新型コロナウイルスによる営業状況とマスクの歴史

2020.03.30 Category :
ORIGEN 営業に関するお知らせ

新型コロナウイルス感染症の影響による営業状況をお知らせいたします。

初めに、新型コロナウイルスに感染された方におきましては一日も早く快方に向かわれることをお祈りし、心よりお見舞い申し上げます。

ORIGENの営業状況

現時点では来店・出張査定ともに通常通り営業しておりますので、安心してご依頼いただけます。

日頃の手洗い・うがい・アルコール消毒の徹底と査定時にはマスクを着用してお伺いいたします。

万が一、査定員やスタッフに体温の上昇や新型コロナウイルスへの感染が疑われることがありましたらご予約いただいているお客様には直ぐにご連絡いたします。

今のところ、上記のような症状はございません。

骨董品出張買取 文化マスク

新型コロナウイルスが猛威を振るっている最中、査定にお伺いしたお家の古い家具の中から出てきたレトロな紙箱。凄いタイミングで発見したので、少し調べて見ました。スターマスク・文化マスク・福壽マスクの三点。昭和の手書きのイラストと時代を感じるネーミングセンス。

骨董品出張買取 昭和のマスク

三点の中で唯一の逆文字の福壽マスクだけ中身が残っていました。おそらく、この中では一番古い。昭和初期のものと思います。包紙の状態からすると数回使用したもののようです。大事に保存されていました。

骨董品出張買取 昭和のマスクのパッケージ

メーカーはTOKYO.T.U.SHOTEN.

調べてみると内山武商店という情報がヒット。1923年(大正12年)発売された『壽マスク』が商標登録品第1号に認定されたメーカーです。

福の字が前に付いているので1923年以降の製品かと思います。実用新案特許の番号が記載されているので調べてみましたが情報が見当たりませんでした。登録商標や実用新案特許の表記から新規性を強調したかったのが伝わってきます。

今から約100年前の1918年はスペインかぜと呼ばれるインフルエンザ・パンデミックが起こった年。人類史上最悪の伝染病と言われており、世界中で約5億人が感染し、日本でも約39万人の方が死亡したそうです。今よりも人・物の往来が少なかったであろう時代にこれほど感染者が多いのは驚きです。

このインフルエンザ・パンデミックをきっかけにマスクが注目されるようになったそうです。当時は主に工場用の粉塵よけマスクしかなかったようです。ウイルスの流行によりマスクメーカーが乱立し、それでも供給が追いつかず、粗悪な製品が多かったようです。

今は粗悪なものすら手に入りませんが。

骨董品出張買取 黒繻子のマスク 昭和

色は黒色。パッケージからわかるように当時は黒色のものが一般的だったようです。足袋の素材に使われる黒朱子(くろしゅす)が使用されています。足袋メーカーがマスク需要に勝機を見出し製造したからなのか。黒の方が汚れが目立たないので採用されたのか。

少し前までは奇抜な印象さえあった黒いマスクですが、最近では見慣れてきました。当時は実用的な意味があったのではと思います。

高級素材である黒朱子の生地はまだしっかりとしています。紐通し部分も真鍮のハトメで仕上げられており丈夫で長持ち。

骨董品出張買取 昭和のマスク セルロイド

口の当たる部分にはセルロイドが使用されています。マスクは粉塵よけとして作られ始めた歴史があり、初期の頃はこの部分は金網で作られていたとのこと。しかし、金属だとすぐに錆びてしまうことからセルロイドが使われるようになっていったそうです。通気性の向上の為と粉塵よけマスクのなごりと思われるが、通気孔はロゴマーク。果たして、この部分には意味があるのか。

自社のオリジナリティの強調と丈夫な素材で丁寧な仕上げのマスクからは当時のものづくりの活気が感じられる。また商品名やパッケージデザインからは文化という言葉の意味する新しい価値観の息吹が感じられます。

世界中で感染者が増え続ける状況の中、日本も同様に感染者が増え続けております。つい先日まで他人事のように考えていましたが、お店のある恵美須町付近では観光客の姿を見なくなりました。連日報道のある通り、都市部のロックダウンなどの可能性も現実味を帯び始め、新型コロナウイルスによる影響が日増しに大きくなっています。出来るだけ早い終息を願うと共に日頃の感染予防を徹底して参ります。

今後、営業状況に変更がある場合には改めてBlogにてご報告いたします。

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