美術館散歩 in 藤田美術館

2024.04.15 Category :

藤田美術館
大阪を代表する東洋古美術の殿堂。

藤田美術館に行ってきました!

2022年にリニューアルオープンされて以来、行こう行こうで早一年。

やっと、行くことができました!
藤田美術館
開放的で明るいエントランスから、展示室内に一歩足を踏み入れると雰囲気が一気に変わります。

リニューアル前の建物は大阪大空襲を免れた藤田家の土蔵を利用した美術館でした。

新たな建物の外観は現代美術館のような佇まいですが、土蔵で使われていた蔵戸や古材が再利用されており、建物の歴史が紡がれています。
古染付桜川平水指藤田美術館
展示は月に一回、一部が入れ替わり、3ヶ月で全てが入れ替わるそうです。

季節やテーマに合わせて、藤田家伝来の絵画、書蹟、陶磁器、彫刻、漆工、金工、染織、考古資料など約2,000点にも及ぶコレクションから選ばれた作品が展示されます。

国宝9件、重要文化財53件を含むコレクションは圧巻。
あみじま茶屋藤田美術館
圧倒され、疲れてしまうのではと思いきや、多過ぎず程よい展示数で心地よく鑑賞できました。

畳敷きの広間で休憩。

館内併設のあみじま茶屋のお茶とお団子がセットで500円で楽しめます。
藤田美術館多宝塔旧光臺院多宝塔
庭園も見事で堂々たる多宝塔は高野山光臺院から移築されたものだそう。

江戸初期の貴重な多宝塔で大阪市指定有形文化財に登録されています。

生憎の空模様でしたが、とてもいい美術館で楽しめました。

今度は国宝「曜変天目茶碗」を見に行きたいと思います。


藤田美術館

住所|〒534-0026 大阪府大阪市都島区網島町10-32


電話|06-6351-0582


開館時間|10時-18時


休館日|不定休(12/29-1/5)


料金|1,000円(19歳以下無料)
※19歳以下の方は年齢確認できるものをご提示下さい。
※キャッシュレス決済を推奨しております
各種クレジットカード、Quick pay、交通系IC(PiTaPaを除く)


利用案内|ご自身のスマートフォンとイヤホンで無料音声ガイドをご利用いただけます
コインロッカー・傘立て有り(※100円硬貨返却式)


