スタッフMの日録:6 博多探訪・発見

2023.03.17 Category :

お久しぶりです。スタッフMです。
スタッフMの日録も6回目を迎えました。
一番身近な仕事場の作業机からスタートして、事務所近辺の探索、出張の記録…
と徐々に範囲を広げていった日録ですが、今回は一気に博多へと飛びます。

目的は福岡県立美術館で開催される『野見山暁治 寄贈記念展』(現在会期は終了しています。)
いつか実物を間近で見たいと思いながら幾年。
会期最終日に弾丸旅程で滑り込むことができました。

作家の出身が福岡県ということもあり、展示品は作家本人による寄贈作品。
100歳を超えてから制作された新作も含めた総点数約60点の作品が一堂に集められていました。

初期の作品から102歳で制作された最新作まで衰えぬ筆致と実物のマチエール。
一見すると多数が抽象画。しかし本人は「抽象画を描いたことはない」と言う。
心象風景でもあり、同時に目で見たありのままのものでもある。
炭鉱の風景から一枚一枚辿っていくと、
作家の思考の過程までをも作家ゆかりの地で追体験した心地でした。
ひとつの納得と大いなる刺激を得て、美術館をあとにしました。
野見山暁治 寄贈記念展の様子

余談ですが、福岡県立美術館は移転となる予定のようで、
現在の美術館の建物自体がもうすぐ見られなくなるようです。
隈研吾氏の設計による新福岡県立美術館は2029年開館予定とのこと。
再訪する楽しみがひとつ増えました。
福岡県立美術館外観イラスト

博多塀スケッチ
博多塀スケッチ2
新しい風を吹き込みながらもその歴史を端々に垣間見ることができる、
商人によって復興し栄えた力強い町博多…
きっとまた近いうちに明太子ご飯をお腹いっぱい食べにいこうと決意しました。

前回の日録はこちら
スタッフMの日録:出張・引取・覚書

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ORIGEN買受帳 十. 亀文堂 波多野正平造 紫斑銅双耳花生

2023.03.10 Category :

骨董品出張買取  亀文堂 波多野正平造 紫斑銅双耳花生

十. 亀文堂 波多野正平造 紫斑銅双耳花生

京都市内ノオ宅ニテ買受ケル。
亀文堂初代デアル波多野正平作ノ独創的ナ鉄瓶ハ高額デ取引サレル。

前頁「九. 手吹き硝子霰コップ

丁寧な査定と明朗会計をお約束。骨董品・美術品の売却はORIGENにお任せください。
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おくりもの

2023.03.03 Category :

骨董品出張買取 お客様へのおくりもの 雛人形写真
大阪府堺市のお客様より、お預かりしていた雛人形と家紋入の提灯箱を写真に収めてお返しさせていただきました。

昨年に制作したおくりものを見ていただき、空き家になっていたご実家の処分に際し、おくりものの制作と買取り、お片付けのご相談をくださいました。

買取りできるもの、廃棄するもの、残しておきたいものを一緒に選別する中、雛人形と家紋入の提灯箱を前に手を止められました。

「両親が揃えた雛人形をそのまま廃棄するのは忍びなく、、、
昔から家にある提灯箱はひとつだけ手元に残しておきたいんですが、虫喰でボロボロで」

どちらも出来れば残しておきたいけれども保管場所や管理に困り、やむ終えず手放すこととなったお品ものです。
骨董品出張買取 提灯箱

雛人形は昭和50年頃のもの。

お預かりした時には残念ながら男雛の冠と立纓(りゅうえい)、笏(しゃく)、女雛の釵子(さいし)が欠損していました。
そのままだとなんだか寂しい気がしましたので、補うことにしました。

笏は薄板から削り出しました。
立纓は作るのが難しかったので冠と共にサイズの合うものを気長に探していたのですが、なかなか出会わず、、、冠は何とか見つかったものの、立纓は昨年に撮影したものから画像合成しました。

