おくりもの

2023.05.15 Category :


大阪府豊中市のお客様より、お譲りいただいたお品ものを写真に収めてお返しさせていただきました。

「写真を撮って送りますね」

と言ってから約二年になります。

「いつでも時間のある時で大丈夫ですよ」

という優しいお言葉についつい甘えてしまい、随分時間が過ぎてしまいました。

急かすことなく、お待ちくださりありがとうございました。

誰もが知る桃太郎のお姿を見事に表現した生人形です。

高さから推定すると5歳とまだ子供ですが、凛々しいお顔と堂々とした体躯は勇敢な青年のよう。

衣装や持物などの細部に至るまで丁寧に作り込まれており、今にも動き出しそうです。

このお人形は人形師をされていたお父様が遺されたものだそうです。

お形見の品で長い間、ご自宅に保管されてきましたが引越し先にどうしても持っていくことができないため、手放す決断をされました。

お手元からは離れてしまいましたが、いつでも見れるようにと思い、写真に収めてお返しさせていただきました。

この桃太郎の力強い眼差しに見つめられると気を引き締めて頑張ろうという気持ちになります。

気長にお待ちいただきありがとうございました。

どこかに飾っていただければ幸いです。

この度は大切なお品ものをお譲りいただきまして誠にありがとうございました。
この場をお借りしてお礼申し上げます。

Original:桃太郎生人形 昭和
Revived product:桃太郎生人形丸窓写真飾 令和五年皐月 Limited,1

これまでのおくりもの
皆朱群鶴蓑亀松竹梅図五ツ組写真飾 令和三年睦月 Limited,2
雛人形青磁壺三ツ窓写真飾 令和四年弥生 Limited,1
建具職人木工手道具黒仕立写真飾 令和四年水無月 Limited,1
大正昭和板硝子写真飾 令和四年師走 Limited,1
雛人形提灯箱三ツ窓写真飾 令和五年弥生 Limited,2



出張買取 in 東住吉区

2023.04.27 Category :


大阪市東住吉区のお客様からご依頼いただきました!

ご自宅のリフォームに際して長年眠っていた古道具類の買取りのご相談をくださいました。

時代の移り変わりと共に使われなくなってしまった火鉢や古家具などを引き取りさせていただきました。

使われることなく、保管されていた当時物の籐手提げ籠。

職人さんが編んだばかりのような綺麗な状態です。
自然素材の籐は乾燥に弱いですが、経年を全く感じさせず、しなやかさを保っています。

籐籠好きの方から「仕入れてもらえたらすべて買います」とご注文をいただいていますので、すぐにお嫁入りします。

かつて、暖を取るために使われた真鍮製の手炙り火鉢。

昭和に大量生産されたものには残念ながらあまり価値がありませんが、高名な鋳物師の作品や古作のものであれば期待できます。
一対入の木箱が複数ある場合や彫刻の無いものは大量生産の可能性が高いですが、ひとつずつ個別の木箱に入っているものや銘のあるものであれば、ひょっとするといいお品ものかもしれません。

その他にも古家具や建具類などなど、お家の片隅で眠っていた品々をお譲りいただき誠にありがとうございました。
この場をお借りしてお礼申し上げます。

ORIGENでは骨董品を中心に古道具から古家具まで幅広いお品ものを取り扱いしております。
どんなお品ものでも拝見いたしますのでお気軽にご相談ください。

丁寧な査定と明朗会計をお約束。古いものの売却はORIGENにお任せください。
お品ものの買取や売却に関してのご相談はお電話またはメールフォームよりご相談ください。
よろしくお願いいたします。



今日の一品 瑠璃色琺瑯水筒

2023.04.11 Category :


大阪市天王寺区の古いお家の蔵から発見し、お譲りいただきました。

瑠璃一色の琺瑯水筒です。

見つけた時には虫喰だらけの古いカーキ色のフェルトカバーに包まれておりました。

傷んだフェルトカバーを取ってみると中から綺麗な瑠璃が姿を見せてくれました。

戦前の琺瑯製品は粗雑な作りのものが多い中、この水筒は細かい部分にまで手をかけているようです。

とてもおおらかな曲線とたっぷりと掛けられたガラス釉薬の風合いから見て、大正〜昭和初期のものかと思います。
製造時に意図せず発生した青から群青、紫まで色ムラのグラデーションがとても綺麗です。

