美術館散歩 in 藤田美術館

2024.04.15 Category :

藤田美術館
大阪を代表する東洋古美術の殿堂。

藤田美術館に行ってきました!

2022年にリニューアルオープンされて以来、行こう行こうで早一年。

やっと、行くことができました!
藤田美術館
開放的で明るいエントランスから、展示室内に一歩足を踏み入れると雰囲気が一気に変わります。

リニューアル前の建物は大阪大空襲を免れた藤田家の土蔵を利用した美術館でした。

新たな建物の外観は現代美術館のような佇まいですが、土蔵で使われていた蔵戸や古材が再利用されており、建物の歴史が紡がれています。
古染付桜川平水指藤田美術館
展示は月に一回、一部が入れ替わり、3ヶ月で全てが入れ替わるそうです。

季節やテーマに合わせて、藤田家伝来の絵画、書蹟、陶磁器、彫刻、漆工、金工、染織、考古資料など約2,000点にも及ぶコレクションから選ばれた作品が展示されます。

国宝9件、重要文化財53件を含むコレクションは圧巻。
あみじま茶屋藤田美術館
圧倒され、疲れてしまうのではと思いきや、多過ぎず程よい展示数で心地よく鑑賞できました。

畳敷きの広間で休憩。

館内併設のあみじま茶屋のお茶とお団子がセットで500円で楽しめます。
藤田美術館多宝塔旧光臺院多宝塔
庭園も見事で堂々たる多宝塔は高野山光臺院から移築されたものだそう。

江戸初期の貴重な多宝塔で大阪市指定有形文化財に登録されています。

生憎の空模様でしたが、とてもいい美術館で楽しめました。

今度は国宝「曜変天目茶碗」を見に行きたいと思います。


藤田美術館

住所|〒534-0026 大阪府大阪市都島区網島町10-32


電話|06-6351-0582


開館時間|10時-18時


休館日|不定休(12/29-1/5)


料金|1,000円(19歳以下無料)
※19歳以下の方は年齢確認できるものをご提示下さい。
※キャッシュレス決済を推奨しております
各種クレジットカード、Quick pay、交通系IC(PiTaPaを除く)


利用案内|ご自身のスマートフォンとイヤホンで無料音声ガイドをご利用いただけます
コインロッカー・傘立て有り(※100円硬貨返却式)


アクセス|JR 大阪城北詰駅 ③番出口より徒歩 1 分
京阪京橋駅 片町口より徒歩 10 分
大阪メトロ長堀鶴見緑地線京橋駅 2 番出口より徒歩7分


前回のブログ↓
買取品目の御案内|骨董品の買取はORIGENへ


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「生誕120年 安井仲治―僕の大切な写真」

2024.02.07 Category :


兵庫県立美術館で開催中の「生誕120年 安井仲治―僕の大切な写真」展を見に行って来ました。

久しぶりに最高な写真展でした。

学生時代から写真集で何度も見ていた安井仲治ですが、オリジナルのヴィンテージプリントを見るのは初めてでとても感動しました。

安井仲治は戦前のアマチュア写真家で1903-1942年という短い生涯の中で有名な写真を数多く残しました。

激動の時代の中で奇跡的に現存するヴィンテージプリントやオリジナルネガからプリントされたモノクロ写真など希少な作品全205点が結集した大回顧展です。

その他、安井仲治の蔵書や当時の関西写壇の希少資料なども見られる貴重な機会でした。

10代半ばから写真を撮り始めた安井仲治ですが、38歳という若さで夭逝。

約20年程度と短い活動期間ですが日本写真史における最重要人物の一人であり、代表作の多くは日本写真史上のマスターピースとなっております。

絵画的な作風からストレートフォト、新興写真、報道写真と多様な表現手法を用いながらも、決して写真の潮流に流されている訳ではなく、非常に自由で巧みな独特の眼差しで世界を見つめていたことが感じられます。

