五月のもの 『大楠公 三ッ鍬形 御兜』平安友真作

2021.05.01 Category :


今日から五月。上半期も残すところあと一ヶ月となりました。

昨年と同様に今年も予想のできない状況が続き、あっという間に時間が過ぎていったような感覚です。

特に小さなお子様のおられる家庭ではただでさえ、慌ただしい日常に加え

コロナウイルスの影響による急激な生活様式の変化で端午の節句の準備どころではない状態なのではないでしょうか。

今年は節句の飾り物を諦めた人は少なくないのかもしれません。

もしそういう方がこの記事を見ていただいているのならば、このBlogのTOP写真をプリントアウトして飾っていただければ幸いです。(他の写真は著作権があるので無断使用・転載を禁じております)

お品ものは鎌倉時代末から南北朝時代にかけて活躍した武将楠木正成こと大楠公(だいなんこう)の兜を模したミニチュア置物

鉄錆地二十四間小星兜と言われる様式のものです。

材質にこだわり細かい部分まで手を抜かず精巧に作られており、鋳物による大量生産の兜置物とは似て非なるものです。

真鍮や鉄などの仕上げ方はパーツごとに選ばれ、吹返やしころ部分はきっちりとした漆塗りによるもの。紐も一本一本丁寧に。

今日からはGW。出来るだけ人混みはさけ、油断せずにしっかりと感染防止に備えたいと思います。

日本史上で最も優れた戦術家として知られる楠木正成

彼が今の時代に生きていたとするならば、どの様な策を打ち出すのだろうか。

兜置物は本来は家を継ぐ男の子の為のものですが、兜には病気や怪我から身を守るという意味が込められています。

気を引き締めるという意味も込めて、今は時期に拘らずに飾っておきたいお品ものです。

以上、簡単ではありますが出張買取りさせていただいた平安友真作の『大楠公 三ッ鍬形 御兜』のご紹介でした。

この度は数ある買取店の中から弊社にご依頼いただき、誠にありがとうございました。この場をお借りしてお礼申し上げます。

ORIGENでは季節を感じる飾物や置物を探しております。
古美術品などの骨董品を中心に時代家具や建具まで幅広く取り扱っております。

丁寧な査定をお約束。古いものの売却はORIGENにお任せください。

お品ものの買取や売却に関してのご相談はお電話またはメールフォームよりご相談ください。
よろしくお願いいたします。



ORIGEN purchased Dr. Land’s original products.

2021.04.30 Category :


長方形の平べったい金属製の本体に茶色の革が貼られた箱のようなもの。

写真好きならすぐにわかるお品ですが、そうでなければ簡単にはわからないかもしれません。

本体には何も書かれておらず、ヒントはありません。

一体なんだかわかりますか?

お弁当箱に見えた人もいるかもしれません。

説明から分かった方もおられるかと思いますが、実はカメラです。

それも世界中に愛好家のいる名機

本体の上のでっぱりを引き上げると…

大胆に立体化。

画期的で素晴らしいfolding設計。
ポラロイド社の誇る名機。その名もSX-70

複数のモデルがあるSX-70ですが、本機は1972年製のFirst modelでORIGINALと呼ばれる一台です。

シルバーボディにブラウンレザーがとてもカッコいいです。

デジタルカメラでは当たり前のことですが、フィルムカメラでは撮影後に現像工程があり、画像が見れるまでに数日かかるのが当たり前でした。

その常識を変えたのがポラロイド社です。

ポラロイド社の創設者ランド博士の当時3歳の愛娘が「どうして撮影した写真がその場でみえないの?」
という素朴な疑問を投げかけたのがポラロイドフィルム開発の動機だそうです。

3歳でこの疑問を抱くのも凄いですね。

僕はぎりぎりフィルムカメラ世代ですので、何の疑問も抱きませんが、デジタルネイティブ世代にとってはある意味、愛娘の言葉に同意できるのかもしれません。

人気のあるカメラなので、仕入れたら即売れるSX-70

ただ、特殊なカメラゆえの難点が……

それは、専用フィルムが無いと動作確認ができないという点。
これが難儀なんですよね…
機械式のカメラならば電池いらずで基本的な部分の動作確認ができるのですが、ポラロイドカメラの場合はバッテリー内蔵フィルムカートリッジが必要となるのです。
これが8枚撮りで4,000円ほどとなかなかお高い。

ですので、基本的に完動品かどうかは外観から判断することになります。

独特で美しい空気感を表現するカメラなのでどんな風に写るか楽しみです。

早速、取り寄せた専用フィルムでテスト撮影。

像が浮かび上がってくるまでのわくわけする時間もポラロイド写真の魅力のひとつ。

全体的に薄紫に変化してきました。

なかなか像が現れないな~

放置

真っ白……

なっなぜだ…試しに4枚を撮影しようとすると、今度はうんともすんとも言わなくなりました……

残念ながら、カメラ本体になんらかの不具合があるようです。
外観が極美品だったため、完動品と見込んで買取りさせていただいたので少し残念でしたが、半世紀も前のカメラですのでこればかりは仕方がありませんね。

余談ですが、2008年2月に一度フィルム製造中止の発表。2010年2月に熱心ファンの存続活動の甲斐あって「The Impossible Project」が立ち上がり、ポラロイドフィルムの開発・再生産が始まりました。

originalの革ケースも付属。

飾るだけでも絵になるカメラですが、折角なので専門店に修理を頼んでみようと思います。

また撮影できた際にはご紹介します。

以上、簡単ではありますが出張買取りさせていただいたポラロイド社の名機SX-70のご紹介でした。

この度は数ある買取店の中から弊社にご依頼いただき、誠にありがとうございました。この場をお借りしてお礼申し上げます。

ORIGENではフィルム時代のカメラやレンズといった古い写真機材を探しております。

動かないカメラやダメージがあるものでも遠慮なくご連絡ください。

丁寧な査定をお約束。古いものの売却はORIGENにお任せください。
お品ものの買取や売却に関してのご相談はお電話またはメールフォームよりご相談ください。
よろしくお願いいたします。