大量生産された工業製品であり日用品ですが、希少な一点物のやきものにも負けない魅力があると思います。

飲み口には古いコルクキャップが付いていました。

これを肩から提げていた戦前の人々を想像するとかっこいいですね。

素材が鉄なので水筒として使うのはちょっと勇気がいりますので一輪花生にしました。
玄関に然りげ無く飾るだけで目に留まることは間違いないでしょう。

以上、簡単ではありますが瑠璃色琺瑯水筒の紹介でした。

ORIGENでは骨董品を中心に古道具から古家具まで幅広いお品ものを取り扱いしております。
どんなお品ものでも拝見いたしますのでお気軽にご相談ください。

経験豊富な店主が細かく拝見いたします。

丁寧な査定と明朗会計をお約束。古いものの売却はORIGENにお任せください。
お品ものの買取や売却に関してのご相談はお電話またはメールフォームよりご相談ください。
よろしくお願いいたします。



下山道-GEZANDOU-#2

2023.03.31 Category :


今年は「専門知識を深める」ために出来るだけ時間をつくり、やきものの産地や美術館、博物館など全国津々浦々に赴きたいと考えています。
GEZANDOUはその旅の記録と備忘録のための写真アルバムです。

今回は過去記録となりますが昨年、姫路市立美術館に行った際の記録写真を。

姫路市立美術館の建物は旧姫路陸軍兵器倉庫だったそうです。
敗戦後は姫路市役所としての利用を経て美術館として今日に至ります。
ひと言では語り得ない歴史を持つ建物ですが赤レンガと瓦葺屋根が実に綺麗で惚れ惚れする建築です。

姫路城
別名:白鷺城
本丸の大天守は国宝でユネスコ世界遺産にも登録されています。
夕日に照らされた白漆喰総塗籠の壁面が神々しい。
姫路市立動物園内に撮影ベスポジを発見し、ベストタイミングにパシャリ。

姫路市立美術館公式サイト
https://www.city.himeji.lg.jp/art/
姫路城公式サイト
https://www.city.himeji.lg.jp/castle/


展覧会は現代美術家の杉本博司による『本歌取り 日本文化の伝承と飛翔』
会期:二〇二二年九月十七日-十一月六日※既に終了

折りに触れ、赴いている杉本博司の展覧会ですが今回の展示が最も巫山戯ておられました。
作品のクオリティもさることながら、文化財級の希少な古美術品との取り合わせは氏にしかできない芸当です。

真言密教における種子曼荼羅を本歌とする東西曼荼羅では鎌倉時代の種子曼荼羅(胎蔵界)を1930年代に印刷されたニュートンの宇宙所見を表具にして掛軸に仕立てておられました。
西洋的な世界観の中心に東洋の宇宙観(胎蔵界)が配されている点が印象的でした。

人間は神によって創られたのか、それとも人間が神を考えだしたのか。。。それとも。。。

杉本博司公式サイト
https://www.sugimotohiroshi.com/

また次回も旅の記録を紹介したいと思います。

ご清聴ありがとうございました。



スタッフMの日録:6 博多探訪・発見

2023.03.17 Category :

お久しぶりです。スタッフMです。
スタッフMの日録も6回目を迎えました。
一番身近な仕事場の作業机からスタートして、事務所近辺の探索、出張の記録…
と徐々に範囲を広げていった日録ですが、今回は一気に博多へと飛びます。

目的は福岡県立美術館で開催される『野見山暁治 寄贈記念展』(現在会期は終了しています。)
いつか実物を間近で見たいと思いながら幾年。
会期最終日に弾丸旅程で滑り込むことができました。

