古い鉄瓶を探しております。
時代と共に使われる機会の減ってしまった鉄瓶ですが、実用品を超える価値ある逸品がございます。
明治から昭和にかけて優れた鉄瓶が沢山造られた日本。価値が見直され愛好する方も増えています。
錆びついた鉄瓶から工芸品としての価値ある鉄瓶、無銘のものから名人作のものまで査定いたします。
こちらは最近入手した南瓜形の鉄瓶ですが、掴手の据わりが悪く傾いてしまいます。全体に赤錆も見られ、おまけに蓋もありませんでした。査定にお伺いした際に物置の隅で発見したのですが、お客様も査定対象になるとは思っていなかったようで置いたままにされていました。状態はお世辞にも良いとは言えませんが、鉄瓶として良い点もあります。南瓜形の鉄瓶は縁起の良い人気のある形です。また注口の下と右手に銘があるのもポイントとなります。蓋に銘が入っているものは沢山ありますが、鉄瓶の胴部分に銘のあるものは比較的数が少なく希少価値の高い可能性があります。
蓋の裏面の銘。写真のものには龍文堂と彫られています。江戸から昭和まで存在した京都の鉄瓶屋。鉄瓶屋の屋号に加え作者の銘や花押があるものは評価が高くなります。
これはダメだと言ってしまいそうな赤錆が出ていますが大丈夫です。穴が空いてしまうと修繕は困難になりますが、錆は綺麗になりますので「錆びてるからダメ」と諦めずにご相談ください。穴空き以外のダメージは大概直せます。
蓋無し・蓋のみでも大丈夫です。なかなかぴったり合うものは少ないですが蓋のストックもしています。鉄瓶が錆びて穴が空き、銅製の蓋だけ残していることが時々あります。昔の人は物を捨てずに残している方が多いので助かります。
アルミやステンレスのやかんのようにメンテナンスフリーではなく、お手入れにひと手間必要ですが鉄瓶は水道水に含まれる塩素を除去する性質が高く、口当たりのいい軟水になります。また同時に鉄分も摂取出来るので健康にいいと古来から言われています。仕舞われたまま使われることのない鉄瓶がございましたら是非ご相談ください。
よろしくお願いいたします。
●前回の鉄瓶ブログ
http://osaka-origen.com/2017/12/27/鉄瓶・錫瓶・銀瓶・金瓶の買取・大切なお品の売/
タグ: 金瓶
煎茶道具買取。ご依頼ありがとうございました。
大阪府高石市のお客様より
煎茶道具をお譲りいただきました。
平安春峰・秦蔵六・三浦竹泉・三浦竹軒・三浦篤などなど。
個性的な色・形のものが集まりましたので撮影しました。
お店の裏の空き地に黄花コスモスが咲いていたので春峰の青磁一輪挿しに生けてみました。
秋ですね。一年の中でこの時期が一番好きです。
簡単な買取品のご紹介ですが、他にも水注・ボーフラ・茶入・茶托・煎茶碗・急須・涼炉などの煎茶道具をお譲りいただきました。
骨董・古美術品・諸道具類を売却の際はお気軽にご相談ください。よろしくお願いいたします。
本日の買取 in 大阪府茨木市
本日は茨木市よりご依頼いただきました。静かな住宅街でしたが、6月の大阪北部地震と先月の台風の影響による復旧作業が今でも続けられています。お伺いしたお客様のお家も瓦の落下、土壁に亀裂と大きな損傷を被られていました。2年間空家にしておられましたが、今回の災害でお家の処分を決められたそうです。正直なところ、直すのに掛かる費用を考えれば仕方ないのかも知れません。今回はそんな大変な状況の中、ご連絡いただきありがとうございました。
手許箪笥・関東長火鉢・茶器類に掛軸・着物など時代物を中心に沢山買取させていただきました。
掛軸は状態が悪くほとんど査定ができませんでしたが、一点ユニークな達磨の軸があったので纏めて買取させていただきました。掛軸に限らず状態は評価に大きく影響しますが、中には状態が悪くても高く評価できるもの、時代を経て傷みさえも味へと変化しているものなど古い物の評価の仕方は様々です。「古い・汚い・壊れている」と思っても捨てずに一度お見せください。よろしくお願いいたします。
そして私事ではありますが昨夜、車上荒らしに遭いました。。。手回しのドライバーで簡単に解錠されたようです。前日の仕入れの品物などを積んでいましたが幸い無事でした。こんなにも簡単に解錠されてしまうのには驚きです。自分は大丈夫とセキュリティ対策を怠っていた事が悔やまれます。今年の後半は地震台風車上荒らしと立て続けに不測の事態に襲われました。今年も残すところ後3ヶ月。年末まで何も起こらず、良いお正月を迎えられますように。皆様も呉々もお気をつけ下さい。
忘れられた時間、買い受けます。
今週は何故だかわかりませんが、古いお家への出張買取が重なりました。
詳しい理由はわかりませんが、どのお家もある日突然、主がいなくなり、時が止まったまま忘れられたかのような佇まいでした。今回は大阪市内の戦前の建物の中で見つけたものをご紹介します。査定の対象になるものもあれば、値段の付け難い変わったものまで色々あります。
古い引出しに眠っていた錆びた小さな金属製のもの
折り畳み式の顕微鏡でした。ずっと閉じられていたにも関わらずバネは快調です。親指ほどの小さなものですが堅牢に作られています。
