スタッフ日録:景徳鎮|粉彩四季花文皿#42

2025.07.10 Category :

景徳鎮 四君子皿
こんにちは。スタッフNです。

連日の厳しい日差しと肌を刺すような暑さが続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

気温の高さだけでなく、急な雨や雷にも油断できない時期ですのでどうぞお気をつけください。

本日は奈良県斑鳩町にお住まいのお客様よりお譲りいただいた、景徳鎮のお皿をご紹介いたします。
景徳鎮 四君子皿
柔らかな白磁に鮮やかな絵付けが印象的な一品。

中央に配された桃を囲むように菊、蘭、蓮、梅といった東洋の美を象徴する草花が描かれています。

四君子(竹、蘭、菊、梅)とは少し異なる組み合わせですが、いずれも長寿や繁栄の象徴として人気のモチーフです。
景徳鎮 四君子皿
景徳鎮は中国最古の古窯であり、現代も中国を代表する名窯です。

その歴史は唐の時代に始まり、やがて宋や元、明、清と続く歴代の王朝において「官窯(かんよう)」として隆盛を極めました。

一方で庶民向けの雑器を制作する「民窯(みんよう)」も発展し、大量生産期には職人ひとりひとりの感性が反映された多彩な陶磁器も生み出されました。
景徳鎮 四君子皿
本品はおそらく清朝・同治年間(1861年~1874年)に制作されたものと推測しますが、同じ時代の類似した意匠であっても卸先や職人、窯元の違いによって銘が異なります。

書き手の筆致や染付の表情は一つとして同じものがなく、機械生産では決して再現できない温もりが宿っています。

その微細な違いに目を凝らし、陶磁器の背景に想いを馳せることができるのも景徳鎮ならではの奥深さと言えるのではないでしょうか。

この度は大切なお品ものをお譲りいただき、誠にありがとうございました。


品名:景徳鎮|粉彩四季花文皿
産地:中国
時代:清朝・同治年間|1861年~1874年


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出張買取|京都府八幡市にて籔内佐斗司の金雲追い風童子を買取させていただきました!



スタッフ日録:南京形銀瓶#22

2024.10.11 Category :


こんにちは。スタッフNです。

今回ご紹介するのは、女性スタッフ一同「かわいい!」と声を上げた中国の南京形の銀瓶です。

実物は写真で見るより小振りで、繊細な作りと可愛らしさに一目惚れいたしました。

把手は南京の茎や蔓ではなく、竹を模した珍しい意匠です。

凝った細工と可愛らしい南京の形は、お茶の席で目を引くのではないでしょうか。

黄正元は19世紀中国(清代)の官吏の名前で壬子(じんし)は干支のねずみ年を意味します。

この刻印により、今から172年前の咸豊(かんぽう)2年(1852年)に作られたお品であることが解ります。

長い時を経たお品ですが、凹みや修繕された形跡もなく、綺麗な形状を保っていて驚きました。

お譲りくださったお客様も、先祖代々受け継いだお品ものを大切に保管されていたのでしょう。

また、蓋の摘みには茎の管が緻密に施されており、その技術力と再現力の高さが素晴らしいです。

そして南京は、種の多さや蔓の伸びが子孫繁栄、家系が長く続く象徴として、世界それぞれの文化で好まれる吉祥模様です。

素晴らしいお品ものを手に取って見ることができ、大変光栄に思います。

この度は大切なお品ものをお譲りいただき誠にありがとうございました。


品名:南京形銀瓶
時代:清時代|咸豊(かんぽう)2年(1852年)
国:中国


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白髪一雄 作品展|行為にこそ 総てをかけて