作家の出身が福岡県ということもあり、展示品は作家本人による寄贈作品。
100歳を超えてから制作された新作も含めた総点数約60点の作品が一堂に集められていました。

初期の作品から102歳で制作された最新作まで衰えぬ筆致と実物のマチエール。
一見すると多数が抽象画。しかし本人は「抽象画を描いたことはない」と言う。
心象風景でもあり、同時に目で見たありのままのものでもある。
炭鉱の風景から一枚一枚辿っていくと、
作家の思考の過程までをも作家ゆかりの地で追体験した心地でした。
ひとつの納得と大いなる刺激を得て、美術館をあとにしました。

余談ですが、福岡県立美術館は移転となる予定のようで、
現在の美術館の建物自体がもうすぐ見られなくなるようです。
隈研吾氏の設計による新福岡県立美術館は2029年開館予定とのこと。
再訪する楽しみがひとつ増えました。



新しい風を吹き込みながらもその歴史を端々に垣間見ることができる、
商人によって復興し栄えた力強い町博多…
きっとまた近いうちに明太子ご飯をお腹いっぱい食べにいこうと決意しました。

前回の日録はこちら
スタッフMの日録:出張・引取・覚書



ORIGEN買受帳 十. 亀文堂 波多野正平造 紫斑銅双耳花生

2023.03.10 Category :

十. 亀文堂 波多野正平造 紫斑銅双耳花生

京都市内ノオ宅ニテ買受ケル。
亀文堂初代デアル波多野正平作ノ独創的ナ鉄瓶ハ高額デ取引サレル。

前頁「九. 手吹き硝子霰コップ



下山道-GEZANDOU-#1

2023.02.28 Category :

今年は「専門知識を深める」ために出来るだけ時間をつくり、やきものの産地や美術館、博物館など全国津々浦々に赴きたいと考えています。

目標は月イチか隔月に一度。休暇を兼ねて出かけたいと思います。

GEZANDOUはその旅の記録と備忘録のための写真アルバムです。


KATACHI museum in VISON
三重県多気町に2021年にオープンしたVISONという商業施設内にある食をテーマにしたミュージアム。
陶芸家の内田鋼一氏が館長だそうです。
広大な敷地に様々な商業施設が立ち並んでいます。2021年に開業した施設。これからの景色が変化することを望む。

写真メモ
奥の黄土色がKATACHI museum
高度な左官技術で仕上げられた土壁造
中のショップではアンティーク品の販売有
手前の白い建物はGallery 泛白 uhaku 白色という縛りで集められた陶磁器などを展示販売

https://vison.jp/shop/detail.php?id=43


愛知県陶磁美術館
ここの古陶磁コレクションは素晴らしかった。
平安時代の灰釉短頸壺の完璧な曲線と玉垂れにうっとり。
エントランスに陳列されている室町-江戸期に瀬戸や美濃で焼成された狛犬の中でイチ推しは白釉狛犬の阿。
憎めない間抜けな姿が可愛らしい。
建築は谷口吉郎氏による設計。
大瓦葺屋根x格子xタイルは背筋がピシッと伸びます。

写真メモ
瀬戸・美濃の狛犬群像
白釉狛犬 阿
瀬戸/美濃
江戸時代前期

灰釉短頸壺
猿投窯
平安時代前期

織部
寄向

建築家
谷口吉郎

https://www.pref.aichi.jp/touji/index.html


明治村
愛知県犬山市にある明治村
国の指定文化財を含む明治期の価値ある60以上もの建物が移築・復元建築されています。
テンションが上がりすぎて、時間内に全体の10%しか見れませんでした。必ず再訪します。
因みに創設者のひとりは愛知陶芸美術館の設計者である建築家の谷口吉郎氏