釵子は同じく処分に困られている方が持っておられた女雛のものがシンデレラフィット。
事情をお伝えしたところ、快くお譲りくださいました。

骨董品出張買取 お客様へのおくりもの 雛人形写真2

「私と妹の分でふたつ。小振りなものがいいです」
とだけご要望をいただき、おまかせで制作させていただきました。

「急がないので、いつでも大丈夫です」
お言葉に甘えてのんびりしていましたがギリギリになって大慌て。
なんとか3月3日に間に合いました。

骨董品出張買取 お客様へのおくりもの 雛人形写真3

どこかに飾っていただければ幸いです。

この度は大切なお品ものをお譲りいただきまして誠にありがとうございました。
この場をお借りしてお礼申し上げます。

Original:男雛女雛 昭和/提灯箱 明治時代
Revived product:雛人形提灯箱三ツ窓写真飾 令和五年弥生 Limited,2

これまでのおくりもの
皆朱群鶴蓑亀松竹梅図五ツ組写真飾 令和三年睦月 Limited,2
雛人形青磁壺三ツ窓写真飾 令和四年弥生 Limited,1
建具職人木工手道具黒仕立写真飾 令和四年水無月 Limited,1
大正昭和板硝子写真飾 令和四年師走 Limited,1

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下山道-GEZANDOU-#1

2023.02.28 Category :

今年は「専門知識を深める」ために出来るだけ時間をつくり、やきものの産地や美術館、博物館など全国津々浦々に赴きたいと考えています。

目標は月イチか隔月に一度。休暇を兼ねて出かけたいと思います。
骨董品出張買取 店主の備忘録 表紙

GEZANDOUはその旅の記録と備忘録のための写真アルバムです。

旅の記録 KATACHI museum in VISON
KATACHI museum in VISON
三重県多気町に2021年にオープンしたVISONという商業施設内にある食をテーマにしたミュージアム。
陶芸家の内田鋼一氏が館長だそうです。
広大な敷地に様々な商業施設が立ち並んでいます。2021年に開業した施設。これからの景色が変化することを望む。

写真メモ
奥の黄土色がKATACHI museum
高度な左官技術で仕上げられた土壁造
中のショップではアンティーク品の販売有
手前の白い建物はGallery 泛白 uhaku 白色という縛りで集められた陶磁器などを展示販売

https://vison.jp/shop/detail.php?id=43

旅の記録 愛知県陶磁美術館
愛知県陶磁美術館
ここの古陶磁コレクションは素晴らしかった。
平安時代の灰釉短頸壺の完璧な曲線と玉垂れにうっとり。
エントランスに陳列されている室町-江戸期に瀬戸や美濃で焼成された狛犬の中でイチ推しは白釉狛犬の阿。
憎めない間抜けな姿が可愛らしい。
建築は谷口吉郎氏による設計。
大瓦葺屋根x格子xタイルは背筋がピシッと伸びます。

写真メモ
瀬戸・美濃の狛犬群像
白釉狛犬 阿
瀬戸/美濃
江戸時代前期

灰釉短頸壺
猿投窯
平安時代前期

織部
寄向

建築家
谷口吉郎

https://www.pref.aichi.jp/touji/index.html

旅の記録 明治村
明治村
愛知県犬山市にある明治村
国の指定文化財を含む明治期の価値ある60以上もの建物が移築・復元建築されています。
テンションが上がりすぎて、時間内に全体の10%しか見れませんでした。必ず再訪します。
因みに創設者のひとりは愛知陶芸美術館の設計者である建築家の谷口吉郎氏