本日の出張買取り in 阿倍野区

2021.04.27 Category :


本日は大阪市阿倍野区のお客様より、お譲りいただきましたお品もののご紹介です。

新型コロナウイルスの影響により、長引く巣ごもり生活の中、こつこつ整理されたものを買取りさせていただきました。

頂物で一度も使ったことのないものや、数回だけ使用したものなど、木箱に入った陶器や漆器が中心です。

使う機会は少ないけれど、人から頂いたものは、なかなか無碍にできないもの。

そんな中、「使ってくださる方のもとに行けばものが喜ぶ」と思い切ってご依頼いただきました。

信楽焼
四代高橋楽斎作 信楽扇面皿
ご依頼者様は長年、プロの料理人としてご活躍されていた方。作家ものの器など、お店で使えそうなものも多数お持ちでした。

輪島塗
菊沈金吸物椀
二客欠けており、不揃いでしたが綺麗な塗椀でしたので買取りさせていただきました。

今回お譲りいただいたものの中では一番有名なもの。
有田焼
十三代酒井田柿右衛門
染錦 柿文湯呑
こちらは柿右衛門窯のもので、柿右衛門本人作ではありませんが、柿右衛門だけに柿の文は人気のある文様です。

その他にも常滑焼の茶器や京焼の花瓶などをお譲りしていただきました。

有名作家ものだけでなく、進物や贈答品といったものでもお気軽にご相談ください。

以上、簡単ではありますが出張買取りさせていただいた陶器や漆器などのご紹介でした。

この度は数ある買取店の中から弊社にご依頼いただき、誠にありがとうございました。この場をお借りしてお礼申し上げます。

ORIGENでは作家ものや時代ものだけでなく、進物や贈答品といったものも取扱いいたしております。

「処分するには忍びない」と思われましたらどんなものでも遠慮なくご連絡ください。

丁寧な査定をお約束。古いものの売却はORIGENにお任せください。
お品ものの買取や売却に関してのご相談はお電話またはメールフォームよりご相談ください。
よろしくお願いいたします。



今日の一品 瓢鮎図は禅問答か大喜利か。

門真市にお住まいのお客様より、古い根付をお譲りしていただきました。

困り顔のふんどし姿の男がなにやら不思議なことをしています。

よく見ると男は瓢箪を両手に持って、大きな鮎の上に跨っています。※「鮎」はナマズの意

鮎はなんともとぼけた表情で我関せずといった面持ち。

さて、この男は一体、なにをしているのでしょうか。

実はこれ、室町時代に考えられた図。その名を瓢鮎図ひょうねんずと呼びます。

時は室町時代
四代将軍・足利義持が「丸くすべすべした瓢箪で、ぬるぬるした鮎を抑え捕ることができるか」という禅問答を考えたことから生まれた図です。

この問いには、当時の知恵者である高僧名僧でも頭を悩ませたそうな。
現代ならば大喜利のお題として、ひとボケかまさなければならないですね。

ところで、根付とは煙草入れや印籠といったものを腰から下げる時に帯から落ちないようにするためのもの。
江戸時代に大流行した装飾品で、非常に手のこんだものは美術品としての価値があります。
意匠も緻密な彫刻が施された超絶技巧系のものから、遊び心たっぷりの語呂合わせ言葉遊び系まで多種多様です。

今回のお品物は禅問答系。
当時、これを持っていた人はインテリ系の人だったのかもしれません。
そうやって当時これを腰に提げていた人のことを想像するのが楽しくなるもの古いものの魅力ですね。
無銘のお品ものなので作者はわかりません。
制作年代は江戸時代後期かと思われます。
超絶技巧ではありませんが、困った表情と滑稽な様を上手く形にしていると思います。

さてさて、私も明日は鮎を捕まえにでも行こうかな。

以上、簡単ではありますが『瓢鮎図根付』のご紹介でした。
この度は大切なお品ものをお譲りいただきありがとうございました。この場をお借りしてお礼申し上げます。

ORIGENでは根付を始め、様々な和小物を探しております。
古美術品などの骨董品を中心に時代家具や建具まで幅広く取り扱っております。
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よろしくお願いいたします。



季節のもの『銀製桜御所車帯留』柳川光明作

2021.03.29 Category :

東大阪市石切町にお住まいのお客様より、雅で品格のある帯留をお譲りしていただきました。

今の季節にぴったりで大変に高貴でおめでたいお品ものです。

『銀製桜御所車帯留』

御所車の車輪と満開の桜を組み合わせた吉祥文様の帯留です。

御所車とは平安時代に身分の高い皇族や貴族だけが乗ることのできた牛車のことです。

そのことから富や高貴さを意味する日本の伝統的文様として様々なお品ものにその文様が施されます。

同じく、桜にも高貴という花言葉があります。

車輪は赤銅に金象嵌仕上げ。桜は銀で細かい部分まで丁寧に作られています。

デフォルメされた車輪は平面的ながらも今にも回りだすかのような躍動感に満ちた図案です。

対して桜は僅か8mm程の厚みでありながら非常に立体的で奥行きある仕上げとなっています。

意図的に平面と立体を組み合わせることで、より強い視覚的効果が生まれ、小さなものにも関わらず強い存在感を放っています。

また、このふたつのモチーフを合わせた作者は回り続ける車輪に永遠を。咲いてすぐに散る桜には瞬間を。
「ふたつの意味を見たのかな」と想像させる一品です。

作者である柳川光明については資料が乏しく、詳しい経歴は不明。
帯留などの和装小物に類例があることから彫金小物を得意とした彫金家のようです。
明治後期〜大正頃の作品と思われる。

以上、簡単ではありますが『銀製桜御所車図帯留』のご紹介でした。
この度は大切なお品ものをお譲りいただきありがとうございました。この場をお借りしてお礼申し上げます。

