・青
参考サイト↓
薩摩びーどろ工芸
前回のブログ↓
花器買取 生野区の李朝白磁


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スタッフMの日録:6 博多探訪・発見

2023.03.17 Category :

お久しぶりです。スタッフMです。
スタッフMの日録も6回目を迎えました。
一番身近な仕事場の作業机からスタートして、事務所近辺の探索、出張の記録…
と徐々に範囲を広げていった日録ですが、今回は一気に博多へと飛びます。

目的は福岡県立美術館で開催される『野見山暁治 寄贈記念展』(現在会期は終了しています。)
いつか実物を間近で見たいと思いながら幾年。
会期最終日に弾丸旅程で滑り込むことができました。

作家の出身が福岡県ということもあり、展示品は作家本人による寄贈作品。
100歳を超えてから制作された新作も含めた総点数約60点の作品が一堂に集められていました。

初期の作品から102歳で制作された最新作まで衰えぬ筆致と実物のマチエール。
一見すると多数が抽象画。しかし本人は「抽象画を描いたことはない」と言う。
心象風景でもあり、同時に目で見たありのままのものでもある。
炭鉱の風景から一枚一枚辿っていくと、
作家の思考の過程までをも作家ゆかりの地で追体験した心地でした。
ひとつの納得と大いなる刺激を得て、美術館をあとにしました。
野見山暁治 寄贈記念展の様子

余談ですが、福岡県立美術館は移転となる予定のようで、
現在の美術館の建物自体がもうすぐ見られなくなるようです。
隈研吾氏の設計による新福岡県立美術館は2029年開館予定とのこと。
再訪する楽しみがひとつ増えました。
福岡県立美術館外観イラスト

博多塀スケッチ
博多塀スケッチ2
新しい風を吹き込みながらもその歴史を端々に垣間見ることができる、
商人によって復興し栄えた力強い町博多…
きっとまた近いうちに明太子ご飯をお腹いっぱい食べにいこうと決意しました。

前回の日録はこちら
スタッフMの日録:出張・引取・覚書

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スタッフMの日録:出張・引取・覚書

2023.01.18 Category :

スタッフMです。
正月気分もようやく抜けました。

布団から出るのはまだまだつらいですが、
えいやと飛び出して冷たく澄んだ空気を吸い込みながら歩く朝はとてもすがすがしく。
なんだかんだ、この季節が好きです。

時は遡って5月某日。

夏は遠くとも、汗ばむ季節。
うずたかく積まれた布、布、古布。
いずれも持ち主様の思い入れのある品であるため、丁重に…
なおかつお引取りするお品物と
それ以外の選別とお片付けを、同時進行でスピーディにこなします。

骨董品出張買取 査定の様子のスケッチ

実際には───
汗をかきかき 雪崩を回避し、箱から箱へ、
二人がかりで上階から下階へのバケツリレー。
スタッフMがお手伝いに行った日を含めて、3日ほどかかったでしょうか?
達成感もひとしおな大仕事として記憶に残っております。

骨董品出張買取 査定の様子のスケッチ2

みなさまの眼にはこの雄姿、どのように写りましたでしょうか。
そして、この時引き取ったあまりにも大量の古布山はというと…

なんとまだ…仕分け終わってないのです。
今年こそ、この山を踏破します。
がんばります。

スタッフMでした。

前回の日録はこちら
スタッフMの日録:4 ネオン電球

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スタッフMの日録:4 ネオン電球

2022.12.14 Category :

今回は印象に残ったある電球の記録です。
骨董品出張買取 ネオン電球のスケッチ
骨董品出張買取 チャームランプ

以下追加情報です💡

今回の電球はASAHI(旭光電機工業)によるもので、
現在は製造終了した「チャームランプ」という商品。
全部で18種類、文字やハートなど様々なものがあったようです。

MoMAに展示されているものを製造したのはアメリカのAeroluxという会社。
1930年代後半〜1970年代中頃までネオン電球を製造していたそうです。
カラフルに光る理由は中に入れられたネオンやアルゴンのガスが熱でオレンジや紫に光るため。
一部には燐光物質が塗られており、これがネオンが光る際に緑に蛍光する。
ただこれはもろく剥がれやすいそう。
(ASAHIの電球が同じ作りかは不明です。)

またMoMAで展示されているのは作家Dan Flavinによる『Roses』という作品で、
これに使用された、ということのようです。
Dan Flavin Roses

ぜひ「aerolux neon bulb」で検索してみてください。
素敵な電球が見られます!

前回の日録はこちら
スタッフMの日録:3 うえまち探訪

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スタッフMの日録:3 うえまち探訪

2022.11.16 Category :

こんにちは、スタッフMです。

すっかり秋めいてきました。
夏のあいだは朝に事務所に到着した時点で汗だくになっていましたが、
ようやく通勤が心地よい貴重な季節の到来です。

探訪と題しましたがそれほど大げさなものではなく、
そんな通勤時やお昼休みなどに事務所の近辺で目にする
印象的な光景をぽつぽつと紹介していきたいと思います。

上本町 お寺の松の木
上本町 お寺の松の木の背景

事務所の周りにはほかにも歴史ある寺院や建物が至る所に存在しています。
何気ないいつもの通り道にまだまだ歴史のドラマが残っているんだろうな、
と心を過去にタイムスリップさせていると
同じ道でも飽きることがないです。

—-
大福寺(大阪市天王寺区上本町4-1-15)

1869年に「浪華仮病院」および「仮医学校」が設立され、
その主席教授にオランダ軍医ボードウィンが招かれた。
この仮医学校が現在の大阪大学医学部の起源、
そしてボードウィンの薬を改良し販売されたのが現在の太田胃散とのこと。

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スタッフMの日録:2

2022.10.21 Category :

こんにちは。スタッフMです。
突然ですがクイズです。
これは一体なんでしょうか?
骨董品出張買取記録 腕時計のパーツ

正解は…
色々な腕時計の内臓部品たちです。

デジタル時計があたりまえになって久しいですが、
こうして改めてひとつひとつのパーツを観察してみると
時計とは本当に機構そのものなんだなと感嘆します。

この仕事に携わっていなければ意識せず、
知らずに生きていたろうなというものに出会って
自分の認識や感覚が広がっていくのを実感する瞬間というのが、
つまり普段のお仕事のなかで”印象に残る瞬間”なのかなぁと思います。
小さな小さな時計のパーツ、ユーモアを感じる根付の意匠、手彫りのお仏像…
対峙するのがどんなお品物であってもそういった瞬間があります。

事務所の小物
商品選定時に不要とされたものの中で、
どうにも気になったり愛着が湧いて捨てられなかったものたちを少しだけ、
こっそり机の棚の上に安置しています。
ほんのちいさいものだけ。
作業の合間にふと見上げて癒されています。

前回の日録はこちら スタッフMの日録:1

次の日録はこちら スタッフMの日録:3 うえまち探訪

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スタッフMの日録:1

2022.09.21 Category :

初めまして。スタッフMです。
商品の清掃や修復を主として、社内の何でも屋としてさまざまなことを担当させてもらっています。
これから印象に残った商品やお仕事の日常を紹介していきたいと思います。
第一回目となる今回は、普段のお仕事に使っている道具たちをご紹介いたします!
骨董品清掃道具
骨董品清掃道具 ヘラなど

次の日録はこちら スタッフMの日録:2

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