写真メモ
帝国ホテル中央玄関東京都千代田区
高田小熊写真館新潟県上越市
聖ザビエル天主堂京都市中京区
菊の世酒蔵愛知県刈谷市
宇治山田郵便局舎三重県伊勢市
本郷喜之床東京都文京区

https://www.meijimura.com/

旅の記録 豊田市美術館
豊田市美術館
ゲルハルト・リヒター展
現代画家の最高峰と言われるゲルハルト・リヒター氏
今まで見た展覧会の中で紛れもなく、最も素晴らしい構成でした。
展示は鏡から始まり、グレイペインティング、8人に看護婦見習い、髑髏、フォトペインティング、ガラス板:深紅、8枚のガラス、アブストラクト、、、、、、、、、そしてビルケナウ。
今一度、想起。鳥肌が立つ。もう一度、見に行きたいが残念ながら会期終了。次回の国内大規模展が待ち遠しい。
因みに豊田市美術館を設計した建築家谷口吉生の父は明治村創設者であり愛知県陶芸美術館を設計した谷口吉郎
親から子へと設計思想が脈々と受け継がれていることが見て取れる。

写真メモ
宮脇綾子
藍染・絣など古布で作ったアプリケ

建築家
谷口吉生
https://www.museum.toyota.aichi.jp/

前回のブログ↓
ORIGEN買受帳 九. 手吹き硝子霰コップ

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ORIGEN買受帳 九. 手吹き硝子霰コップ

2023.02.24 Category :

骨董品出張買取 手吹き硝子霰コップ
九. 手吹き硝子霰コップ

高槻市ノ土蔵ニテ。
「手吹キ硝子」ト「プレス硝子」ノモノガ、アル。
見分ケ方ハ、コップ内側ノ凹凸ニヨル。

前頁「八. 松本民芸家具 44型 ウインザーチェア

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おくりもの

2023.02.10 Category :

骨董品出張買取 査定の様子 居間
「1年後、実家を解体することになりまして古いものが色々とあるので一度見に来ていただけませんか」とご縁をいただきました。

仕事の合間を縫って少しずつ、お家の整理をされておられ、古いものが見つかる度にご連絡いただきお伺いさせてもらいました。

足を運ぶ度に家財が減っていき、いよいよ解体工事の着工直前。

最後に残っていた建具の硝子に眼が止まり、少し分けていただきました。
骨董品出張買取 建具
決して珍しい硝子でも建具でもないのですが、割れてしまったせいなのか。

一枚の建具に時代もデザインも異なる硝子が嵌められていました。

多いものでは四種類もの硝子が嵌められており、割れたにしては違和感がありました。

いつの頃か意図して異なる硝子を選んで嵌め込んだのかもしれません。
骨董品出張買取 板ガラス
昔の板ガラスには実に豊富な種類があります。

今回、お譲りいただいた硝子は大正-昭和期のもので結霜・銀河・霰・菱・燕・ダイヤ・磨・透明の八種。

「解体時に割って廃棄されるのがどうにも気持ち的に…」

ほんの一部ですが小さくカットして額に収めさせていただきました。
骨董品出張買取 板ガラスのおくりもの
思いつきで作り始めた為、厚みの異なる硝子を薄い額に収めて固定するのには予想外に手こずりました。
デザイン/設計部とミリ単位の調整を繰り返し、最終的には6層に。

春には同地に新しいお家を建てられるとのこと。

光の差し込む窓辺に飾っていただければ幸いです。

この度は大切なお品ものをお譲りいただきまして誠にありがとうございました。
この場をお借りしてお礼申し上げます。

Original:板硝子/大正-昭和
Revived product:大正昭和板硝子写真飾
令和四年師走 Limited,1

これまでのおくりもの
皆朱群鶴蓑亀松竹梅図五ツ組写真飾 令和三年睦月 Limited,2
雛人形青磁壺三ツ窓写真飾 令和四年弥生 Limited,1
建具職人木工手道具黒仕立写真飾 令和四年水無月 Limited,1

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ORIGEN買受帳 八. 松本民芸家具 44型 ウインザーチェア