ORIGENでは帯留を始め、様々な和小物を探しております。
古美術品などの骨董品を中心に時代家具や建具まで幅広く取り扱っております。
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よろしくお願いいたします。



今日の一品『武比古作 宝船置物』

2021.03.22 Category :


大阪市北区の会社経営者様よりご依頼をいただき、関武比古作の『銀製 宝船置物』を買取りさせていただきました。
縁起物として顧客の方から頂いたものだそうで、応接室に飾っておられましたが会社をたたまれることになり、「どなたか次の方の元に」とお譲りしていただきました。

銀の打出しで細かい部分まで丁寧に造られたお品物です。
船首の鳳凰はなかなか凛々しいお姿。

船体には米俵・打出の小鎚・珊瑚・小判・分銅・隠笠・隠蓑・軍配・鍵などの財宝が山のように積まれております。
軍配には天下泰平の文字。
泰平であります様に。本当に願います。

さまざまな貴金属美術工芸品を制作しておられる関工芸株式会社のお品もので本作は初代関武比古作となります。
宝船以外では銀製のヨットや扇子置物の他、金製の動物置物やレリーフ作品なども有名です。

長い間、ご商売を続けてこられた方の元にあった宝船。
良い方にご縁があります様に。

以上、簡単ではありますが初代武比古作の『銀製宝船』 のご紹介でした。
この度は大切なお品ものをお譲りいただきありがとうございました。この場をお借りしてお礼申し上げます。

ORIGENでは銀製置物を始め、様々な金・銀製品を探しております。
古美術品などの骨董品を中心に時代家具や建具まで幅広く取り扱っております。
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よろしくお願いいたします。



屋根裏の格言『SMALL GAINS BRING RICHES IN.』

2021.03.16 Category :


大阪市住吉区のお客様から骨董品買取りのご依頼をいただきました。

住吉区といえば和歌山と大阪を繋ぐ熊野街道の通る歴史ある町であり、住吉神社の総本社である住吉大社があることで有名です。

戦禍を免れた地域が多くあり、大阪市内にも関わらず、大通りから住宅地に入ると古くは江戸時代から明治・大正・昭和初期の建物も僅かながら未だ残されている地域です。

弊社のある天王寺区から近い距離ということもあり、ご依頼いただく機会の多い地域です。

今回はそんな住吉区にある空家の建替えに伴い家財品を処分するということで、ご依頼をくださいました。
写真の古い陶器やガラスの食器類は物置きとして利用されていた屋根裏に放置されていたもので、買取りさせていただいた当時のままの姿です。

使わなくなってから随分と長い間眠っていたようです。
包紙の新聞紙の日付は昭和28年。つまり68年間ずっと眠っていたことになります。
埃がかなり積もっています。
お世辞にも綺麗とは言えませんが、綺麗に清掃するのは大好きなので興奮します。
保管状況やお品ものの状態に自信が持てないお客様もおられるかもしれませんが、汚れていても遠慮なくお気軽にご相談ください。

見違えるほどに綺麗になりました!
細かい部分はブラシで丁寧に洗い落とし、染み付いた汚れは洗剤と漂白剤で落とせばガラス本来の綺麗な姿に。
大正時代のお品もので三つ入れ子で販売されたもの。全てカケ・ヒビが無い完品でした。

名称:プレスハート文三つ入れ子鉢
製造方法:プレスガラス
製造時期:大正期
メーカー:伊藤徳硝子製造所

お次は何やら英語が書かれているガラス皿。

SMALL GAINS BRING RICHES IN.
和訳すると…塵も積もれば山となる。
掃除前の姿を考えるとある意味、説得力のある格言ですね…
見込みのSの字はメーカーの頭文字でもありますが、ドルのマークをイメージしたデザインになっており、格言に合わせてお金を意味しています。

名称:輪線に格言入り青色皿
製造方法:プレスガラス
製造時期:明治末~大正初期
メーカー: 製硝合資会社
SEISHOSHA(明治二十二年創業)

以上、簡単ではありますが明治から大正期のガラス皿と鉢のご紹介でした。
この度は貴重なお品ものをお譲りいただきありがとうございました。この場をお借りしてお礼申し上げます。

ORIGENでは古いガラス製品を始め、様々な時代物を探しております。
古美術品などの骨董品を中心に時代家具や建具まで幅広く取り扱っております。
丁寧な査定をお約束。古いものの売却はORIGENにお任せください。
お品ものの買取や売却に関してのご相談はお電話またはメールフォームよりご相談ください。
よろしくお願いいたします。



今日の一品『平戸焼 染付郡鶴文 沈香壺』

2021.02.09 Category :


今日の一品は江戸末期頃の『平戸焼 染付郡鶴文 沈香壺』をご紹介いたします。

こちらは大阪市阿倍野区のお客様よりお譲りしていただきました。

白磁の壺に藍で空に羽ばたく九羽の鶴の姿が丁寧に描かれております。

一羽一羽異なった姿で羽ばたく鶴は職人による手描き。壺の局面にバランス良く配置し、フリーハンドで描くには卓越した技能が必要です。

残念ながら欠損していますが、この壺は沈香壺と呼ばれるもので本来は蓋があります。

中に香木を入れ、客人がきた際に蓋を開け、香りでおもてなしするために用いられた壺です。

ちょうど花を咲かせた紅梅と取り合わせてみました。

江戸時代のものと聞いて驚かれるかもしれませんが、「祖母が持っていた花器類を」と、査定をいただいた際に既製品の中に光る一点として見つけました。

親から子へと引き継がれたものが時を経て、昭和の既製品の花器に紛れて姿を見せるのが面白い。蓋が無くなって花器として用いていたのでしょう。良いものは長い時間を経ても残ってくれます。

紅梅は昨年に別のお客様よりいただいたもの。空家になり、しばらく世話ができなかった為にかなり弱っていた鉢植えをいただきました。

植木の手入れが分からず夏場にはさらに悪化させてしまいましたが、逞ましいもので厳しい暑さと寒さに耐え、綺麗な花を咲かせてくれました。

白・藍・紅が清らかな気持ちにさせてくれます。

以上、簡単ではありますが『平戸焼 染付郡鶴文 沈香壺』 のご紹介でした。
この度は貴重なお品ものをお譲りいただきありがとうございました。この場をお借りしてお礼申し上げます。