写真メモ
帝国ホテル中央玄関東京都千代田区
高田小熊写真館新潟県上越市
聖ザビエル天主堂京都市中京区
菊の世酒蔵愛知県刈谷市
宇治山田郵便局舎三重県伊勢市
本郷喜之床東京都文京区

https://www.meijimura.com/


豊田市美術館
ゲルハルト・リヒター展
現代画家の最高峰と言われるゲルハルト・リヒター氏
今まで見た展覧会の中で紛れもなく、最も素晴らしい構成でした。
展示は鏡から始まり、グレイペインティング、8人に看護婦見習い、髑髏、フォトペインティング、ガラス板:深紅、8枚のガラス、アブストラクト、、、、、、、、、そしてビルケナウ。
今一度、想起。鳥肌が立つ。もう一度、見に行きたいが残念ながら会期終了。次回の国内大規模展が待ち遠しい。
因みに豊田市美術館を設計した建築家谷口吉生の父は明治村創設者であり愛知県陶芸美術館を設計した谷口吉郎
親から子へと設計思想が脈々と受け継がれていることが見て取れる。

写真メモ
宮脇綾子
藍染・絣など古布で作ったアプリケ

建築家
谷口吉生
https://www.museum.toyota.aichi.jp/



ORIGEN買受帳 九. 手吹き硝子霰コップ

2023.02.24 Category :


九. 手吹き硝子霰コップ

高槻市ノ土蔵ニテ。
「手吹キ硝子」ト「プレス硝子」ノモノガ、アル。
見分ケ方ハ、コップ内側ノ凹凸ニヨル。

前頁「八. 松本民芸家具 44型 ウインザーチェア



ORIGEN買受帳 八. 松本民芸家具 44型 ウインザーチェア

2023.02.03 Category :


八. 松本民芸家具 44型 ウインザーチェア

大阪市阿倍野区、民藝好キノ方ヨリ、買受ケル。
柳宗悦愛用ノ英國椅子ヲ本歌トスル松本民藝家具ノ「44型 ウインザーチェア」デアル。

前頁「七. 一分判金



ORIGEN買受帳 七.一分判金

2023.01.27 Category :


七. 一分判金

宝塚市ニテ買イ受ケル。
同業者カラ纏メテ買受ケタ商品ヲ仕分ケテイタトコロ、
小箱ノ隙間カラヒョッコリ転ゲ出テキタ小判金。
漫画ノヨウナ誠ノ話デアル。

前頁「六. 珉平焼 陽刻緑釉五爪龍文小皿
次頁「八. 松本民芸家具 44型 ウインザーチェア



今日の一品 孤高の大佛師

2023.01.25 Category :


奈良県奈良市のお客様より、お譲りいただきました。

奈良一刀彫に新境地を開いた孤高の大佛師。

興福寺大佛師
竹林履中斎(高行)作の阿弥陀如来立像です。

頭光から放射状に伸びる光芒に目が釘付けになる小さな阿弥陀様です。

その頭光の中心にあるお顔はなんとも可愛らしい柔和な円顔。
弓形の目と表情はとても慈悲深く、見方によって優しい笑顔ようにも無言で諭しているようにも見えます。
まるで見る人の心の内を全て見通し、表情を変えて何かを語りかけているかのようです。

頭頂から蓮弁までを一材から彫り出し、華盤・反花・框はそれぞれ個別に彫り出し、組み上げられおります。

身丈の割に大きな頭、ふくよかな体躯は童のような印象を与え、とても愛くるしいお姿。

一方で蓮華座に立ち、来迎印を結ぶお姿は実に堂々とされております。

絶妙な角度の指先と細かな彫りに精魂が宿っています。

「南無阿弥陀佛」
無言の言霊が響き渡ります。

幼少期から小刀に親しみ、誰に習うでも無く類稀な技芸を会得していたという竹林高行。
当時の木彫界の第一人者達が驚く才能だったそうです。

しかしながら、
「顧客に媚びない一徹な芸道が敬遠され、高行自身も社会的地位に関心が薄かった」※1
ようで、それ故にその功績に比べ、世間一般に知られることなく、今では忘れ去られた大佛師と言われております。