アクセス|JR 大阪城北詰駅 ③番出口より徒歩 1 分
京阪京橋駅 片町口より徒歩 10 分
大阪メトロ長堀鶴見緑地線京橋駅 2 番出口より徒歩7分


前回のブログ↓
買取品目の御案内|骨董品の買取はORIGENへ


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おくりもの

2024.01.25 Category :


大阪府高槻市のお客様より、お譲りいただいたお品ものを写真に収めてお返しさせていただきました。

代々守り継がれてこられた日本家屋の建替え工事に伴い、お家に伝わった茶道具や古道具の処分をご相談くださいました。

最初にご相談いただいてから残すもの、処分するものの整理を少しずつ進められ、気づけばお手伝いさせていただいてからあっという間に4年の月日が経ちました。

中でも印象的だったのは家屋に残された障子や欄間の他、古い部材の再利用に積極的であられた事。

「どこかで使ってくださる方が居られたら譲りたい」

「ご先祖様が残したものを壊してしまうのは忍びない」というご依頼者様のお言葉が印象的でした。

置く場所さえあれば欲しいと思う梁や床材などの古材が沢山ありましたが、ごく一部の格子戸や障子、組み木欄間などを引き取りさせていただきました。

実際に古民家の改装で再利用させていただき、物の命を少しですが延ばせたかと思います。

お家の中を拝見していると表玄関脇の磨り硝子窓の小さな丸い穴に目が留まりました。

最初は単なる装飾模様かと思ったのですが。。。

覗いてみると。。。来客を確かめるための「のぞき穴」とわかりました。

暗いところから明るいところはよく見えますが、その反対はほとんど見えない特性を巧みに利用しています。

かつて女中さんがいらしたそうで、来客があった際にはのぞき穴を確認して家主に報告していたのかもしれませんね。

今回はこの窓から着想を得て、おくりものを作らせていただきました。

もうひとつ目に留まったのが、家財品のそこかしこに散りばめられた揚羽蝶でした。

箪笥の金物や油箪、藍染の型染め木綿布、白粉入れや文箱など古くから残されていた家財道具の多くに家紋が施されていました。

色とりどり、大小様々な揚羽蝶紋を見ているとふわりふわりと宙を舞う蝶の姿が思い浮かびました。

中には「丸に揚羽蝶紋」が紛れていますが、これは贈答品として残されていた銀杯や風呂敷に描かれていたものです。

恐らく贈り主が間違って注文してしまったのか、あるいは贈答品の家紋の選択肢に「丸に揚羽蝶紋」しかなかったのでしょう。

同じ家紋ではありませんが、これはこれでお家に伝わったお品の記憶として加えさせていただきました。

どんな仕立てにしようかと悩んでいたところ、知人の作ったアクリルフレームに「これだ!」と思うものを見つけました。

フレームの内と外との境界線が乳白色のアクリル枠によって、ちょうど良い具合に風景に溶け込んでいて気に入っています。

蝶には蘇りや復活、不滅という意味があり古くから描かれ、親しまれてきた吉祥紋です。

お家のお守りになればと思い作ってみました。

丸穴の位置は一緒にお邪魔したスタッフと余白のバランスを見ながら何度も微調整しました。

新しいお家のどこかに飾っていただければ幸いです。

この度は大切なお品ものをお譲りいただきまして誠にありがとうございました。
この場をお借りしてお礼申し上げます。

Flame design:keita hibino
Original:油箪/藍染型染め木綿布/縮緬/風呂敷/白粉入れ/文箱/銀杯/箪笥金物/明治-昭和
Revived product:揚羽蝶図のぞき窓写真飾 令和六年睦月 Limited,1

これまでのおくりもの
皆朱群鶴蓑亀松竹梅図五ツ組写真飾 令和三年睦月 Limited,2
雛人形青磁壺三ツ窓写真飾 令和四年弥生 Limited,1
建具職人木工手道具黒仕立写真飾 令和四年水無月 Limited,1
大正昭和板硝子写真飾 令和四年師走 Limited,1
雛人形提灯箱三ツ窓写真飾 令和五年弥生 Limited,2
桃太郎生人形丸窓写真飾 令和五年皐月 Limited,1


前回のブログ↓
スタッフ日録:100年の記憶#7


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おくりもの

2023.05.15 Category :

骨董品出張買取のお客様へ おくりもの
大阪府豊中市のお客様より、お譲りいただいたお品ものを写真に収めてお返しさせていただきました。

「写真を撮って送りますね」

と言ってから約二年になります。
骨董品出張買取のお客様へ おくりもの2
「いつでも時間のある時で大丈夫ですよ」

という優しいお言葉についつい甘えてしまい、随分時間が過ぎてしまいました。

急かすことなく、お待ちくださりありがとうございました。
骨董品出張買取のお客様へ おくりもの 桃太郎人形の写真
誰もが知る桃太郎のお姿を見事に表現した生人形です。

高さから推定すると5歳とまだ子供ですが、凛々しいお顔と堂々とした体躯は勇敢な青年のよう。

衣装や持物などの細部に至るまで丁寧に作り込まれており、今にも動き出しそうです。
骨董品出張買取のお客様へ おくりもの 桃太郎人形の写真2
このお人形は人形師をされていたお父様が遺されたものだそうです。

お形見の品で長い間、ご自宅に保管されてきましたが引越し先にどうしても持っていくことができないため、手放す決断をされました。

お手元からは離れてしまいましたが、いつでも見れるようにと思い、写真に収めてお返しさせていただきました。
骨董品出張買取のお客様へ おくりもの 桃太郎人形の写真3
この桃太郎の力強い眼差しに見つめられると気を引き締めて頑張ろうという気持ちになります。

気長にお待ちいただきありがとうございました。

どこかに飾っていただければ幸いです。

この度は大切なお品ものをお譲りいただきまして誠にありがとうございました。
この場をお借りしてお礼申し上げます。

Original:桃太郎生人形 昭和
Revived product:桃太郎生人形丸窓写真飾 令和五年皐月 Limited,1

これまでのおくりもの
皆朱群鶴蓑亀松竹梅図五ツ組写真飾 令和三年睦月 Limited,2
雛人形青磁壺三ツ窓写真飾 令和四年弥生 Limited,1
建具職人木工手道具黒仕立写真飾 令和四年水無月 Limited,1
大正昭和板硝子写真飾 令和四年師走 Limited,1
雛人形提灯箱三ツ窓写真飾 令和五年弥生 Limited,2