ORIGENでは古美術品などの骨董品を中心に時代家具や建具まで幅広く取り扱っております。
処分するのには忍びないと思われましたら内容・数量を問わずお気軽にご相談ください。
丁寧な査定をお約束。古いものの売却はORIGENにお任せください。
お品ものの買取や売却に関してのご相談はお電話またはメールフォームよりご相談ください。
よろしくお願いいたします。

平戸焼/三川内焼

長崎県佐世保市三川内 (みかわち。三河内) で産する磁器。三河内 (みこうち) 焼ともいう。安土桃山時代,平戸藩主松浦 (まつら) 鎮信が朝鮮人陶工を連れ帰って,平戸市山中町に御用窯を開いたが,元和8 (1622) 年2代松浦隆信のとき三川内に移され現代まで続いている。作品は茶器,酒器,花器が多く,精巧な白磁,青磁を産する。唐子絵を染付けたものは特に有名。

https://kotobank.jp/word/平戸焼-121589
(コトバンクより)



今日の一品 『七草香炉』 青鳳作

2021.01.29 Category :

今日の一品は青鳳作の『七草香炉』をご紹介いたします。

こちらは大阪府枚方市のお客様よりお譲りしていただきました。

草花と共に蝶やキリギリスといった小さな昆虫も細かく彫金されており、とても優雅な一品です。

秋の七草かと思いましたが、花の種類が判然としないものもあるので季節を問わずお楽しみいただける一品かと思います。

香炉は「観ること・香ること」と日常的に楽しめるのでいいですね。

私も季節や気分で取り替えて楽しんでいます。

網代編の竹籠形もいいですね。

材質は銀900。 1000が純銀ですので10%別の金属が加えられております。

銀は少し前に比べ、倍以上の価格となっており価値が高まっています。

状態も良好で共箱のお品で高評価となりました。

以上、簡単ではありますが青鳳の『七草香炉』 のご紹介でした。
この度は貴重なお品ものをお譲りいただきありがとうございました。この場をお借りしてお礼申し上げます。

ORIGENでは銀製香炉を始め、様々な銀製品を探しております。
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青鳳(せいほう)
本名は内島市平、富山県高岡市生まれ。彫金家。1928年、高岡工芸学校にて教諭として勤務。国会議事堂銅扉装飾金具仕上げに従事したり、ベルギー万国博覧会にて名誉大賞を受賞するなどしている。



陶磁器・美術品・建築関連の古書をお譲りしていただきました!

2021.01.28 Category :


骨董品収集が趣味だった方のご家族様より、陶磁器や美術品関連の古書をお譲りしていただきました。

半分は日本の陶磁器や美術品の本ですが、残りの半分は中国・韓国の建築物の専門書。こちらはお目にかかる機会が少ない本で資料的価値があります。

淡交社の日本のやきものシリーズや小学館の名宝シリーズはあまりお値段のつけられない古書になるのですが、今回は会社の閲覧資料に加えたかったので買取りさせていただきました。
ですので、毎回買取りするのは難しい可能性があります。

最近はネット検索で済ませることが多くなりましたが、いい加減な情報も多く、調べるのに時間はかかりますが、やはり本の方が信頼できます。

また今回の本は土門拳といった著名な写真家が撮影したカラー図版が多いのも魅力的です。

資料的価値があるかも?と思われましたら是非、お気軽ご相談ください。

ORIGENでは骨董品など古美術を中心に様々な古いお品ものを査定・買取りしております。
陶磁器・工芸などの骨董品・美術関連をはじめ、建築・写真関連の古書もご相談ください。
丁寧な査定をお約束。古いものの売却はORIGENにお任せください。



今日の一品 『手捏ね 煎茶急須と煎茶碗』 大田垣蓮月作

2020.09.25 Category :

大阪市中央区のお客様よりお譲りしていただきました。

ご親戚の方の趣味が骨董品蒐集だったそうです。今回、建物の処分に伴う整理時にご相談くださいました。

色々と細かく拝見させていただいている中、水屋の中の木箱に目が止まりました。

箱を開けてみると…

凡そ片手にすっぽりと収まる小さな丸い急須。

細かい貫入のある土肌が柔らかな、風情ある一品です。

轆轤などの道具を使わず手捏ね(てずくね)という方法で成形されています。

胴には何やら文字が刻まれています。

蓮の花の形をした蓋のつまみは繊細に作られています。

揃いの茶碗五客は貫入から柔らかな陶土へとお茶が染み込むことによって作り出された絶妙な色味となっています。使い込み具合によってそれぞれ一点もの。

作者は江戸時代後期の尼僧であり、著名な歌人である大田垣蓮月。

歌人としての評価もさることながら陶芸品も数多く制作しております。

陶芸品は蓮月焼と呼ばれており、手捏ねのやきものに和歌を釘彫するのが代表的な作風です。

その人気故に偽物も多いお品ものとなります。が、偽物を公認していたとされる逸話もあります。

蓮月に関して改めて調べると面白い記述が沢山あり、作品はもちろんのこと、その生涯を含め実に見所の多い人物。また別のお品ものを入手する機会がありましたらご紹介します。

明けたてばはにもてすさび暮れゆけば仏をろがみ思ふ事なし

通釈:夜が明けてきたら、粘土をもてあそび、暮れてきたら、仏を礼拝して、ほかに思うことはない。

以上、簡単ではありますが大田垣蓮月の『手捏ね 煎茶急須と煎茶碗』のご紹介でした。
この度は貴重なお品ものをお譲りいただきありがとうございました。この場をお借りしてお礼申し上げます。

ORIGENでは急須や茶碗を始め、様々な煎茶道具を探しております。
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よろしくお願いいたします。