2023.02.03 Category :

骨董品出張買取 松本民芸家具 44型 ウインザーチェア
八. 松本民芸家具 44型 ウインザーチェア

大阪市阿倍野区、民藝好キノ方ヨリ、買受ケル。
柳宗悦愛用ノ英國椅子ヲ本歌トスル松本民藝家具ノ「44型 ウインザーチェア」デアル。

前頁「七. 一分判金

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ORIGEN買受帳 七.一分判金

2023.01.27 Category :

骨董品出張買取 一分判金
七. 一分判金

宝塚市ニテ買イ受ケル。
同業者カラ纏メテ買受ケタ商品ヲ仕分ケテイタトコロ、
小箱ノ隙間カラヒョッコリ転ゲ出テキタ小判金。
漫画ノヨウナ誠ノ話デアル。

前頁「六. 珉平焼 陽刻緑釉五爪龍文小皿
次頁「八. 松本民芸家具 44型 ウインザーチェア

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今日の一品 孤高の大佛師 竹林履中斎

2023.01.25 Category :

骨董品出張買取 竹林履中斎作 阿弥陀如来立像
奈良県奈良市のお客様より、お譲りいただきました。

奈良一刀彫に新境地を開いた孤高の大佛師。

興福寺大佛師
竹林履中斎(高行)作の阿弥陀如来立像です。
骨董品出張買取 竹林履中斎作 阿弥陀如来立像のアップ
頭光から放射状に伸びる光芒に目が釘付けになる小さな阿弥陀様です。

その頭光の中心にあるお顔はなんとも可愛らしい柔和な円顔。
弓形の目と表情はとても慈悲深く、見方によって優しい笑顔ようにも無言で諭しているようにも見えます。
まるで見る人の心の内を全て見通し、表情を変えて何かを語りかけているかのようです。
骨董品出張買取 竹林履中斎作 阿弥陀如来立像のお足元
頭頂から蓮弁までを一材から彫り出し、華盤・反花・框はそれぞれ個別に彫り出し、組み上げられおります。

身丈の割に大きな頭、ふくよかな体躯は童のような印象を与え、とても愛くるしいお姿。

一方で蓮華座に立ち、来迎印を結ぶお姿は実に堂々とされております。
骨董品出張買取 竹林履中斎作 阿弥陀如来立像の御手
絶妙な角度の指先と細かな彫りに精魂が宿っています。

「南無阿弥陀佛」
無言の言霊が響き渡ります。

幼少期から小刀に親しみ、誰に習うでも無く類稀な技芸を会得していたという竹林高行。
当時の木彫界の第一人者達が驚く才能だったそうです。

しかしながら、
「顧客に媚びない一徹な芸道が敬遠され、高行自身も社会的地位に関心が薄かった」※1
ようで、それ故にその功績に比べ、世間一般に知られることなく、今では忘れ去られた大佛師と言われております。

高額な報酬、地位や名誉といった一切の煩悩から離れ
一度没頭すると時を忘れて、片時も鑿を手放さず、一心不乱に彫り続けたその姿は正に孤高の大佛師に他なりません。

今はまだ煩悩から離れることが出来ませんが、いつの日か、この阿弥陀様のような円く朗らかな顔の人間になりたい。
そう願い修行を続けて参ります。

下山拝

蓮華座底部に彫銘
大正十年二月二十七日
奉造立
奈良市興福寺大佛師
竹林履中斎

竹林高行
履中斎
明治二年(1869)生
昭和二十四年(1949)亡
享年81歳
奈良一刀彫竹林家初代
世の中の中庸を履むとの意から号を「履中斎」と称する。
奈良一刀彫りの第一人者である竹林薫風氏は子

※1
参考図書
安達正興著
『奈良きたまち 異才たちの肖像』
P247

前回のブログ
聖地巡礼


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ORIGENでは骨董品を中心に美術品から時代物まで幅広いお品ものを取り扱いしております。

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弊社では近畿・中部・中国地方をはじめ、ご相談に応じて全国に出張いたします。

