こんにちは。スタッフNです。
梅雨の気配を感じるこの頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。
本日は大阪市平野区にお住まいのお客様より、お譲りいただいた戦前の純銀製葉書入れをご紹介いたします。
梨地仕上げの素地に打ち出しで桃の意匠が施された見事な一品。
果実や葉先に見られる微かな色合いの変化は、経年変化によるものか、それとも意図的に施されたものなのでしょうか。
いずれにしても、時を重ねた銀ならではの魅力を感じます。
この葉書入れを制作した「宮本商行」は明治13年(1880年)創業の日本で初となる銀製品専門店です。
創業当初は、外国人向けの煙草入れや象嵌の額などを取り扱っていましたが、贈答用としての銀製品の需要が高まり宮本商行の名が広く知れ渡るようになります。
確かな技術と美意識に裏打ちされた製品は、皇室や外務省、諸官庁からの用命を受け記念品や優勝杯などの制作を担ってきました。
令和になった現在も「⾼級だけではなく、本当に良いもの、永く⼈に使ってもらいたいもの」という創業当初の精神が受け継がれています。
宮本商行の哲学や職人の心意気が込められたお品ものを手にするたびに、時代の空気や手仕事の温もりが伝わってきます。
この度は大切なお品ものをお譲りいただき、誠にありがとうございました。
品名:純銀製葉書入れ
産地:宮本商行|東京銀座
時代:昭和初期頃
公式サイト↓
宮本商行
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