大田垣蓮月(おおたがきれんげつ)
1791年、京都の三本木に生まれる。俗名はのぶ。生後すぐに大田垣光古の養女となる。1823年に知恩院で剃髪、蓮月を名乗る。その後、詠んだ和歌を記した陶器を制作。それが「蓮月焼」としてかなりの人気を得る。しかし蓮月は飢饉の際に喜捨をするなどし、自身は質素な生活を好んだ。生涯で2度の結婚と4人の子どもをもうけるも、全て早くに死別してしまう。1857年12月10日に85歳で逝去。
和歌では貞心尼ていしんに(越後)、千代女ちよじょ(加賀)に並ぶ三大女流歌人の一人である。



今日の一品 『長閑形銀張釣 鐵瓶』 平安三徳堂造

2020.09.16 Category :

大阪府箕面市にお住まいのお客様より、ご自宅の建て替え工事に伴うお道具類の整理の際に出張査定のご依頼をいただきました。

長年受け継がれてこられた様々なお道具類があり、一点一点細かく査定させていただきました。

今回ご紹介する一品は未使用で保管されていた平安三徳堂の鉄瓶です。

長閑形と呼ばれる最も正統な姿をしており、鉄地は白肌に仕上げられております。また、釣(掴手)部分は銀張が施されており、格調高い鉄瓶となっております。

重厚感のある紫斑銅に梅型の銀摘みもとても上品です。

鉄瓶には象嵌や文様の凝った別誂のものから普段使いのものまで色々とありますが、今回ご紹介した鉄瓶のような正統派のものは飽きが来ず、長く愛用できる気がいたします。

直ぐに使い始められ、一から育てられる未使用品でしたので高評価につながりました。

使用品ですと錆びているもの、蓋や箱の無いものも多いですが、そういった状態であっても是非ご相談ください。

以上、簡単ではありますが平安三徳堂の『長閑形銀張釣 鐵瓶』のご紹介でした。
この度は貴重なお品ものをお譲りいただきありがとうございました。この場をお借りしてお礼申し上げます。

ORIGENでは鉄瓶を始め、様々な金属工芸品を探しております。
古美術品などの骨董品を中心に時代家具や建具まで幅広く取り扱っております。
丁寧な査定をお約束。古いものの売却はORIGENにお任せください。
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今日の一品 『漢瓦楽一字純銀火舎 耳付香炉』三浦竹泉・秦蔵六造

2020.09.14 Category :

大阪市平野区より、お祖母様が遺されたお品ものの出張査定のご依頼いただきました。

お茶道を嗜んでおられたそうで、お茶道具を中心にご遺品を細かく査定させていただきました。

中でも高く評価させていただいたものが、『漢瓦楽一字純銀火舎 耳付香炉』です。

京焼の名跡である三浦竹泉と鋳金家として名高い秦蔵六による合作。

両家ともに江戸期より技を継承し続ける名跡です。

やきもの、金工とそれぞれのルーツと言えば、中国。この作品からは両氏の中国陶磁器、青銅器への憧憬を感じます。

青磁釉と陰刻技法が明時代の龍泉窯の青磁香炉のごとく、火屋部分は漢時代の瓦当を模した形式となっており、両氏に共通する思想と見事な技によってしか結実しえない逸品かと思います。

以上、簡単ではありますが三代三浦竹泉と四代秦蔵六による合作『漢瓦楽一字純銀火舎 耳付香炉』のご紹介でした。
この度は貴重なお品ものをお譲りいただきありがとうございました。この場をお借りしてお礼申し上げます。

ORIGENでは香炉を始め、様々な香にまつわるお道具を探しております。

古美術品などの骨董品を中心に時代家具や建具まで幅広く取り扱っております。
丁寧な査定をお約束。古いものの売却はORIGENにお任せください。
お品ものの買取や売却に関してのご相談はお電話またはメールフォームよりご相談ください。よろしくお願いいたします。

三浦竹泉(みうらちくせん)
京焼(清水焼)の窯元・名跡。
三代竹泉:1900年生まれ。初代竹泉の末子。兄二代竹泉が早世し、兄の子息も幼少だったため1921年に襲名。1931年に四代に家督を譲るも「竹軒」と号し製作を続ける。当代は5代。

秦蔵六(はたぞうろく)
江戸期から続く鋳金家の名跡。
四代秦蔵六:1898年生まれ。江戸末期からの「蔵六」の名と鋳金技法を継承した。二世蔵六に師事。技術保存資格者。京都金属工芸協会長をつとめる。1984年12月1日、87歳没。

漢瓦(かんが)
漢時代の瓦。先端部分(当)に様々な文字や図といった装飾が施されている。



ORIGENの所蔵品が博物館に収蔵されました。

2020.09.09 Category :

大正七年。今から約百年前にスペインかぜと呼ばれるパンデミックが起こったそうです。このパンデミックが契機となり一般化したと言われる衛生マスク。その時代からやや時代が下る昭和初期のマスクを、出張買取にお伺いしたお家の古い家具の引出しの中から見つけ、今年の3月にブログで紹介させていただきました。

実はこのマスクが北海道にある浦幌うらほろ町立博物館に収蔵されることとなりました。『コロナな時代のマスク美術館』という企画展を開催するにあたり、古いマスクに関する資料を探していた同博物館の学芸員の方がブログに目を止めてくださり、連絡をいただきました。興味深いものを見つけたと思いブログでご紹介したものの、まさか博物館に収蔵されるとは思いませんでした。

昭和初期という物の無い時代だったためか、古い家具の引出しに大切に仕舞われておりました。70年以上前のものとは思えないほど綺麗です。布マスクのため繰り返し利用できるので使い捨てではありませんが、紙箱と包紙が完全な状態で残されているものはそれほど多く無いのかもしれません。当時の個性的なパッケージが目を惹きます。もしかすると、デザインが気に入って捨てずに残して置いたのかもしれません。