大阪・奈良・兵庫・京都・滋賀・和歌山は最短で当日にお伺いが可能です。

お所に関わらず、お気軽にご相談ください。


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聖地巡礼

2023.01.23 Category :

博多町屋寄進高灯籠
あっという間に3年の月日が過ぎ去り、ようやくこの地を再訪することができました。

福岡県福岡市中洲にある博多町屋寄進高灯籠。

月日の過ぎるのは早いですね。

ご先祖様が営んでいた骨董店の名が彫られた石板が嵌め込まれている高灯籠です。
先の大戦により殆ど全ての資料が消失していますが、この高灯籠だけは激しい博多の空襲から逃れ、今に伝わります。

やはり、石は強いですね。
金属製であったら金属回収令により、現存していないでしょう。
博多町屋寄進高灯籠のアップ
かつてお店があったことを示す唯一の証ですので毎年必ず、拝みに行きたいと思っていたのですがこの3年間は叶いませんでした。

3年ぶりに来てみると灯籠の周りに単管バリケードがいくつも置かれていました。
以前は灯籠の足元に花が植えてあったのですが、それもなく…
何か工事をされるのでしょうか?
博多町屋寄進高灯籠のアップ2
よく見ると、台座の一部が割れていたり、隙間が広がっていたり、あちらこちら老朽化が進んでいます。

もしかして、取り壊しされるのでは……
歴史ある福岡市の史跡なのでそんな事は無いと信じたいのですが、バリケードや植栽がされなくなった姿を見ると嫌な予感が……
博多町屋寄進高灯籠のアップ3
恐らく花火だと思うのですが、以前には無かった焼け焦げた様な跡が……
イタズラ防止の為のバリケードでしょうか。
博多町屋寄進高灯籠
明治期の個性的なお店の屋号を彫った石板が目を惹く珍しい灯籠です。
現存するお店もきっとあるはずなのでひとつずつ調べるのも面白そうです。

造立から123年が経過しております。
経年劣化も進行していますので保存補修工事の準備である事を祈りたい。

前回のブログ↓
ORIGEN買受帳 六. 珉平焼 陽刻緑釉五爪龍文小皿

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ORIGEN買受帳 六. 珉平焼 陽刻緑釉五爪龍文小皿

2023.01.20 Category :

骨董品出張買取 珉平焼 陽刻緑釉五爪龍文小皿
六. 珉平焼 陽刻緑釉五爪龍文小皿

大阪市平野区ニテ買イ受ケル。

箱ニ「二十客揃入」ト墨書き有、内十二客現存ス。
ホツ・ニュウ・釉切レ等ノ窯疵有。
ソレモ亦タ味カ…。

前頁「五. Jhagee Exa

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スタッフMの日録:出張・引取・覚書

2023.01.18 Category :

スタッフMです。
正月気分もようやく抜けました。

布団から出るのはまだまだつらいですが、
えいやと飛び出して冷たく澄んだ空気を吸い込みながら歩く朝はとてもすがすがしく。
なんだかんだ、この季節が好きです。

時は遡って5月某日。

夏は遠くとも、汗ばむ季節。
うずたかく積まれた布、布、古布。
いずれも持ち主様の思い入れのある品であるため、丁重に…
なおかつお引取りするお品物と
それ以外の選別とお片付けを、同時進行でスピーディにこなします。

骨董品出張買取 査定の様子のスケッチ

実際には───
汗をかきかき 雪崩を回避し、箱から箱へ、
二人がかりで上階から下階へのバケツリレー。
スタッフMがお手伝いに行った日を含めて、3日ほどかかったでしょうか?
達成感もひとしおな大仕事として記憶に残っております。