4cmほどの金属筒
極小望遠鏡でした。試しに覗きましたがそもそもの口径が小さすぎるので肉眼で見た方がいいのではないのか!?当時の子供向けの玩具でしょう。
戦闘機・爆撃機が描かれた紙製品
戦時の灯火管制発令の際に使われた遮光電笠です。物々しい図案ですが、笠の立体的なデザインと巧みなグラフィックが光っています。
こちらも戦争機が描かれた封筒
一見ポップで可愛らしい雰囲気ですが、裏面には「前線へ贈る銃後の筆の跡」の文字が。
外国人の男の子とポチ
背面にはMADE IN OCCUPIED JAPANの文字。
占領下の日本の意味です。1947年~1952年の輸出品には記載が義務付けられました。
子供向けの玩具にしては男の子の顔が怖い。犬は可愛らしい。主にアメリカへの輸出用として作られたものです。戦後日本のアメリカ人へのイメージが反映されたのでしょうか。
これは?
ミッキーマ○ス風のセルロイド製の栞。オリジナルに比べ異常に足が長いのは栞のサイズに合わせたためでしょうか。裏には高野山と描かれています笑
1930年前後に登場したキャラクターのマチ針
ミッキーマウス 1928年 昭和3年生まれ
ベティ・ブープ 1930年 昭和5年生まれ
のらくろ 1931年 昭和6年生まれ
零戦型の小さなプラスチック製の玩具
如何だったでしょうか。ご紹介したものはごく一部ですが、まるで時間が止まったかのようにお家の中に残されていました。今回は不動産業者様からのご依頼だったので詳しい経緯はわかりません。ですがお家に残されたものを見ていると戦争が大きく関係しているのかもしれません。似た案件が重なったのは偶然なのか、必然なのかは今のところわかりません。いずれにせよ古い家屋の老朽化による取り壊しや空家問題など、似たケースのご依頼がこれから増えてくような気配を感じます。古いお品ものの査定はもちろんのこと、お困りの空家の整理などに関してもお気軽にご相談ください。よろしくお願いいたします。
人間国宝 十四代 酒井田柿右衛門 濁手
重要無形文化財 十四代酒井田柿右衛門本人作の一輪生を譲り受けました。
本人作のお品物は稀にしか出会わないので柿右衛門の基本絵付色にちなんだ背景紙を用意し撮影しました。
濁手と呼ばれる柔らかく温もりある乳白素地に繊細な筆使いで絵付がほどこされています。
以前、この濁手(にごしで)という文字と綺麗な乳白色が結びつかなく、??となったことが思い出されます。
濁手とはお米のとぎ汁に例えられつけられた名前です。
基本色は赤・緑・群青・紫・黄です。濁手にとても映える絵付色。十七世紀に確立された柿右衛門様式と呼ばれる色彩と図案構成はマイセンなどのヨーロッパ陶磁器にも大きな影響を与えました。
本人作の濁手を見て「柿右衛門の基本絵付色の背景紙で撮影すると濁手はどのように見えるのか?」と思いつき撮影してみました。
図録などの作品写真の背景は白・灰・黒色くらいしかないので、ちょっと目新しい柿右衛門の写真になったかと思います。濁手が背景色を優しく反射してくれました。個人的には最後の薄紫が絵付・濁手と一番マッチしていると思います。
余談ですが、以前から薄々気づいていた私の使用しているデジカメの弱点が今回の撮影ではっきりとわかりました。
TOP写真の赤・青が分かりやすいですが、白いものと特定の色との境界線が黒く濁るのです。
この現象はN社のデジカメ特有のものなのか、デジカメ一般のあるあるなのか??ご存知の方がいればコメントお待ちしております。
ひとまずこの現象をデジタル写真の濁手と呼ぶことにします。
暑い中、ご依頼ありがとうございました。
7月も沢山のお客様から大切なお品ものを分けていただきました。
店の近くの方から他県の少し遠い所まで沢山ご依頼いただきました。ありがとうございます。
じっとしていられない性分なのであちこち出かけられて嬉しい限りです。最長は滋賀県長浜市からのご依頼。遠方でもご遠慮なくご相談くださいませ。
先日、人生で初めて熱中症にやられました。。。冷たい飲み物ばかり飲むのはダメなのですね。。。
まだまだ暑い日が続きそうです。ご自愛ください。
明治初期無銘作翁嫗鶴亀蒔絵花月台(部分)
龍文堂造盛上沢蟹岩肌鉄瓶
古瀬戸灰釉水注
純銀製河南慶春花鳥図盃
ある小説家の書斎
ある小説家の全集初版本の中で見つけた一枚の写真。
セピア色に加え、昭和初期の製版技術ゆえ不鮮明な画質ではありますが、主人不在の書斎を見事に切り取った一枚です。
大量の資料とおぼしき本、平積みの原稿、火鉢に掛けられた鉄瓶など、まるで演出され意図的に用意されたかのような書斎。
撮影者不詳の写真ですが、原稿の取りに来た編集者が作家の居ない間に記録したものかもしれません。
気になるお品ものを古い手彩色写真風に色づけしてみました。
明治期に流行した横浜写真のような雰囲気になりました。
セピアも良いですが、彩りを与えるとなぜかつい先ほどの風景のように感じるので不思議です。
湯を沸かし、茶を飲み、花を眺めながら創作に耽った作家が誰かわかるでしょうか??