また短い活動期間にも関わらず、多岐にわたる撮影手法のどれを見ても卓越した表現がなされています。

安井仲治の活動期間はとても短いですが、戦後の写真家に与えた影響は非常に大きいものがあります。

短い期間に撮られた多彩な写真を見ていると後の写真家の仕事を先取りした写真が沢山あるように見受けます。

ひとつの枠に囚われることなく、透明な眼で自由に世界を見つめることで成し得たことのように思います。

有名な写真「斧と鎌」

究極にシンプルな写真なんですが、色々な事を考えさせられます。

あまりにも素朴過ぎるかもしれませんが、原点というか全てというか「写真は光の造形である」という確信に何気なく素手で触れる感覚というか。

あともう一枚。

これは1927年に『静物』と題され、仲治が24歳の頃に撮られた写真です。

静物と言えば卓上の果物などをイメージしますが、被写体は祥瑞の茶入に古染付の皿、龍泉窯の青磁鳳凰耳花生に井戸茶碗。

24歳で唐物や高麗の名物を被写体にしてしまうなんて。違った意味で凄いと思います。
「生誕120年 安井仲治―僕の大切な写真」
「美しきもの」は実に随所にある。誰かが良き眼でそれを摘出してくれれば、吾々人間に感ぜられる美の範囲がそれだけ拡張されるのだ、と思つてゐましたから自分の写真もまあそんな積りで撮ったので、材料は棄てられたトタン板の切れつぱしですが、それが自らなる、或秩序を成して陽光の下にあつたのに刺激されたのです。私はこんな場合に材料に手を触れて配列し直す場合もありますが、自分が小さい智恵で細工出来ぬ姿に出くわした時は其儘率直にこれを撮ります。この写真は後者です。」(『アサヒカメラ』1938年5月号)

作品『秩序』に対する言葉。

誠実で暖かく慕われる人柄であったという安井仲治らしい素直な言葉です。

2024年2月12日まで。

もう一度行こうか悩み中です。

残り期間僅かですが、20年振りの本格的な回顧展ですので是非この機会にご覧になられてはいかがでしょうか。

以上、簡単ではありますが最近見に行った展覧会のご紹介でした。


兵庫県立美術館公式サイト
生誕120年 安井仲治―僕の大切な写真


前回のブログ↓
北大路魯山人 信楽灰被り徳利


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あけましておめでとうございます。

2024.01.04 Category :


あけましておめでとうございます。

元旦から大変な思いをされている皆様ならびにそのご家族の方々に心よりお見舞い申し上げます。

ご胸中は察するに余りあるものがございますが、皆様の安全と被災地の一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。

微力ながら、応援させていただきます。

旧年中はひとかたならぬご厚情を賜り、誠にありがとうございました。

今年もお客様のお役に立てられるように誠心誠意努めてまいります。

何卒、よろしくお願い申し上げます。
毎年、その年の抱負を考えて発表しております。

2024年は昨年と一昨年に続き「専門知識を深める」にいたしました。
2年連続で同じ抱負を発表して気が付きましたが、これは抱負と言うまでもなく常に心がけるべきものでした。。。

兎にも角にも、今年一年も皆様のお役に立てられる様に精一杯成長したいと思います。

今年もORIGENをどうぞよろしくお願い申し上げます。

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歳末のご挨拶と年末年始のお知らせ

2023.12.15 Category :

骨董品買取大阪ORIGEN
2023年も残すところ、約2週間となりました。

本年も沢山のご依頼をいただき、誠にありがとうございました。

お陰様で開業以来、最も充実した1年になりました。

お店としても個人としても大きな変化のあった年でした。
時には慌ただしく余裕を持てない事もあり、ご依頼先でゆとりの少ない事もあったかもしれません。

来年は今年の経験も踏まえ、ゆとりある気持ちでお客様の元へとお伺いできればと思います。

本年も最終営業日まで精一杯頑張ってまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
骨董品買取大阪ORIGEN
年末年始の営業日に関するお知らせ。

2023年の最終営業日は12月28日(木)
2024年は1月4日(木)より営業を開始いたします。

最終営業日までご依頼をお待ちしておりますので、どうぞお気軽にご連絡ください。

よろしくお願い申し上げます。

前回のブログ↓
大阪市平野区にて骨董・美術品を出張買取させていただきました!

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