高額な報酬、地位や名誉といった一切の煩悩から離れ
一度没頭すると時を忘れて、片時も鑿を手放さず、一心不乱に彫り続けたその姿は正に孤高の大佛師に他なりません。

今はまだ煩悩から離れることが出来ませんが、いつの日か、この阿弥陀様のような円く朗らかな顔の人間になりたい。
そう願い修行を続けて参ります。

下山拝

蓮華座底部に彫銘
大正十年二月二十七日
奉造立
奈良市興福寺大佛師
竹林履中斎

竹林高行
履中斎
明治二年(1869)生
昭和二十四年(1949)亡
享年81歳
奈良一刀彫竹林家初代
世の中の中庸を履むとの意から号を「履中斎」と称する。
奈良一刀彫りの第一人者である竹林薫風氏は子

※1
参考図書
安達正興著
『奈良きたまち 異才たちの肖像』
P247

前回の今日の一品「紫被切子鉢



聖地巡礼

2023.01.23 Category :


あっという間に3年の月日が過ぎ去り、ようやくこの地を再訪することができました。

福岡県福岡市中洲にある博多町屋寄進高灯籠。

月日の過ぎるのは早いですね。

ご先祖様が営んでいた骨董店の名が彫られた石板が嵌め込まれている高灯籠です。
先の大戦により殆ど全ての資料が消失していますが、この高灯籠だけは激しい博多の空襲から逃れ、今に伝わります。

やはり、石は強いですね。
金属製であったら金属回収令により、現存していないでしょう。

かつてお店があったことを示す唯一の証ですので毎年必ず、拝みに行きたいと思っていたのですがこの3年間は叶いませんでした。

3年ぶりに来てみると灯籠の周りに単管バリケードがいくつも置かれていました。
以前は灯籠の足元に花が植えてあったのですが、それもなく…
何か工事をされるのでしょうか?

よく見ると、台座の一部が割れていたり、隙間が広がっていたり、あちらこちら老朽化が進んでいます。

もしかして、取り壊しされるのでは……
歴史ある福岡市の史跡なのでそんな事は無いと信じたいのですが、バリケードや植栽がされなくなった姿を見ると嫌な予感が……

恐らく花火だと思うのですが、以前には無かった焼け焦げた様な跡が……
イタズラ防止の為のバリケードでしょうか。

明治期の個性的なお店の屋号を彫った石板が目を惹く珍しい灯籠です。
現存するお店もきっとあるはずなのでひとつずつ調べるのも面白そうです。

造立から123年が経過しております。
経年劣化も進行していますので保存補修工事の準備である事を祈りたい。



ORIGEN買受帳 六. 珉平焼 陽刻緑釉五爪龍文小皿

2023.01.20 Category :


六. 珉平焼 陽刻緑釉五爪龍文小皿

大阪市平野区ニテ買イ受ケル。

箱ニ「二十客揃入」ト墨書き有、内十二客現存ス。
ホツ・ニュウ・釉切レ等ノ窯疵有。
ソレモ亦タ味カ…。

前頁「五. Jhagee Exa



スタッフMの日録:出張・引取・覚書

2023.01.18 Category :

スタッフMです。
正月気分もようやく抜けました。

布団から出るのはまだまだつらいですが、
えいやと飛び出して冷たく澄んだ空気を吸い込みながら歩く朝はとてもすがすがしく。
なんだかんだ、この季節が好きです。

時は遡って5月某日。

夏は遠くとも、汗ばむ季節。
うずたかく積まれた布、布、古布。
いずれも持ち主様の思い入れのある品であるため、丁重に…

なおかつお引取りするお品物と
それ以外の選別とお片付けを、同時進行でスピーディにこなします。

実際には───
汗をかきかき 雪崩を回避し、箱から箱へ、
二人がかりで上階から下階へのバケツリレー。
スタッフMがお手伝いに行った日を含めて、3日ほどかかったでしょうか?
達成感もひとしおな大仕事として記憶に残っております。