こちらは全集第三巻に収録された玄関の写真です。こちらも建具に色づけしてみました。
玄関先の貼紙には忙中謝客「忙しいから会えません。」
誰にも邪魔をさせず、創作に集中して居たのでしょう。明治二十五年東京生まれ。日本を代表する小説家です。
ちょっともじって遊んでみました。下手な字ですみません笑
うちの場合は忙中謝客というより、買旅謝客「買取りに出かけているのでおりません」となります。
不在のことが多い為、お持込み査定をご希望のお客様は事前にご連絡くださいませ。ご迷惑をお掛けし申し訳ありませんがよろしくお願いいたします。
小説家の正体は下のタグの中に隠れています!
出張買取 in 加古川市・宝塚市
兵庫県の加古川市・宝塚市のお客様よりご依頼いただきました。
水屋・本棚・飾り台・オールドマルニのティーテーブルなどの古家具や国鉄の銘板などを買取させていただきました。
マルニ木工の初期マークがプリントされたティーテーブル
以前ブログで紹介したことがあるマルニよりも古いもので、このマークは1933-1952年まで使用されていた初期マークです。
MARUNI WOOD WORK
フリーハンドでデザインされた左右非対称な親しみあるマーク
汚れているものの、70-80年以上経過したものとは思えないほど、ぐらつきもなくしっかりしています。
楢材の飾り台。
腰上25cmくらいある立派な飾り台です。
大理石の天板がはめ込まれ、細部の意匠にも手の凝った一品です。阪神大震災前に住まれていた古い家の時代から残っていたものだそうで100年は経過している正真正銘のアンティーク
そして、こちらは国鉄に勤めていたお父様が何故か持っていた銘板(笑)
当時は今ほど色々厳しくはなかったんでしょう。「持っていても仕方がない」ということで買取させていただきました。
その他にも沢山のお品物を買取させていただきました。「加古川市ですがこれますか?」と、心配していただきましたが全然問題ありません。事前にお品物の内容をお伺いしますが全国どこでも出張いたします!
よろしくお願い致しますm(-_-)m
茶器の整理に○○○盆
共箱が無く、ばらで半端になってしまった小さな茶器や道具類の整理に便利な箱を見つけました。
急須・茶托・茶入・茶合・湯冷などなど。不揃いになってしまい売りづらいお品物や直しやホツ・ニュウのあるものなどを店のあちこちに置いていてなんとかせねばと思案していました。もちろん捨てるのは忍びない。まだまだ使えるものは自分用に整理することにしました。
これが何かご存知でしょうか?自分と同世代はほとんどわからないのではと思います。
時代の移り変わりとともに今では使われなくなった道具の一つです。
手の込んだ装飾や意匠性のあるもの、手のいい職人が作った一点物などは美術品的価値がありますが、残念なことに普段使いの簡素なものは売れない。。
陶器の茶碗ほどの器と竹の筒がセットになった(写真のものは欠品)木箱と言えば。。。答えは煙草盆です。
欧米からタバコが輸入されるようになり、煙管文化の衰退とともに必要とされなくなりました。
余談ですが、タバコ(シガレット)と煙管で吸う日本の刻み煙草は全く違うもので、煙管文化は茶道にも組み込まれている嗜むものです。(京都の煙管屋さんで聞いた話です。また煙管をご紹介するときに続きを書きます)
お品物によりますが、買取が難しいものの方が多いです。しかし、なかなか丁寧に作られているんです。蟻組で材も唐木で作っているものもあり、手孔もそれぞれ凝っています。
今、職人さんに頼んで作ってもらったらいくらかかるだろうか!!!と思い、整理箱として再利用することにしました。茶器や小物の整理にちょうどいい寸法。持ち運びにも便利で重宝します。
用途は変われど大事にしたい一品です。
古いものの整理をお考えの際はお気軽にご相談くださいませ。
ご依頼ありがとうございました!