内山武商店が1923年(大正12年)発売した『壽マスク』(商標登録品第1号)の後継品と思われる福壽ふくことぶきマスク。国産初期マスクのひとつとして展示されています。

弊社に保管しているよりも、歴史資料として保管・展示されるのが一番です。

8月1日から9月27日まで開催されている『コロナな時代のマスク美術館』に全国から集められたマスクとともに展示されています。

新型コロナウイルス感染症は未だ終息の見通しが立たず、コロナ以前の生活が思い出せないほど社会に変化を与えました。もはやこれまでの生活を取り戻すことは不可能とさえ感じます。

一刻も早い安全なワクチンや治療薬の登場が待たれますが、今できる感染対策はマスクをはじめ、基本的な衛生管理しかないのかもしれません。私自身は感染症対策の科学的知見はありませんが、マスクは飛沫は抑えられると信じています。

ORIGENでは出張査定時におけるマスクの着用と手指のアルコール消毒を引き続き徹底して続けて参ります。よろしくお願いいたします。

・浦幌町立博物館URL:https://www.urahoro.jp/chosya_shisetsu/kokyoriyo/museum/

・NHK札幌放送局手作りマスクが語り継ぐURL:https://www.nhk.or.jp/hokkaido/articles/slug-n4a18e0ad1191

・前回のブログはこちら

記事内の3枚目と4枚目の写真は、浦幌町立博物館の方が撮影してくださいました。マスクは今後適切に保管されるとのことで嬉しく思っております。この度はお声がけくださり誠にありがとうございました。末筆にはなりますが、心より御礼申し上げます。



今日の一品 心斎橋 羽田製『石肌砲口宝珠銀瓶』

2020.08.31 Category :

本日は大阪市東住吉区のお客様より、出張買取りにてお譲りしていただいたお品ものをご紹介いたします。
玉葱の様なぽってりとした形におちょぼ口のような注口のついた愛嬌のある純銀製の銀瓶です。
生前、お爺さまがよく使われていたものだそうで渋みの出た風情ある趣きです。

丸みのある形からぴゅっと飛び出したシャープで絶妙な角度の注口は湯切れがとても良さそうです。

アケビの蔓を用いた掴手は使い込むほどに手に馴染み、美しい飴色への経年変化も楽しみのひとつ。傷みやすい自然素材に補強も兼ねた細い銀針金がアクセントになっています。

かつて、大阪の心斎橋にあった羽田貴金属店が製造販売した銀瓶で品質も良く評価の高いお品ものです。本品は蓋裏にある羽田製・純銀の刻印の他に設立記念と受け取られた方の名前も刻印されております。固有名詞などの刻印は無い方が望ましく、やや評価が下がってしまいますが、刻印があっても問題はありません。

愛嬌のある形ながら、経年変化によるいぶし銀への変色が風格を与えています。自然素材のアケビの掴手は銀の重みのある印象を和らげるだけでなく、熱を伝えにくく、手に馴染み普段使いにも適した素材です。手にすっぽりと収まる大きさも魅力的で毎日愛用したくなる一品です。

以上、簡単ではありますが心斎橋羽田製の銀瓶のご紹介でした。
この度は貴重なお品ものをお譲りいただき誠にありがとうございました。この場をお借りしてお礼申し上げます。

ORIGENでは銀瓶を始め、様々な銀製品を探しております。
古美術品などの骨董品を中心に時代家具や建具まで幅広く取り扱っております。
丁寧な査定をお約束。古いものの売却はORIGENにお任せください。
お品ものの買取や売却に関してのご相談はお電話またはメールフォームよりご相談ください。
よろしくお願いいたします。



今日の一品 香器『待春』帖佐美行作

2020.07.31 Category :

大阪市西淀川区のお客様よりお譲りしていただきました。

独特な形の香炉。

銅に銀鍍金を施し、鏨で可愛らしい蝶と水玉文を彫刻しています。

作者は文化勲章受賞者であり文化功労者の彫金家帖佐美行氏です。

作品名は『待春』

白檀のやさしい香りが漂ってきそうな爽やかな香炉です。制作年代は1980年代頃と思われます。

香炉は実用的で人気のあるお品ものです。

こちらの香炉は見た目も可愛らしいのでお香が苦手な方は飾って楽しむのも良いかもしれません。

最近、お香に少し凝っているので、しばし楽しんでから次の方にお譲りしたいと思います。

以上、簡単ではありますが帖佐美行の香器『待春』のご紹介でした。
この度は貴重なお品ものをお譲りいただきありがとうございました。この場をお借りしてお礼申し上げます。

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帖佐美行(ちょうさよしゆき)
1915年鹿児島県出身。1930〜38年まで彫金家小林照雲に、1940年からは彫金家海野清に師事。

1966年日本芸術院賞受賞。[1]

1969年日展理事に就任。

1974年日本芸術院会員になる。

1975年日展常務理事に就任。

1987年文化功労者、1993年文化勲章受章。



He is back.

2020.05.15 Category :

時計修理の専門店にオーバーホールを依頼していたGrand Seiko 61GSが帰ってきました。

見事に復活。

内部の傷みが激しい不動品でしたが、職人さんの腕のお陰で時を刻み始めました。

GrandSeikoHI-BEAT(Ref.6146-8050)Cal.6146A 1972年製

48年前の時計です。ハイビートの小刻みで軽快な稼働音がとても心地よい時計です。

文字盤は濃紺色。

この濃紺色の文字盤については色々と調べたのですが、確かな情報が掴めませんでした。

Grand Seikoに詳しい知人二人に聞いたところ、

「現行のGrand Seikoは多種多様なカラーの文字盤があるが、本来は白・アイボリー系統だけで濃紺色のものは無い。つまりこれは後塗りと呼ばれるもので文字盤の傷んだGrand Seikoを海外で再塗装して再販したもの」

という意見と

「これは紛れものくオリジナルの文字盤。キングセイコーがバラエティに富んだモデルを販売していた時期に高位機種であるGrand Seikoも特殊なモデルをいくつか作った。この時計もその中のひとつで、濃紺文字盤カットガラスの風防どちらも紛れもなくオリジナル」

