おくりもの

2022.01.24 Category :


お客様より、長年守られてきた大切なお品ものをお譲りいただきました。

同じものはふたつと無い、かけがえのないものです。

お手元から離れることとなったお品ものに新たな価値を与え、生まれ変わらせてお返しさせていただきました。

漆塗椀に施された繊細な蒔絵をお守りするように透明なアクリルの中へと封じ込めました。

凡そ150年の長い時を経て

光沢を失いつつあった漆椀が新たな光を感受し、輝きを取り戻しました。

本来の用途からは離れ、杯として用いることはできませんがその代わりとなる新たな命を授けました。

創業間もない頃にとてもお世話になったお客様を随分お待たせしてしまいましたが、これからお客様の元へと沢山の吉兆を運び、末永く平安をもたらすお品ものとなることを祈念し返礼とさせていただきます。

この度は貴重なお品ものをお譲りいただきまして誠にありがとうございました。
この場をお借りしてお礼申し上げます。

Original:皆朱群鶴蓑亀松竹梅図五ツ組杯 江戸末-明治初
Revived product:皆朱群鶴蓑亀松竹梅図五ツ組写真飾 令和三年睦月 Limited,2



尼崎のTSUTAYA

2022.01.21 Category :


尼崎にある古いお家よりご依頼をいただきました。

昔ながらの連棟長屋。角地のなかなか味のあるお家です。蔦に覆われた姿は雰囲気があっていい感じですね。

今となっては蔦好きなんですが、中学生の頃に住んでいた家が隣家から伸びてくる蔦に悩まされており、夏場はしょっちゅう壁からひっぱり剥がしていたことを思い出しました。
ある日、根っこから撲滅してやろうと思い、辿りにたどり遂に見つけたボス幹をノコギリで切断したところ、全ての蔦が枯れ果てパリパリになり逆に取るのが困難になったことがあります。。。皆様も呉々もお気をつけください。

さて私のどうでもいい失敗談はこれくらいにしまして、今回のご相談内容のお話に移ります。

失礼ながら、完全にお化け屋敷。。。です。

お判りかと思いますが、右側に大きく傾いております。
中から確認すると柱が腐って床が落ち、かなり危険な状態。一階部分だけでなく二階の床も同じように落ちているので構造的に危機的状況です。

どうしてこうなるのと思うのですが聞けば、ここはご依頼人様の親戚の倉庫だそうで本人が介護施設に入って今後は管理できなくなるので代わりに片付けているとのことでした。

「随分昔に建てた家で以前は住んでいたのですが、いつの頃からか倉庫のようになっていたようです。もうボロボロですが、借地の地代が昔のままの値段でとても安いからずっと借りたままにしていたようです」

とのこと。なるほどお寺が多くある地域なので、恐らく地主さんはお寺さんでしょうね。
地代の値上げもなさそうです。

と言う訳で住まなくなってから数十年もの間、倉庫として色々なものを保管しておられました。昔の人のあるあるですが兎に角、何でもかんでも捨てずに残されております。

茶道と華道の先生をされていたようで古いダンボールには茶碗や花瓶などの御道具が多く入っていましたが、中には紙切れや布切れを詰めた箱もあり、そういった物まで捨てずに保管しているのには感動すら覚えます。

あまりの量にこんなに溜め込まなくても。。。と思いつつも、そうやって捨てずに残していただいているからこそ、こうして品物を手にできるのだとしみじみ感じる次第であります。

家の中の写真も撮りたかったのですが、真っ暗でダメでした。

写真にあるような昭和の水屋などの古家具も人気のお品ものです。

その他には絵葉書や古書、鉄瓶、煎茶道具、古伊万里などの陶磁器類といったものを買取りさせていただきました。

琴浦窯の近くということもあり、和田桐山先生の抹茶茶碗を多くお持ちでした。

私は物の無い時代を経験した世代ではありませんので必要のないものは持ちたくないと感じますが、大量廃棄には疑問があり、既にある古いものを大切にして何かに活かせないかと常々考えています。

きっとこの家の方もいつか何かに活かせる時が来ると信じ、その時を待っていたのかもしれません。

全てではありませんが、少しでも多くのものを橋渡しできるように努めさせていただきます。

この度はご依頼いただきありがとうございました。この場をお借りしてお礼申し上げます。

長年、足を踏み入れていない古い建物の整理や空家の処分の際は是非、お気軽にご相談ください。

ORIGENでは古いお品ものを探しております。
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よろしくお願いいたします。



HIBACHI tte ENA

2022.01.17 Category :


雪が散らつく寒い日が続いていますね。

こんにちは、こんばんは。

正月気分もようやく抜けて、いよいよ本格始動と行きたいところですが壁や天井を打ち抜いた、だだっ広い鉄骨造の事務所では暖房がなかなか効かずスタッフ全員が毎日肩を震わせながら春の訪れを今か今かと待ちわびております。

と言うわけで今日はそんな寒い季節に大活躍の最近話題のアレをご紹介します!