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おくりもの

2023.03.03 Category :

骨董品出張買取 お客様へのおくりもの 雛人形写真
大阪府堺市のお客様より、お預かりしていた雛人形と家紋入の提灯箱を写真に収めてお返しさせていただきました。

昨年に制作したおくりものを見ていただき、空き家になっていたご実家の処分に際し、おくりものの制作と買取り、お片付けのご相談をくださいました。

買取りできるもの、廃棄するもの、残しておきたいものを一緒に選別する中、雛人形と家紋入の提灯箱を前に手を止められました。

「両親が揃えた雛人形をそのまま廃棄するのは忍びなく、、、
昔から家にある提灯箱はひとつだけ手元に残しておきたいんですが、虫喰でボロボロで」

どちらも出来れば残しておきたいけれども保管場所や管理に困り、やむ終えず手放すこととなったお品ものです。
骨董品出張買取 提灯箱

雛人形は昭和50年頃のもの。

お預かりした時には残念ながら男雛の冠と立纓(りゅうえい)、笏(しゃく)、女雛の釵子(さいし)が欠損していました。
そのままだとなんだか寂しい気がしましたので、補うことにしました。

笏は薄板から削り出しました。
立纓は作るのが難しかったので冠と共にサイズの合うものを気長に探していたのですが、なかなか出会わず、、、冠は何とか見つかったものの、立纓は昨年に撮影したものから画像合成しました。

釵子は同じく処分に困られている方が持っておられた女雛のものがシンデレラフィット。
事情をお伝えしたところ、快くお譲りくださいました。

骨董品出張買取 お客様へのおくりもの 雛人形写真2

「私と妹の分でふたつ。小振りなものがいいです」
とだけご要望をいただき、おまかせで制作させていただきました。

「急がないので、いつでも大丈夫です」
お言葉に甘えてのんびりしていましたがギリギリになって大慌て。
なんとか3月3日に間に合いました。

骨董品出張買取 お客様へのおくりもの 雛人形写真3

どこかに飾っていただければ幸いです。

この度は大切なお品ものをお譲りいただきまして誠にありがとうございました。
この場をお借りしてお礼申し上げます。

Original:男雛女雛 昭和/提灯箱 明治時代
Revived product:雛人形提灯箱三ツ窓写真飾 令和五年弥生 Limited,2

これまでのおくりもの
皆朱群鶴蓑亀松竹梅図五ツ組写真飾 令和三年睦月 Limited,2
雛人形青磁壺三ツ窓写真飾 令和四年弥生 Limited,1
建具職人木工手道具黒仕立写真飾 令和四年水無月 Limited,1
大正昭和板硝子写真飾 令和四年師走 Limited,1

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ORIGEN買受帳 九. 手吹き硝子霰コップ

2023.02.24 Category :

骨董品出張買取 手吹き硝子霰コップ
九. 手吹き硝子霰コップ

高槻市ノ土蔵ニテ。
「手吹キ硝子」ト「プレス硝子」ノモノガ、アル。
見分ケ方ハ、コップ内側ノ凹凸ニヨル。

前頁「八. 松本民芸家具 44型 ウインザーチェア

丁寧な査定と明朗会計をお約束。骨董品・美術品の売却はORIGENにお任せください。
お品ものの買取や売却に関してのご相談はお電話またはメールフォーム・LINEよりご相談ください。
よろしくお願いいたします。

買取のご依頼・商品のお問い合わせは06-7509-5761までお気軽にお電話ください。
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おくりもの

2023.02.10 Category :

骨董品出張買取 査定の様子 居間
「1年後、実家を解体することになりまして古いものが色々とあるので一度見に来ていただけませんか」とご縁をいただきました。

仕事の合間を縫って少しずつ、お家の整理をされておられ、古いものが見つかる度にご連絡いただきお伺いさせてもらいました。

足を運ぶ度に家財が減っていき、いよいよ解体工事の着工直前。

最後に残っていた建具の硝子に眼が止まり、少し分けていただきました。
骨董品出張買取 建具
決して珍しい硝子でも建具でもないのですが、割れてしまったせいなのか。

一枚の建具に時代もデザインも異なる硝子が嵌められていました。

多いものでは四種類もの硝子が嵌められており、割れたにしては違和感がありました。

いつの頃か意図して異なる硝子を選んで嵌め込んだのかもしれません。
骨董品出張買取 板ガラス
昔の板ガラスには実に豊富な種類があります。

今回、お譲りいただいた硝子は大正-昭和期のもので結霜・銀河・霰・菱・燕・ダイヤ・磨・透明の八種。

「解体時に割って廃棄されるのがどうにも気持ち的に…」

ほんの一部ですが小さくカットして額に収めさせていただきました。
骨董品出張買取 板ガラスのおくりもの
思いつきで作り始めた為、厚みの異なる硝子を薄い額に収めて固定するのには予想外に手こずりました。
デザイン/設計部とミリ単位の調整を繰り返し、最終的には6層に。