骨董品出張買取 査定の様子のスケッチ2

みなさまの眼にはこの雄姿、どのように写りましたでしょうか。
そして、この時引き取ったあまりにも大量の古布山はというと…

なんとまだ…仕分け終わってないのです。
今年こそ、この山を踏破します。
がんばります。

スタッフMでした。

前回の日録はこちら
スタッフMの日録:4 ネオン電球

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ORIGEN買受帳 五. Jhagee Exa

2023.01.11 Category :

骨董品出張買取 Jhagee Exa カメラ
五. Jhagee Exa

十月二八日、西宮市ニテ買イ受ケル。

学生時代ニ憧レタ「ウエストレベル・ファインダァタイプ」ノカメラデアル。

前頁「四. 龍文堂 南瓜形虫喰地紋鉄瓶

次頁「六. 珉平焼 陽刻緑釉五爪龍文小皿

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新年あけましておめでとうございます。

2023.01.04 Category :

骨董品出張買取 新年のご挨拶

新年あけましておめでとうございます。

よき新春をお迎えのことと、お喜び申し上げます。

旧年中はひとかたならぬご厚情を賜り、誠にありがとうございました。

本年もお客様のお役に立てられるように誠心誠意努めてまいります。

何卒、よろしくお願い申し上げます。

骨董品出張買取 新年のご挨拶2

お正月休みもあっという間に過ぎ去り。。。2023年がスタートいたしました。
もっと沢山寝て、長くゆっくりしていたい。。。ですが。。。そうもいきません。
皆様はどんな風にお休みをお過ごしになられたでしょうか。

私は昨年の抱負を振り返り、考えを巡らせるお正月休みとなりました。

昨年の抱負は。。。
1.丁寧な査定に務める
2.専門知識を深める
3.新規事業を始める
この三つでした。

誠に手前味噌ではありますが、1と3に関しては非常に頑張ったと自信を持って自分を褒めてあげたいと思います。
地道にコツコツと着実に積み上げてきたことがまだまだ小さいですが花を咲かせてくれました。
また別の機会に改めてお知らせしたいと考えております。

一方で2番の「専門知識を深める」に関してはとても恥ずかしいのですが正直なところ、昨年はあまり成長できなかったと自省しております。
新しい事に挑戦する為に大きな労力と時間を割き過ぎた代償です。
仕方の無かった事ではありますが本業において最も大切な事ですので今年は専門知識を深める事に最も時間を使いたいと思います。

ですので2023年の抱負は「専門知識を深める」この一択。できるだけインプットに集中する一年にしたいと思います。

皆様も今年の抱負は考えられましたでしょうか。

今年一年も皆様のお役に立てられる様に成長したいと思います。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

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Thank you so much!

2022.12.28 Category :

骨董品出張買取 年末のご挨拶
本日を持ちまして2022年の営業を納めさせていただきます。

ご依頼をくださったお客様ならびに協力業者様のお陰で無事に1年間の営業を終えることができました。

誰も想像のつかない様な出来事が多く起こった1年で来年の見通しも未だ見えづらい状況にありますが、自分の身近なところから出来ることを探して実践していきたいと思います。

2023年も人と人との出会いの輪が広がっていく事を楽しみにいたしております。

ご期待にお応えできるよう精一杯努力し、ご縁を大切にして参ります。

よろしくお願い申し上げます。

皆様の健康と穏やかな新年の始まりを祈念し、歳末のご挨拶とさせていただきます。

それでは、よいお年をお迎えください。

ORIGEN
スタッフ一同

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The Origen Best Item of the year 2022.

2022.12.26 Category :

骨董品出張買取 古材 棚
昨年のこの時期に突然、思いついて始めたOBI(“O”rigen “B”est “I”tem)
その年に出会ったお品もののなかで最もユニークで印象深かったお品ものをご紹介すると銘打って始めましたが、独自性・時代性・希少性の三つの要素を兼ね備えたもののみに与えると言う厳しい選定基準を設けた為になかなか納得できる一品を選べずにいました。

一年の間に沢山の面白いものとの出会いはあったのですが決定打に欠け、さて今年どうしようかと悩んでおりました。

今年になって入手したものを掘り返して見てもどこか釈然としないまま・・・今年は受賞なしにしようかと諦めかけたところに一筋の光明(妙案)が差し込みました。

自分自身で考えた制約と思い込みで縛られていた視野を少し広げました。
それではご紹介いたします。
骨董品出張買取 楢材
長い時間をかけて木とニスが飴色に経年変化し、なんとも言えない味へと変化している木材。

