今日の一品「やとかさぬ 人のつら佐を 情にて・・・」大田垣蓮月

2023.12.21 Category :
骨董品買取大阪大田垣蓮月 兵庫県宝塚市のお客様より、幕末の女流歌人であり、陶芸家で尼僧でもあった大田垣蓮月の茶碗をお譲りいただきました。

轆轤は使わず、手びねりで成形したうつわに自詠の和歌を釘彫した蓮月焼と呼ばれる陶芸作品です。

手に持った瞬間になんとも言えない素朴さ、そして優美で繊細な感性が手に伝わります。

歌人であった蓮月ですが、生きるために始めた陶芸が次第に文人墨客を中心に人気を博するようになります。

加えて当時流行していた煎茶趣味とも重なり、急須や碗などが飛ぶように売れたそうです。 骨董品買取大阪大田垣蓮月 本作に彫られている和歌は蓮月の代表作と言われる一首です。

やとかさぬ 人のつら佐を 情にて おぼろ月よの 花の下ふし 

一夜を過ごすために宿に泊めてもらおうとするも断られてしまい、人は冷たいものだと辛い気持ちになる。 しかし、そのお陰でなんとも美しい朧月夜の桜を眺めながら野宿ができた。と語釈できます。

どのようなことがあっても、考え方ひとつで良いように捉えられることを詠われています。

私生活に於いて二度結婚し、いずれの夫とも死別。
一男三女をもうけたが、いずれも夭折するという察するに余りある経験を経た蓮月の心中はいかなるものであったのでしょうか。 骨董品買取大阪大田垣蓮月 夜の山桜のような淡い色味がとても綺麗です。

白い化粧釉は月にかかる靄を表しているかのようです。

和歌と器が見事に調和した一品かと思います。

しかし、残念ながら大きな割れがありました。 骨董品買取大阪大田垣蓮月 お世辞にも綺麗な接着とは言えませんが、たとえそうであっても「形を留めておきたい」と自力で接着をされたのだと思います。

今、金継ぎの練習をしているので上手くできるようになったら自分で修復したいと思います。

この度は大切なお品ものをお譲りくださり、誠にありがとうございました。
この場をお借りしてお礼申し上げます。

大田垣蓮月(おおたがきれんげつ) 1791年、京都の三本木に生まれる。俗名はのぶ。生後すぐに大田垣光古てるひさの養女となる。1823年に知恩院で剃髪、蓮月を名乗る。その後、詠んだ和歌を記した陶器を制作。それが「蓮月焼」として評判となり、人気を得る。しかし蓮月は飢饉の際に喜捨をするなどし、自身は質素な生活を好んだ。生涯で2度の結婚と4人の子どもをもうけるも、全て早くに死別してしまう。1857年12月10日に85歳で逝去。 和歌では貞心尼ていしんに(越後)、千代女ちよじょ(加賀)に並ぶ三大女流歌人の一人である。


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以前に紹介した蓮月作品↓
今日の一品『手捏ね 煎茶急須と煎茶碗』

参考Wikipedia↓
大田垣蓮月

前回のブログ↓
スタッフ日録:卓上の最高傑作ピュイフォルカ#5
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今日の一品『手捏ね 煎茶急須と煎茶碗』 大田垣蓮月作

2020.09.25 Category :

大阪市中央区のお客様よりお譲りしていただきました。

ご親戚の方の趣味が骨董品蒐集だったそうです。今回、建物の処分に伴う整理時にご相談くださいました。

色々と細かく拝見させていただいている中、水屋の中の木箱に目が止まりました。

箱を開けてみると…

骨董品出張買取 手捏ね 煎茶急須 大田垣蓮月作

凡そ片手にすっぽりと収まる小さな丸い急須。

細かい貫入のある土肌が柔らかな、風情ある一品です。

轆轤などの道具を使わず手捏ね(てずくね)という方法で成形されています。

胴には何やら文字が刻まれています。

蓮の花の形をした蓋のつまみは繊細に作られています。

骨董品出張買取 手捏ね 煎茶碗 大田垣蓮月作

揃いの茶碗五客は貫入から柔らかな陶土へとお茶が染み込むことによって作り出された絶妙な色味となっています。使い込み具合によってそれぞれ一点もの。

作者は江戸時代後期の尼僧であり、著名な歌人である大田垣蓮月。

歌人としての評価もさることながら陶芸品も数多く制作しております。

陶芸品は蓮月焼と呼ばれており、手捏ねのやきものに和歌を釘彫するのが代表的な作風です。

その人気故に偽物も多いお品ものとなります。が、偽物を公認していたとされる逸話もあります。

蓮月に関して改めて調べると面白い記述が沢山あり、作品はもちろんのこと、その生涯を含め実に見所の多い人物。また別のお品ものを入手する機会がありましたらご紹介します。

明けたてばはにもてすさび暮れゆけば仏をろがみ思ふ事なし

通釈:夜が明けてきたら、粘土をもてあそび、暮れてきたら、仏を礼拝して、ほかに思うことはない。

以上、簡単ではありますが大田垣蓮月の『手捏ね 煎茶急須と煎茶碗』のご紹介でした。
この度は貴重なお品ものをお譲りいただきありがとうございました。この場をお借りしてお礼申し上げます。

大田垣蓮月(おおたがきれんげつ)
1791年、京都の三本木に生まれる。俗名はのぶ。生後すぐに大田垣光古の養女となる。1823年に知恩院で剃髪、蓮月を名乗る。その後、詠んだ和歌を記した陶器を制作。それが「蓮月焼」としてかなりの人気を得る。しかし蓮月は飢饉の際に喜捨をするなどし、自身は質素な生活を好んだ。生涯で2度の結婚と4人の子どもをもうけるも、全て早くに死別してしまう。1857年12月10日に85歳で逝去。
和歌では貞心尼ていしんに(越後)、千代女ちよじょ(加賀)に並ぶ三大女流歌人の一人である。

ORIGENでは急須や茶碗を始め、様々な煎茶道具を探しております。
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