春には同地に新しいお家を建てられるとのこと。

光の差し込む窓辺に飾っていただければ幸いです。

この度は大切なお品ものをお譲りいただきまして誠にありがとうございました。
この場をお借りしてお礼申し上げます。

Original:板硝子/大正-昭和
Revived product:大正昭和板硝子写真飾
令和四年師走 Limited,1

これまでのおくりもの
皆朱群鶴蓑亀松竹梅図五ツ組写真飾 令和三年睦月 Limited,2
雛人形青磁壺三ツ窓写真飾 令和四年弥生 Limited,1
建具職人木工手道具黒仕立写真飾 令和四年水無月 Limited,1

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スタッフMの日録:出張・引取・覚書

2023.01.18 Category :

スタッフMです。
正月気分もようやく抜けました。

布団から出るのはまだまだつらいですが、
えいやと飛び出して冷たく澄んだ空気を吸い込みながら歩く朝はとてもすがすがしく。
なんだかんだ、この季節が好きです。

時は遡って5月某日。

夏は遠くとも、汗ばむ季節。
うずたかく積まれた布、布、古布。
いずれも持ち主様の思い入れのある品であるため、丁重に…
なおかつお引取りするお品物と
それ以外の選別とお片付けを、同時進行でスピーディにこなします。

骨董品出張買取 査定の様子のスケッチ

実際には───
汗をかきかき 雪崩を回避し、箱から箱へ、
二人がかりで上階から下階へのバケツリレー。
スタッフMがお手伝いに行った日を含めて、3日ほどかかったでしょうか?
達成感もひとしおな大仕事として記憶に残っております。

骨董品出張買取 査定の様子のスケッチ2

みなさまの眼にはこの雄姿、どのように写りましたでしょうか。
そして、この時引き取ったあまりにも大量の古布山はというと…

なんとまだ…仕分け終わってないのです。
今年こそ、この山を踏破します。
がんばります。

スタッフMでした。

前回の日録はこちら
スタッフMの日録:4 ネオン電球

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今日の一品 紫被切子鉢

2022.11.24 Category :

骨董品出張買取 紫被切子鉢
大阪市東住吉区のお客様よりお譲りいただきました。

大胆なカットと深い紫色硝子が印象的な切子鉢です。

非常に細かく刻んだ筋と力強く深い筋とが交差し、えも言われぬ美しさを放っています。
骨董品出張買取 紫被切子鉢2

器を分割する最も深い筋は笹の葉紋と思われます。

10分割された部分には蜘蛛の巣紋と玉紋が交互に彫られています。

左右対象の蜘蛛の巣紋の美しさもさる事ながら玉紋が凹レンズ効果を生み、器を眺めた時に起こる視覚的効果が眼を楽しませてくれます。
骨董品出張買取 紫被切子鉢のアップ
彫の深さを変える事で笹の葉・矢来・霰・魚々子紋など様々な紋様が浮かび上がります。

念入りに磨きを掛けられており、如才無い熟練の手による切子です。

硝子の質や作域から見て昭和初期に大阪で製造されたものと思われます。
骨董品出張買取 紫被切子鉢の側面
切子ガラスと言えば鹿児島で作られる薩摩切子、東京の江戸切子が有名ですが、かつて大阪は切子硝子の一大生産地でした。