みなさまの眼にはこの雄姿、どのように写りましたでしょうか。


そして、この時引き取ったあまりにも大量の古布山はというと…

なんとまだ…仕分け終わってないのです。

今年こそ、この山を踏破します。
がんばります。




スタッフMでした。

前回の日録はこちら
スタッフMの日録:4 ネオン電球



ORIGEN買受帳 五. Jhagee Exa

2023.01.11 Category :


五. Jhagee Exa

十月二八日、西宮市ニテ買イ受ケル。

学生時代ニ憧レタ「ウエストレベル・ファインダァタイプ」ノカメラデアル。

前頁「四. 龍文堂 南瓜形虫喰地紋鉄瓶

次頁「六. 珉平焼 陽刻緑釉五爪龍文小皿



新年あけましておめでとうございます。

2023.01.04 Category :

新年あけましておめでとうございます。

よき新春をお迎えのことと、お喜び申し上げます。

旧年中はひとかたならぬご厚情を賜り、誠にありがとうございました。

本年もお客様のお役に立てられるように誠心誠意努めてまいります。

何卒、よろしくお願い申し上げます。

お正月休みもあっという間に過ぎ去り。。。2023年がスタートいたしました。
もっと沢山寝て、長くゆっくりしていたい。。。ですが。。。そうもいきません。
皆様はどんな風にお休みをお過ごしになられたでしょうか。

私は昨年の抱負を振り返り、考えを巡らせるお正月休みとなりました。

昨年の抱負は。。。
1.丁寧な査定に務める
2.専門知識を深める
3.新規事業を始める
この三つでした。

誠に手前味噌ではありますが、1と3に関しては非常に頑張ったと自信を持って自分を褒めてあげたいと思います。
地道にコツコツと着実に積み上げてきたことがまだまだ小さいですが花を咲かせてくれました。
また別の機会に改めてお知らせしたいと考えております。

一方で2番の「専門知識を深める」に関してはとても恥ずかしいのですが正直なところ、昨年はあまり成長できなかったと自省しております。
新しい事に挑戦する為に大きな労力と時間を割き過ぎた代償です。
仕方の無かった事ではありますが本業において最も大切な事ですので今年は専門知識を深める事に最も時間を使いたいと思います。

ですので2023年の抱負は「専門知識を深める」この一択。できるだけインプットに集中する一年にしたいと思います。

皆様も今年の抱負は考えられましたでしょうか。

今年一年も皆様のお役に立てられる様に成長したいと思います。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。



Thank you so much!

2022.12.28 Category :


本日を持ちまして2022年の営業を納めさせていただきます。

ご依頼をくださったお客様ならびに協力業者様のお陰で無事に1年間の営業を終えることができました。

誰も想像のつかない様な出来事が多く起こった1年で来年の見通しも未だ見えづらい状況にありますが、自分の身近なところから出来ることを探して実践していきたいと思います。

2023年も人と人との出会いの輪が広がっていく事を楽しみにいたしております。

ご期待にお応えできるよう精一杯努力し、ご縁を大切にして参ります。

よろしくお願い申し上げます。

皆様の健康と穏やかな新年の始まりを祈念し、歳末のご挨拶とさせていただきます。

それでは、よいお年をお迎えください。

ORIGEN
スタッフ一同



The Origen Best Item of the year 2022.

2022.12.26 Category :


昨年のこの時期に突然、思いついて始めたOBI(“O”rigen “B”est “I”tem)
その年に出会ったお品もののなかで最もユニークで印象深かったお品ものをご紹介すると銘打って始めましたが、独自性・時代性・希少性の三つの要素を兼ね備えたもののみに与えると言う厳しい選定基準を設けた為になかなか納得できる一品を選べずにいました。