大阪市阿倍野区のお客様からご依頼いただきました。「実家の整理ほとんど終わったのですが、家具類が少し残っているので見に来れますか?」というご依頼でした。
お品物の内容にもよりますが少量であっても出来るだけ足を運びますのでお気軽にご相談ください。
道路に沿って横に長いお家の二階部分。
二階は開かずの間だったそうで床には埃が、、長期間そのままになっていたお部屋
お問い合わせいただいた家具は桐箪笥や婚礼家具が中心で引取りはできませんでしたが、戸棚や押入れの奥に処分を免れ残っていたお品物を買取させていただきました。
戦前に建てられたお家なので食器や小物など古いものが奥からちょこちょこ出てきます。
古い海苔のガラス瓶。汚れでギトギトですが、、、、、、
綺麗に清掃すれば、古いガラス特有の気泡と手吹きガラスのゆらゆらが現れました。ここまで古い手のものは珍しい。※中途半端な時代の海苔の瓶は×
モールガラスのキャンディーポット
こちらも清掃すれば気泡の入った青ガラス。蓋がないのが残念。
手洗い場についていた小ぶりな電傘
女性物の古い懐中時計
リューズを巻くと軽快に時を刻みはじめました。(LENROC 18K 15JEWELS SWISS MADE)
カメラ・真空管などなど。
ボケ味が良さそうな二眼レフ。
他にも趣味のアマチュア無線機材などを買取させていただきました。
「もう少し前に御社のことを知っていれば、、」とお客様。ひと足遅かったのが残念でしたが、こればっかりは仕方がない。少しでも残っていた古いものを見つけられてよかったです。
ご依頼ありがとうございました。
鉄瓶・錫瓶・銀瓶・金瓶の買取・大切なお品の売却はORIGENにお任せ下さい。
個性的な時代鉄瓶、有名作者の鉄瓶を探しています。
使われず眠っている鉄瓶・錫瓶・銀瓶・金瓶を売却する際には是非ORIGENにお見せください。
10年程前の高騰時に比べると値が下がってはいますが、有名釜師や古作のものなど500万円を超える高いお品物もございます。
古い鉄瓶は保管状態によっては錆びてしまい、使いものにならないように思われるかもしれません。あまりに酷いダメージがある場合は修繕が出来ない事もありますが、赤錆び・掴手のゆるみ・蓋つまみの破損などは修繕が可能です。
金属部分の破損は彫金師の方に修繕を依頼するため、その分査定額は下がってしまいますが、費用をかけて直す価値があるものもございます。「壊れている、錆びている」状態でも是非お見せください。評価のポイントをご紹介いたします。
①材質
鉄・錫・銀・金など様々な種類があります。
銀・金などは貴金属としての評価もあるため、高額なお品物です。
②銘
蓋の裏面にある銘(写真は龍文堂造)
蓋以外の部分に銘がある場合は高値の可能性大。鉄瓶屋の屋号だけでなく作家銘の有無が重要です。
(龍文堂・亀文堂・金龍堂・金寿堂・光玉堂・角谷一圭・秦蔵六・波多野正平など)
③紋様
胴部分に様々な紋様があしらわれたもの
饕餮紋(とうてつもん。中国神話の怪物)は人気の紋様です。
④意匠
南部鉄瓶
銀つまみ
玉環つまみ
銀象嵌
耳・つまみ・象嵌など細部に手の凝ったお品ものは特別注文された希少なお品ものの可能性大
象嵌(金や銀など他の金属を埋め込んだ手の凝ったもの)
以上のような作・材質・意匠・時代などから総合的に判断して価値を査定しています。
一番重要なのはやはり作者。手の凝ったもの、贅沢な特注品、金銀としての評価をも上回る作者のものもあります。
ここで問題です。写真には鉄瓶・銀瓶(銀張)・錫瓶がありますが、9点の内で最も高額なのはどれかわかるでしょうか??
答えは「いいね!」の下のタグ内に記載しています。
おまけ
大抵はこんな風に赤錆が出ています。
茶葉を入れ何度も湯を沸かし、時間をかけて修繕いたします。
十分に育ったらご紹介いたします。
鉄瓶・錫瓶・銀瓶・金瓶をご売却の際はORIGENにご相談ください。
よろしくお願いいたします。