共箱が無く、ばらで半端になってしまった小さな茶器や道具類の整理に便利な箱を見つけました。
急須・茶托・茶入・茶合・湯冷などなど。不揃いになってしまい売りづらいお品物や直しやホツ・ニュウのあるものなどを店のあちこちに置いていてなんとかせねばと思案していました。もちろん捨てるのは忍びない。まだまだ使えるものは自分用に整理することにしました。
これが何かご存知でしょうか?自分と同世代はほとんどわからないのではと思います。
時代の移り変わりとともに今では使われなくなった道具の一つです。
手の込んだ装飾や意匠性のあるもの、手のいい職人が作った一点物などは美術品的価値がありますが、残念なことに普段使いの簡素なものは売れない。。
陶器の茶碗ほどの器と竹の筒がセットになった(写真のものは欠品)木箱と言えば。。。答えは煙草盆です。
欧米からタバコが輸入されるようになり、煙管文化の衰退とともに必要とされなくなりました。
余談ですが、タバコ(シガレット)と煙管で吸う日本の刻み煙草は全く違うもので、煙管文化は茶道にも組み込まれている嗜むものです。(京都の煙管屋さんで聞いた話です。また煙管をご紹介するときに続きを書きます)
お品物によりますが、買取が難しいものの方が多いです。しかし、なかなか丁寧に作られているんです。蟻組で材も唐木で作っているものもあり、手孔もそれぞれ凝っています。
今、職人さんに頼んで作ってもらったらいくらかかるだろうか!!!と思い、整理箱として再利用することにしました。茶器や小物の整理にちょうどいい寸法。持ち運びにも便利で重宝します。
用途は変われど大事にしたい一品です。
古いものの整理をお考えの際はお気軽にご相談くださいませ。