一年の間に沢山の面白いものとの出会いはあったのですが決定打に欠け、さて今年どうしようかと悩んでおりました。

今年になって入手したものを掘り返して見てもどこか釈然としないまま・・・今年は受賞なしにしようかと諦めかけたところに一筋の光明(妙案)が差し込みました。

自分自身で考えた制約と思い込みで縛られていた視野を少し広げました。
それではご紹介いたします。

長い時間をかけて木とニスが飴色に経年変化し、なんとも言えない味へと変化している木材。

作られてから100年程は経過した家具に使われていた楢材です。

柾目に引いた際に現れる特有の虎斑が抜群に美しい。

極力、表面は削り落とさずに再利用するように努めましたが少しだけ、経年変化を楽しむ部分として鉋をかけ、木肌の持つ美しい素地を現していただきました。

森の王様とも呼ばれる楢材は非常に硬く加工が難しい木材。

更に長い時間をかけて乾燥し割れてしまったり、反りや変形した古材を再加工するのは製材された材料に比べ数倍もの手間がかかります。

貫に残る切り込みはかつて受け材が嵌めてあった部分。

出来るだけ痕跡を残すようにしつつも、見えない部分に契りや埋木を施し補強しています。

裏面には反りを防止するための桟。

対角線にクロスする2本の筋交が構造に強い剛性を与え、デザイン性を高めるアクセントになっています。

さて、もう概ねどんな物かはお分かりかと思いますが。。。今年のOBIはこちら。。。

お客様から引き取りさせていただいた大正-昭和初期の本棚を分解し古材で作ったスツールです。

過去のBlogを見て知っている方も居られるかもしれませんが少し前にご紹介したRevived stoolの古材ver.となります。

何とかなるかと思い引き取ったものの、経年劣化が進み修繕が難しい状態だった本棚。
通常、販売できない家具は廃棄処分となってしまいますがとても良い作りと木材で廃棄できず…何かに使えないかと考えて保管しており、このように別のものへと形を変えて復活させました。

いやはや、全くもって手前味噌なOBI受賞となってしまい恐縮ではありますが2022年は古い本棚から作った世界にたった二脚だけのRevived stool old naraにいたしました。
独自性・時代性・希少性の三つの要素はちゃんと兼ね備え、条件は満たしているので問題無いかと思います!

来年は古いもので特別に面白い逸品を見つけてご紹介できればと思います。

製作は前回に引き続き大阪で大工道具と手道具のみで家具を作られているKUMITATERU様に依頼しました。
今回も手間の掛かる注文に応えてくださりありがとうございました。
この場をお借りして御礼申し上げます。

Revived stool ON
・ミズナラ材(古材)
・自然塗料クリアオイル仕上げ
・座面:W362mmxD313mm
・高さ:420mm
二脚限定生産
・販売価格77,000円(税込)
ONLINE SHOPにて販売しております。
前回ご紹介したビーチ材によるRevived stoolはこちら

KUMITATERU
WEBサイト
https://kumitateru.mystrikingly.com
Instagram
@kumitateru2017
YOUTUBE
https://www.youtube.com/channel/UCztLdFVNHMF1j9hjRthEQOw

昨年のOBIはこちら



歳末のご挨拶と年末年始のお知らせ

2022.12.22 Category :


2022年も残すところ9日となりました。

あっという間の1年間でしたが、その様に感じられるのも沢山のお客様がご依頼くださり忙しくさせていただいたからだとしみじみと感じております。

2022年はこの数年間の中では最も以前の生活を取り戻したかのように感じられる年でもありましたが、世界でコロナ以上の様々な問題が起こった一年であり日々の生活を脅かす社会情勢であったことは言うまでもありません。

2023年がどの様な年となるのか想像してみても全く見通しの立たない状況ではありますが、落ち着いた平安な一年になることを祈念し冷静に日々を過ごしたいと思います。

最終営業日まで気を緩めずに頑張ってまいりますのでどうぞよろしくお願いいたします。

年末年始の営業に関するお知らせ。

2022年の最終営業日は12月28日(水)まで、
2023年は1月4日(水)より営業を開始いたします。

年内まだまだ、ご依頼のお申し込みをお待ちしております。

よろしくお願い申し上げます。



ORIGEN買受帳 四. 龍文堂 南瓜形虫喰地紋鉄瓶

2022.12.21 Category :

四. 龍文堂 南瓜形虫喰地紋鉄瓶

九月二八日、滋賀県ノ古キ宅ヨリ買イ受ケル。

環付ニハ南瓜ノ蔓ヤ葉ガ配ハレ、岩肌ト相俟ッテ正シク南瓜ノゴトシ。

前頁「三. 景泰藍 四足双耳龍鳳凰紋香炉 一対

次頁「五. Jhagee Exa