お正月に祖父母宅のある福岡へ帰省した際に佐賀県唐津市に行ってきました!
福岡市内から車で約1時間ほどの距離にも関わらず、これまで行ったことが無かったのですが、唐津焼をはじめ見所の沢山あるとてもいいところでした。沢山写真撮影したので思い起こしながら見ていこうと思います。
まずは唐津城へ。
唐津城は明治期に解体されているため、現在のお城は復元建造物です。見所は一部オリジナルの姿を残す石垣・堀と天守閣からの眺めです。天守閣からは唐津湾と市街地が一望できます。またお城内には中里家から寄贈された古唐津コレクションが展示されております。残念ながら撮影不可でしたが、こちらがとても充実の内容で一見の価値あり。
唐津城の次は中里太郎右衛門陶房へ。
唐津焼といえば中里家です。江戸時代から続く唐津焼の名跡。当代は14代太郎右衛門。12代中里太郎右衛門(無庵)は唐津焼での重要無形文化財保持者(人間国宝)です。
陶房では太郎右衛門窯の陶工の方が作ったものを買うことができます。併設の陳列館では13代,14代本人作の作品が展示されており、こちらも購入可能。さすがに太郎右衛門本人が作った作品には手がでませんでしたが、工房作品のお皿を購入しました。
次なる目的地は老舗旅館の洋々閣。大正期に建てられた日本建築。ここには中里隆の作品を展示するギャラリーがあります。
12代中里太郎右衛門(無庵)の5男にあたる隆氏は唐津焼に囚われない作風が魅力的です。伸びやかな松文様の絵付けからは古唐津の様な素朴さを、器のカタチからは現代的な感覚を感じます。世界の様々なやきものに挑戦し続けている中里隆だからこそカタチにできるのだと思います。
そして、唐津に残る近代建築巡りへ。
田中実設計の旧唐津銀行。監修は唐津出身の建築家辰野金吾。東京駅をはじめ、大阪市中央公会堂など数多くの名建築を手掛けた人物です。
田中実は愛弟子なる人物で清水組の技師。師の故郷であることを意識し、辰野式を採用しながらも独自の意匠を盛り込んだ名建築です。建物だけでなく、照明器具やドアの金物なども見所のひとつ。修復工事もされており当時の姿を今に伝えます。
次は旧高取家住宅へ
旧高取家住宅は明治時代の炭鉱王である高取伊好(たかとりこれよし)の邸宅で現在は国指定重要文化財です。
唐津に行ってからその存在を知り立ち寄ったのですが、過去に訪ねた近代建築の中でも最も感動した建物です。一部に洋館を含む日本家屋。内部には高取伊好の人柄を感じさせる様々な意匠が散りばめられています。邸宅内にある能舞台の様々な仕掛けや窓から差し込む自然光により浮かび上がる影に至るまで計算され尽くされている見事な建物。
老朽化により取り壊しの危機に陥るも唐津市民の運動により、保存・修復がなされ2007年より一般公開されています。ガイドを頼むと20〜30分程の時間をかけて建物内の説明をしていただけます。自由に見ても良いようですが、このガイドさんの説明がとてもわかりやすいのでお勧めします。
※内部は撮影不可でした。
さてさて、見所がギュッと詰まった唐津。他にもご紹介したい場所は沢山ありますが今回はここまで。
次回は福岡編のお話をさせていただきます。