東京を凌ぐ数の多種多様な硝子業者がひしめいていたそうで、当時は大阪に行かなければ一人前ではないと言われたそうです。

これだけ手間の掛かった切子硝子ですので当時とても高価なものだったと思います。

所々に欠けがありますが、そんなことは微塵も感じさせない迫力ある一品です。

季節の果物を盛り、テーブルに置くと眼が釘付けになりそうです。

以上、簡単ではありますが昭和初期の紫被切子鉢のご紹介でした。

この度は買取りのご依頼をいただき誠にありがとうございました。
この場をお借りして御礼申し上げます。

ORIGENでは昭和のものから貴重な時代ものまで古いお品ものを幅広く探しております。

お引越しや空家のお片付けの際には是非ご相談ください。

経験豊富な店主が細かく拝見いたします。

前回のブログ↓
スタッフMの日録:3 うえまち探訪


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蔵戸引取り in 阿倍野区

2022.11.02 Category :

骨董品出張買取 大阪市阿倍野区 蔵
先日、蔵整理にお邪魔させていただいた大阪市阿倍野区のお客様宅に蔵戸を引取りに伺いました。

塗籠仕上げの重厚な観音扉の奥にある蔵戸。
格子組に金網を張ったシンプルなもので鏡板は欅の一枚板です。

長年、風雨と陽射しに耐え随分と木が痩せてしまっており、傷みが激しいので住宅には不向きですが、メンテナンスをすれば店舗などでもう一度使えるかと思います。
骨董品出張買取 大阪市阿倍野区 蔵の鍵
貴重な鍵付き
蔵にとても思い入れのあるご依頼人のお母様。
かつては質屋業をされていたそうで子供の頃にはよく家業の手伝いで質預かりの品物を蔵に運んでいたそうです。
骨董品出張買取 青磁の獅子置物や瀬戸の器に錫の酒器
「整理していたら、また査定して欲しいものが見つかったので出しておきました」
と追加でご準備くださりました。
ありがとうございます!
青磁の獅子置物や瀬戸の器に錫の酒器などなど年代物が色々。
骨董品出張買取 ブリキ 茶碗
ブリキ缶や空き箱に入った古い小物達。
「捨てるなんて勿体ない」
「いつか何かに使えるだろう」
きっとそう考えてそっと仕舞っていたのだと思います。

古い箪笥の引手はひとつひとつ紙に包んで保管されていました。
今の家具では金具を外して大切に保管するということはあまりないでしょうから驚きですね。
物を大切にする気持ちを受け継ぎ、どこかに使いたいと思います。

蔵を解体するのはとても寂しく、忍びない気持ちでいっぱいだそうですが将来の事を考えてご決断されたようでした。
微力ではありますが、お譲りいただいたお品ものを引き継いでくださる方の元に橋渡しさせていただきます。

この度はご依頼くださり誠にありがとうございました。この場を借りてお礼申し上げます。

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Revived stool


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Revived stool

2022.10.31 Category :

ORIGEN スツール
スツールを作りました。

原型は出張買取で伺った古い民家に残されていたもの。
学校の工作の授業で作ったと思われる古い素人作りの椅子です。

実際は椅子というか荷物置きとして長年、部屋の片隅で使われていた様子。
特に大切にされていたり、思い入れがあったようには見受けられませんでしたが、
何故か捨てられずにずっと形の残るもの、、、というものがあります。
手鋸で切った建材を素人が釘で打ち、雑にペンキを塗っただけの非常に簡単な造りの椅子ですが、
その作為の無さが胸を撃ちました。

素人の作った単なる古い椅子と言ってしまえばそれまでの一脚ですが、
今まで何脚もの古い椅子を見てきた目に自信があります。
ORIGEN スツール2
作者不明の椅子に新たな価値を与え、蘇らせてみたいと思いました。
ただ複製品として再現するのではなく、
原型にリスペクトを持ちつつも、それを超えていくことを目指しました。
椅子の名前は弊社のキーコンセプトでもある「復活」という言葉からRevived stoolと名付けました。
古い椅子に新たな価値と意味を与え、生かすという意味を込めています。
ORIGEN スツール3
製作は大阪で大工道具と手道具のみで家具を作られているKUMITATERU様に依頼しました。
原型の椅子には無い、細かな意匠や加工を加えることで、
より洗練された本歌とは異なる佇まいの一脚となりました。
同時に一生ものの椅子として長い時間と強い負荷に耐えうる
強度を持たせる為の工夫も凝らしていただきました。

Revivedに込めた意味にも賛同くださり、あと1mm、もう1mmと
何度も再加工と再製作のために作業場と弊社を往復していただきました。
粘り強く、お付き合いいただきありがとうございました。
この場を借りてお礼申し上げます。
ORIGEN スツール4
さて、急に家具作りを始めたり、贈り物を作ってみたりと
本業である買取事業を中心に眺めて見ると一体何屋さんなのかと自分でも思いますが、
全ては互いに重なり合っており、緩やかな弧を描きながら
遠い終着点に向かってゆっくりと歩みを進めています。
必ずいつか全てが繋がると自分自身にそう言い聞かせています。