との2つの意見に別れました。私はGSオタクでは無いのでどちらが正しいのか分かりませんが、実物をルーペで細かく見た上での印象では後者の意見が正しいような気がいたします。

そして、私としては文字盤がオリジナルか否かよりも、この文字盤固有の特徴が堪らない。

前回のBlogを見ていただいた方の中にはお気づきになった方もおられるかもしれませんが、濃紺の文字盤全体に退色による色の変化と銀色の斑点が無数に現れており、さながら星空のようです。

銀色の斑点は湿気に晒されたことが原因による浮き錆ですが、光の当たる角度で表情が変わる様は曜変さながら。

見方によっては文字盤の傷んだジャンク品に見えるかもしれませんが、偶然によって生まれたここにしかない一本。長い時間が生み出した特別な美しさがあります。

ヴィンテージウォッチの世界ではROLEXのトロピカルダイヤルに代表するような美しい経年変化は時計の価値を高める要素になる場合があります。

この一本もそのひとつ。不動品や傷みのあるお品ものでも本来の価値以上のものがあるかもしれません。



空家のお悩みご相談ください

2020.04.28 Category :

新型コロナウイルスの感染拡大が深刻化し、非常事態宣言が発出されて20日以上が経過しました。長期化するにつれ、精神的な疲れが日増しに大きくなっています。

私の場合はスタッフはリモートワークなので誰もいない会社と倉庫で品物の整理やメンテナンスをして日々を過ごしております。

未だ収束の見えない状況下であり、先行きの見えない状況はとても不安ですが、なんとか踏ん張ってこの困難を乗り越えねばなりません。

微力ではありますが、お役に立てることがございましたら遠慮なくご相談ください。

本日は空家のご相談に関して。

外出自粛中にご自宅や空家のお片付けを進められる方も多いのではないでしょうか。

通常であれば3月から4月にかけての時期はお引越しに伴う家財整理などが多く、出張査定や空家の家財整理に関するご相談が一年の中で最も多い時期です。

新しい生活や環境へのスタート時期にまさかこのような事態になるとは想像もしておりませんでした。

今は外出や人との接触を避けるのが大事な時です。依頼がないのはつらいですが、緊急事態宣言の解除後、そしてコロナウイルスの収束後に迅速に対応できるよう体調管理を含め、しっかりと準備しておきたいと思います。

ORIGENでは空家にある古いお品ものの買取り査定はもちろんのこと、家財道具のお片付けのご相談も承っております。

関西では2年前の2018年には大きな自然災害が相次ぎ、そして今年は新型コロナ。。

2018年の大阪府北部地震・台風第21号の被害は甚大でした。未だに爪痕が残されているお家も沢山あります。古い建物が好きでこの仕事を始めた者としては一瞬にして貴重な建物や風景が失われるのには胸が痛みます。

老朽化による取壊しやリフォーム時のご依頼では「少しでもどこかで再利用できるものがあれば」と建具や古い照明器具、貴重な古材のなどの買取りに関するご相談を多くいただいております。

古い建物の取壊しを予定されている方がおられましたら一度ご相談ください。まだまだ活かせるものがあるかもしれません。

こちらは以前に訪問したことのある木々に覆われた蔵をジオラマで再現してみました。

昨年は数件の蔵整理のお手伝いをさせていただきましたが、中には半世紀以上の間、閉ざされたままとなっていた蔵もありました。

長年、大切なものを守ってきた重厚な蔵戸は開けるだけでも一苦労。

分厚い土と漆喰で仕上げられた蔵は耐火性・耐久性が高く、きちっとメンテナンスをすれば百年以上も持つと言われています。ですが、その工法や職人の減少ゆえに補修や修繕といった維持管理が難しくなっているのが現状のようです。

こちらは幹線道路に残る古い町屋を再現してみました。

時代の流れで周囲の建物が建て替えられていくなか、昔の姿のまま残っている町屋を時々見かけます。当時の街並みを想像することができる貴重な存在。

査定の移動中や散歩中にこういった建物を見つけるとついつい想像が膨らみ見入ってしまいます。

歴史ある建物や蔵の中には時代や用途のわからないものが沢山保管されていることがあります。

ORIGENでは一点一点、細かく拝見し価値あるものを見落とさないよう丁寧な査定を心掛けております。古い建物の建て替えや蔵整理をお考えの方はお気軽にご相談ください。

今回は鉄道模型でこれまで実際にお伺いした古いお家や街並みを再現してみました。ファインダーを覗きながら何度も細かな調整をし、過去に見た景色を再現してみました。

いつの日かジオラマではなく、本物の歴史ある建物の修復や保存に関わってみたいと思っています。

出張査定の約半数が空家の売却や取壊し前のご依頼という事もあり、これまで多数の古いお家にお伺いしてきました。

これまでの経験を活かしてお役に立てるよう努めて参りますので空家のことでお悩みがある方がおられましたらお気軽にご相談ください。

古美術品などの骨董品を中心に古家具や時代建具まで幅広く取り扱っております。
丁寧な査定をお約束。古いものの売却はORIGENにお任せください。
お品ものの買取や売却に関してのご相談はお電話またはメールフォームよりご相談ください。
よろしくお願いいたします。



新型コロナウイルスによる営業状況とマスクの歴史

2020.03.30 Category :

新型コロナウイルス感染症の影響による営業状況をお知らせいたします。

初めに、新型コロナウイルスに感染された方におきましては一日も早く快方に向かわれることをお祈りし、心よりお見舞い申し上げます。

ORIGENの営業状況

現時点では来店・出張査定ともに通常通り営業しておりますので、安心してご依頼いただけます。

日頃の手洗い・うがい・アルコール消毒の徹底と査定時にはマスクを着用してお伺いいたします。

万が一、査定員やスタッフに体温の上昇や新型コロナウイルスへの感染が疑われることがありましたらご予約いただいているお客様には直ぐにご連絡いたします。

今のところ、上記のような症状はございません。

新型コロナウイルスが猛威を振るっている最中、査定にお伺いしたお家の古い家具の中から出てきたレトロな紙箱。凄いタイミングで発見したので、少し調べて見ました。スターマスク・文化マスク・福壽マスクの三点。昭和の手書きのイラストと時代を感じるネーミングセンス。

三点の中で唯一の逆文字の福壽マスクだけ中身が残っていました。おそらく、この中では一番古い。昭和初期のものと思います。包紙の状態からすると数回使用したもののようです。大事に保存されていました。

メーカーはTOKYO.T.U.SHOTEN.

