お久しぶりです。スタッフMです。
スタッフMの日録も6回目を迎えました。
一番身近な仕事場の作業机からスタートして、事務所近辺の探索、出張の記録…
と徐々に範囲を広げていった日録ですが、今回は一気に博多へと飛びます。
目的は福岡県立美術館で開催される『野見山暁治 寄贈記念展』(現在会期は終了しています。)
いつか実物を間近で見たいと思いながら幾年。
会期最終日に弾丸旅程で滑り込むことができました。
作家の出身が福岡県ということもあり、展示品は作家本人による寄贈作品。
100歳を超えてから制作された新作も含めた総点数約60点の作品が一堂に集められていました。
初期の作品から102歳で制作された最新作まで衰えぬ筆致と実物のマチエール。
一見すると多数が抽象画。しかし本人は「抽象画を描いたことはない」と言う。
心象風景でもあり、同時に目で見たありのままのものでもある。
炭鉱の風景から一枚一枚辿っていくと、
作家の思考の過程までをも作家ゆかりの地で追体験した心地でした。
ひとつの納得と大いなる刺激を得て、美術館をあとにしました。
余談ですが、福岡県立美術館は移転となる予定のようで、
現在の美術館の建物自体がもうすぐ見られなくなるようです。
隈研吾氏の設計による新福岡県立美術館は2029年開館予定とのこと。
再訪する楽しみがひとつ増えました。
新しい風を吹き込みながらもその歴史を端々に垣間見ることができる、
商人によって復興し栄えた力強い町博多…
きっとまた近いうちに明太子ご飯をお腹いっぱい食べにいこうと決意しました。
前回の日録はこちら
スタッフMの日録:出張・引取・覚書