出会った人と共に、ものに新たな生命と価値を与えられる企業を目指すこと。
企業理念のひとつが実現しました。
ご清聴くださりありがとうございました。
ORIGEN スツール5 アップ
Revived stool EB
・ヨーロッパビーチ材
・自然塗料クリアオイル仕上げ
・座面:W362mmxD313mm
・高さ:420mm
受注生産品(納期は1ヶ月前後)
・販売価格66,000円(税込)
ONLINE SHOPにて販売しております。

KUMITATERU
WEBサイト
https://kumitateru.mystrikingly.com
Instagram
@kumitateru2017
YOUTUBE
https://www.youtube.com/channel/UCztLdFVNHMF1j9hjRthEQOw

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Reviving the roots of 1900

2021.05.10 Category :

骨董品出張買取 会社 IWAGON設立のおしらせ
謹啓 薫風のみぎり 皆様には益々ご清栄のこととお喜び申し上げます

平素は格別のご厚情を賜り御礼申し上げます

さて この度弊社は 組織を株式会社に改め
令和三年五月十日付けで
株式会社IWAGONを設立する運びとなりました

これもひとえに皆様方のひとかたならぬご懇情の賜物と衷心より感謝申し上げます

これを機により一層 精進し皆様のご期待にお応えして参りたいと存じます

今後とも変わらぬご愛顧を賜りますようよろしくお願い申し上げます
骨董品出張買取 会社 IWAGONとORIGENのロゴ
なお 法人組織名は株式会社IWAGONとなりますが買取り・売却代行事業の屋号は変わることなくORIGENとしてこれまで通り営業を続けてまいります

何卒よろしくお願い申し上げます

謹白

令和三年五月十日

株式会社IWAGON 代表取締役 下山律

 

 

法人概要ページ:https://iwagon-1900.com/

 

さてここからは社名のIWAGONに関して少しお話しさせていただきます

漢字では「岩権」と書き「イワゴン」と読みます

あまり聞いたことのない 不思議な響きがある名前かと思います

この名前は私の祖先である権右衛門と岩吉兄弟が博多で『岩権 骨董舗』を始めたことに由来します

写真は屋台で有名な中洲の清流公園内にある1900年に建造された博多町家寄進高灯籠です

灯籠には当時の豪商の屋号を刻んだ石板が嵌め込まれています
IWAGONのロゴ説明 博多町家寄進高灯籠
はっきりとした起源は不明ですが
幕末から商いをはじめ 昭和三十年代に曽祖父が暖簾を下すまで存在しておりました

時は経ち
過去の家業のことは全く知らず この業界に飛び込んだ時に母よりはじめて 岩権のことや灯籠の存在を聞きました

はじめて灯籠を見た時にはその立派な姿にも驚きましたが 正面の真ん中に配置された石板を見た時の驚きは今も忘れられません
博多町家寄進高灯籠 アップ
よく見ていただくと権と岩の字の間に不思議な記号が見えると思います

今見ればもしかすると家紋なのかと想像できるのですが 当時はこの記号が過去と現在を繋ぐ現在地を示す記号に見え 少し大袈裟かもしれませんが この業界にいること そして この灯籠の前に私が立っていることを運命のように感じ不思議な気持ちになりました

その時にいつか曽祖父の代でその歴史に一度 幕を下ろした屋号を復活させることを心に決めました

IWAGONの下に記したReviving the roots of 1900という言葉にはその決意の意味を込めています
骨董品出張買取 IWAGON ORIGENのロゴ
少し長くなってしまいましたが 法人名のルーツとシンボルマークに込められた言葉に対する思いを書かせていただきました

この屋号に恥じない会社になることはもちろんのことですが その先に思い描いているものがあります
いつか実現し 皆様にお披露目できる日に向かって頑張ってまいります

まずは日々ご依頼くださるお客様おひとりおひとりからのご相談に親身に取り組むことを心がけ 縁と繋がりを大切にする企業を目指します

最後となりましたが ORIGENに続き 今回も素晴らしいシンボルマークを作っていただきましたセッテンデザイン株式会社の平山氏にこの場をお借りしてお礼申し上げます

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