こんにちは。スタッフNです。
梅雨の訪れが間近に迫り、不安定な空模様が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
本日は大阪府堺市にお住まいのお客様よりお譲りいただきました、松濤軒原平製の煎茶器揃についてご紹介させていただきます。
青々と生い茂る木々と幹に留まる雉が瑞々しく描かれた煎茶器。
呉須と辰砂で彩られた絵付けからは、風がそよぐ情景が目に浮かびます。
本品を作陶した松濤軒原平は安政2年(1855)に創業した清水焼の窯元で、陶磁器の製造から電気碍子の製造へと時代の変遷を経て、現在は不動産賃貸事業を営む日興開発株式会社としてその歴史を受け継いでいます。
特に急須のデザインが興味深く、角張った形の珍しい持ち手をしています。
また、湯冷しの持ち手は龍を模しており敢えて意匠を変えたのか、職人の遊び心とこだわりが伝わってきます。
お譲りくださったお客様も、お茶の席でこの煎茶器揃を手に取りながら珍しい意匠に話題を弾ませていたのではないかと想像いたします。
この度は大切なお品ものをお譲りいただき、誠にありがとうございました。
品名:染付辰砂草花雉図煎茶器揃
産地:松濤軒原平製|京都府東山
時代:安政二年-明治後期
公式サイト↓
日興開発株式会社
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