本日の素材美シリーズも今回で最後となります。
vol.5はITALYのガラス花瓶とJAPANの竹花籃のご紹介です。
数色の色ガラスによるストライプが美しいお品もの。
切り抜くと真っ直ぐに伸びたストライプが抽象画のようです。
こちらは細い竹材が細かく編み込まれています。
見えない部分に異なる太さの竹が使われる徹底ぶり。約1~2mmの竹を編み込んだとても繊細な一品です。
実験を兼ね発注した合成写真(社内デザイン部へ)ですが、意味ありげなコンセプチュアルアート風写真になりました。
こちらが全貌。ヴェネツィアン・グラスの花瓶です。ヴェネツィアン・グラスといえばイタリアの世界的なガラスブランド。
箱やサインが無いため、作者はわかりませんがモダンな造形感覚を感じさせる洗練された一品。
ムラーノ島の無名の職人が作ったものかもしれません。
そして、こちらの竹鶴花籃は竹工芸の名跡である田辺竹雲斎作。
本作は二代竹雲斎のものになります。伝統的な技法を踏まえつつも明るい竹材を用い、重さを感じさせない造形は竹本来の素材が活かされた一品。ぽってりした形は愛嬌があって乙ですね。
初代が明治期に大阪堺に居を移し、当代は四代田辺竹雲斎。初代から四代までの作風を見比べると面白い。
関西に多く作品が残されており、ちょうど初代作の花籃を手に入れたので次回のBlogでご紹介させていただきます。
http://chikuunsai.com/profile/second/
以上簡単ではありますが、ヴェネツィアン・グラスの花瓶と二代田辺竹雲斎の竹鶴花籃のご紹介でした。
本日の素材美シリーズは素材や質感を通し、古いものの魅力をご紹介いたしました。
国や時代も様々で、大切に保管されていたものから忘れられずっと眠っていたもの、中には打ち捨てられていたものまでありますがどれも趣のある貴重なお品ものばかりです。
貴重なお品ものをお譲りいただきありがとうございました。この場を借りてお礼申し上げます。
弊社では長い年月を経たものを探しておりますので、経年によるキズや風化は味や景色として評価いたします。
古くよごれたものやこわれたものでも価値がある場合がございます。お品ものの状態に関わらずお気軽にご相談ください。
古美術品などの骨董品を中心に古い家具から時代建具といったものまで幅広くお取扱いしております。
本日の素材美 vol.1;侘び寂び
本日の素材美 vol.2;杢と黄銅
本日の素材美 vol.3;いのりとひかり
本日の素材美 vol.4; Seiji & Koimari
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