作られてから100年程は経過した家具に使われていた楢材です。

柾目に引いた際に現れる特有の虎斑が抜群に美しい。

極力、表面は削り落とさずに再利用するように努めましたが少しだけ、経年変化を楽しむ部分として鉋をかけ、木肌の持つ美しい素地を現していただきました。
骨董品出張買取 楢材の椅子
森の王様とも呼ばれる楢材は非常に硬く加工が難しい木材。

更に長い時間をかけて乾燥し割れてしまったり、反りや変形した古材を再加工するのは製材された材料に比べ数倍もの手間がかかります。

貫に残る切り込みはかつて受け材が嵌めてあった部分。

出来るだけ痕跡を残すようにしつつも、見えない部分に契りや埋木を施し補強しています。
骨董品出張買取 楢材の椅子のアップ
裏面には反りを防止するための桟。

対角線にクロスする2本の筋交が構造に強い剛性を与え、デザイン性を高めるアクセントになっています。

さて、もう概ねどんな物かはお分かりかと思いますが。。。今年のOBIはこちら。。。
骨董品出張買取 楢材のスツール
お客様から引き取りさせていただいた大正-昭和初期の本棚を分解し古材で作ったスツールです。

過去のBlogを見て知っている方も居られるかもしれませんが少し前にご紹介したRevived stoolの古材ver.となります。

何とかなるかと思い引き取ったものの、経年劣化が進み修繕が難しい状態だった本棚。
通常、販売できない家具は廃棄処分となってしまいますがとても良い作りと木材で廃棄できず…何かに使えないかと考えて保管しており、このように別のものへと形を変えて復活させました。

いやはや、全くもって手前味噌なOBI受賞となってしまい恐縮ではありますが2022年は古い本棚から作った世界にたった二脚だけのRevived stool old naraにいたしました。
独自性・時代性・希少性の三つの要素はちゃんと兼ね備え、条件は満たしているので問題無いかと思います!

来年は古いもので特別に面白い逸品を見つけてご紹介できればと思います。

製作は前回に引き続き大阪で大工道具と手道具のみで家具を作られているKUMITATERU様に依頼しました。
今回も手間の掛かる注文に応えてくださりありがとうございました。
この場をお借りして御礼申し上げます。

Revived stool ON
・ミズナラ材(古材)
・自然塗料クリアオイル仕上げ
・座面:W362mmxD313mm
・高さ:420mm
二脚限定生産
・販売価格77,000円(税込)
ONLINE SHOPにて販売しております。
前回ご紹介したビーチ材によるRevived stoolはこちら

KUMITATERU
WEBサイト
https://kumitateru.mystrikingly.com
Instagram
@kumitateru2017
YOUTUBE
https://www.youtube.com/channel/UCztLdFVNHMF1j9hjRthEQOw

昨年のOBIはこちら

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歳末のご挨拶と年末年始のお知らせ

2022.12.22 Category :

骨董品出張買取 歳末のご挨拶と年末年始のお知らせ
2022年も残すところ9日となりました。

あっという間の1年間でしたが、その様に感じられるのも沢山のお客様がご依頼くださり忙しくさせていただいたからだとしみじみと感じております。

2022年はこの数年間の中では最も以前の生活を取り戻したかのように感じられる年でもありましたが、世界でコロナ以上の様々な問題が起こった一年であり日々の生活を脅かす社会情勢であったことは言うまでもありません。