昔はどこの家庭にも必ずあったものですが、最近はめっきり使われることが無くなりました。

今でも昔ながらのお家に伺えば大抵ひとつふたつは押し入れの奥に眠っているか、庭に転がっているもの。

2022年の内閣府の調査では日本国内において、その約9割は家屋の玄関先に配置され汚染された河川やため池に代わる小魚等の主要な生息地としてアップサイクルされており、人と生き物が共存しえるサスティナブルな社会の実現に貢献しているという調査結果も発表され。。。

ここまで言えばもうお判りのアレです。

火鉢です。

最近話題と言いましたが、ただのマイブームでございます。

火鉢が使われることの無くなった時代に都会で育った僕にとっては火を起こし、掛けた鉄瓶から出る湯気のゆらゆらを眺めているだけで心癒されます。

昔は当たり前だったことですが、今では家で炭火を使うのはなかなか勇気が入りますね。

火の不始末による火事も多かったのでしょうね。連棟木造家屋が多かった時代にひとたび火災が起こると延焼して大災害になってしまいます。そうして段々と使われなくなっていったのでしょう。

幸い事務所は鉄骨・コンクリート剥き出しなので火災の心配は少ないですが、火の粉が飛ぶとドキッとして何処に落ちるかを目で追ってしまいます。

お品ものは信楽焼のもので海鼠釉と呼ばれる黄~濃紺色が混ざり合い流れる色彩が特徴。昭和に大量生産されたものですのでよくあるものではありますが、一点一点異なった景色となっており、見ようによっては面白い。

正直なところ、実用以外にはメダカの水槽かプランターカバーくらいにしか用途が思いつかず、火鉢を引き取る事は少ないのですが写真のものはお客さんに頼まれて(言葉は悪いですが半ば強引に押し込まれてしまった)引き取ったものです。

しかも!!
持ち帰った後によく見ると底部から胴部にかけて30センチものヒビがあるではないか。。。。。。

なんとも残念な気持ちになりましたが、直径が60センチほどもあるので廃棄するのも大変です。何より、そのまま廃棄するのは。。。

そこでヒビに沿って穴を開け、ひとつひとつ手作りした楔を打ち込みました。

どうでしょうか!かなりカッコ良くなったのでは思います!

素材はホームセンターに売っているごく普通の銅の針金です。

短く切って曲げ、金槌で打ち込みました。

最後に薬品で銅を黒く変色させて仕上げ、ヒビの隙間は黒色の新うるしで補修しました。

陶器に穴を開けたり、楔を打つのは初めてだったのでダメ元でしたが案外上手くいきました。

図らずも手にすることとなったキズものの火鉢でしたが、結果的にはヒビを逆手に取ることでありふれた大量生産の火鉢が唯一無二の一点ものとなりました。何より、ものの命を少し延ばせてよかったと思います。

時折、鳴るぱちっぱちっという炭の音が心地良く、ヒーターやエアコンの熱とは異なる炎の暖かみが感じられます。

炎を見ていると何故かとても懐かしい気持ちになり、ぼーっと見入ってしまいます。
遠い過去に刻まれた普遍的な記憶が呼び覚まされているのかどうかはわかりません。

今度、焼芋を作ってみようと思います。

ご静聴ありがとうございました。

信楽焼 海鼠釉 大火鉢
昭和20~30年代



新年あけましておめでとうございます。

2022.01.04 Category :


新年あけましておめでとうございます。

よき新春をお迎えのことと、お喜び申し上げます。

旧年中はひとかたならぬご厚情を賜り、誠にありがとうございました。

本年もお客様のお役に立てられるように誠心誠意努めてまいります。

何卒、よろしくお願い申し上げます。

お正月休みもあっという間に終わりましたが、皆様ゆっくりとお休みになられたでしょうか。

私は持病のなにかしていないと落ち着かない症を発症しまして「どっか遺跡でも見に行ってこようかな~」と画策したところ、妻に「正月はゆっくり寝て休むと言ってたでしょ」と諌められ、、、片田舎のコーヒーショップでblogを書きつつ、やり残した事務仕事に励んでおりました。

今年の抱負を考えようと思い、昨年の抱負を顧みましたが継続は力なりということで引き続き同じ気持ちを胸に頑張っていこうと思います。

1.丁寧な査定に務める
2.専門知識を深める
3.新規事業を始める

昨年に思うようにいかなかったことや、少ししか進歩しなかった部分もありますが着実に前に向かっていることは確かなので変わらずコツコツ+健康第一で頑張っていこうと思います。

今年一年、皆様に沢山の福がありますようお祈り申し上げます。