2023年がどの様な年となるのか想像してみても全く見通しの立たない状況ではありますが、落ち着いた平安な一年になることを祈念し冷静に日々を過ごしたいと思います。

最終営業日まで気を緩めずに頑張ってまいりますのでどうぞよろしくお願いいたします。

年末年始の営業に関するお知らせ。

骨董品出張買取 年末年始の営業日

2022年の最終営業日は12月28日(水)まで、
2023年は1月4日(水)より営業を開始いたします。

年内まだまだ、ご依頼のお申し込みをお待ちしております。

よろしくお願い申し上げます。

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ORIGEN買受帳 四. 龍文堂 南瓜形虫喰地紋鉄瓶

2022.12.21 Category :

龍文堂 南瓜形虫喰地紋鉄瓶四. 龍文堂 南瓜形虫喰地紋鉄瓶

九月二八日、滋賀県ノ古キ宅ヨリ買イ受ケル。

環付ニハ南瓜ノ蔓ヤ葉ガ配ハレ、岩肌ト相俟ッテ正シク南瓜ノゴトシ。

前頁「三. 景泰藍 四足双耳龍鳳凰紋香炉 一対

次頁「五. Jhagee Exa

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よろしくお願いいたします。

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スタッフMの日録:4 ネオン電球

2022.12.14 Category :

今回は印象に残ったある電球の記録です。
骨董品出張買取 ネオン電球のスケッチ
骨董品出張買取 チャームランプ

以下追加情報です💡

今回の電球はASAHI(旭光電機工業)によるもので、
現在は製造終了した「チャームランプ」という商品。
全部で18種類、文字やハートなど様々なものがあったようです。

MoMAに展示されているものを製造したのはアメリカのAeroluxという会社。
1930年代後半〜1970年代中頃までネオン電球を製造していたそうです。
カラフルに光る理由は中に入れられたネオンやアルゴンのガスが熱でオレンジや紫に光るため。
一部には燐光物質が塗られており、これがネオンが光る際に緑に蛍光する。
ただこれはもろく剥がれやすいそう。
(ASAHIの電球が同じ作りかは不明です。)

またMoMAで展示されているのは作家Dan Flavinによる『Roses』という作品で、
これに使用された、ということのようです。
Dan Flavin Roses

ぜひ「aerolux neon bulb」で検索してみてください。
素敵な電球が見られます!

前回の日録はこちら
スタッフMの日録:3 うえまち探訪

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お譲りいたします。

2022.12.07 Category :

骨董品 こけしの判子
早いもので2022年も残すところ1ヶ月程となりました。

年末年始にかけてばたばたと忙しい時期の到来です。
皆さま、いかがお過ごしでしょうか。

さて本日は「お譲りいたします」第一弾です。
※次回があるか未定ですが。。。

どこで手にしたのか全く覚えていないのですが、長いこと机の隅の小物入れにいれっぱなしになっていたこけし形の判子。

恐らく引き取った家具の抽斗の中から出てきたものだと思いますが、お顔が描かれていて名前入…故になんとなく捨てる事ができず、机の隅に…2~3年は置いたままになっていました。
骨董品 こけしの判子2
年の瀬を前に机を整理しておこうと片付けをはじめたものの、この判子で手が止まってしまいました。
どうしようかと考えた結果、欲しい方へプレゼントすることにいたしました。

「ハルミさん」
以前の持ち主の方のお名前がカタカナで彫られています。

東北へ行った際に買い求めたもの?はたまたお土産としていただいたものでしょうか。

可愛らしい民藝文字。
ちょっとした時の認印としていかがでしょうか。

材質は象牙風の樹脂製となります。
骨董品 判子を押した様子
試しに和紙に判をついてみましたがはっきりといい感じに文字が転写されます。

捨てられずに困っていますので何方か必要とされる方へお譲りしたいと思います。

お名前がハルミさんであればご自身でもご家族、ご友人の方でも構いません。
欲しい方が居られましたらメールもしくはインスタグラムのDMより「こけし判子希望」とご連絡ください。
先着の方にお送りさせていただきます。
メール info@osaka-origen.com
インスタグラム @origen_osaka

またどこかで使っていただき、ものの命が少しでも延びれば。。。
ご遠慮なく、お問い合わせください。

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