調べてみると内山武商店という情報がヒット。1923年(大正12年)発売された『壽マスク』が商標登録品第1号に認定されたメーカーです。

福の字が前に付いているので1923年以降の製品かと思います。実用新案特許の番号が記載されているので調べてみましたが情報が見当たりませんでした。登録商標や実用新案特許の表記から新規性を強調したかったのが伝わってきます。

今から約100年前の1918年はスペインかぜと呼ばれるインフルエンザ・パンデミックが起こった年。人類史上最悪の伝染病と言われており、世界中で約5億人が感染し、日本でも約39万人の方が死亡したそうです。今よりも人・物の往来が少なかったであろう時代にこれほど感染者が多いのは驚きです。

このインフルエンザ・パンデミックをきっかけにマスクが注目されるようになったそうです。当時は主に工場用の粉塵よけマスクしかなかったようです。ウイルスの流行によりマスクメーカーが乱立し、それでも供給が追いつかず、粗悪な製品が多かったようです。

今は粗悪なものすら手に入りませんが。

色は黒色。パッケージからわかるように当時は黒色のものが一般的だったようです。足袋の素材に使われる黒朱子(くろしゅす)が使用されています。足袋メーカーがマスク需要に勝機を見出し製造したからなのか。黒の方が汚れが目立たないので採用されたのか。

少し前までは奇抜な印象さえあった黒いマスクですが、最近では見慣れてきました。当時は実用的な意味があったのではと思います。

高級素材である黒朱子の生地はまだしっかりとしています。紐通し部分も真鍮のハトメで仕上げられており丈夫で長持ち。

口の当たる部分にはセルロイドが使用されています。マスクは粉塵よけとして作られ始めた歴史があり、初期の頃はこの部分は金網で作られていたとのこと。しかし、金属だとすぐに錆びてしまうことからセルロイドが使われるようになっていったそうです。通気性の向上の為と粉塵よけマスクのなごりと思われるが、通気孔はロゴマーク。果たして、この部分には意味があるのか。

自社のオリジナリティの強調と丈夫な素材で丁寧な仕上げのマスクからは当時のものづくりの活気が感じられる。また商品名やパッケージデザインからは文化という言葉の意味する新しい価値観の息吹が感じられます。

世界中で感染者が増え続ける状況の中、日本も同様に感染者が増え続けております。つい先日まで他人事のように考えていましたが、お店のある恵美須町付近では観光客の姿を見なくなりました。連日報道のある通り、都市部のロックダウンなどの可能性も現実味を帯び始め、新型コロナウイルスによる影響が日増しに大きくなっています。出来るだけ早い終息を願うと共に日頃の感染予防を徹底して参ります。

今後、営業状況に変更がある場合には改めてBlogにてご報告いたします。



今日の一品『唐津作太郎茶碗』 人間国宝 十二代中里太郎右衛門窯

2020.03.24 Category :


店舗査定のご依頼をいただき、住吉区からご来店くださいました。
ご実家にあった太郎右衛門窯の『唐津作太郎茶碗』をお持ちしていただきました。作太郎という方が注文したことからこの名前がついた湯呑み。
前回の唐津旅行記で紹介したばかりの中里太郎右衛門窯のお品ものとなりますが、バリエーションに富んだ唐津焼の面白さをお伝えするのにうってつけですのでご紹介させていただきます。

絵唐津:日本初の絵付けと言われ、唐津焼を代表するもの。鉄絵具を使用し、動植物などの身近なモチーフを素朴なタッチで描かれる。
黄唐津:木灰釉をかけてやいたもの。酸化炎で黄唐津になる。還元炎では青くなり、青唐津となる。

斑唐津:素地の成分や燃料により、青や黒の表面に斑点ができる。伝統的手法の1つ。
黒唐津:鉄分の多い釉薬を使用する。発色は成分などにより異なるが、総称して黒唐津と呼ぶ。

朝鮮唐津:2種類の釉薬を使用し、高温で焼き上げるもの。2色が溶け合う様子(景色)が見所。
粉挽唐津:素地が半乾きのうちに化粧土をかけることを粉引技法という。朝鮮では古くからの技法だが、唐津焼では近代から。

高台にあるこちらの丸3つの窯印は陶房でお弟子さんが作った印です。
釉薬の違いで様々な表情を楽しめる唐津焼。
普段使いとして六客の異なる形や釉薬を日替わりで楽しんだり、家族でそれぞれ自分のものを決めるのも良いかもしれません。
意識した訳ではないのですが、今日の一品シリーズで湯呑紹介が続いていますので、今度は別の一品をご紹介できるようにいたします。
以上、簡単ではありますが先日、買取りさせていただきました十二代中里太郎右衛門窯の唐津作太郎茶碗のご紹介でした。
この度は貴重なお品ものをお譲りいただきありがとうございました。この場をお借りしてお礼申し上げます。
古美術品などの骨董品を中心に時代家具や建具まで幅広く取り扱っております。
丁寧な査定をお約束。古いものの売却はORIGENにお任せください。
お品ものの買取や売却に関してのご相談はお電話またはメールフォームよりご相談ください。
よろしくお願いいたします。
十二代 中里太郎右衛門(なかざとたろうえもん、法号・中里無庵 なかざとむあん)
1895年、佐賀県唐津市出身。
父の11代中里太郎衛門(天祐)の死により昭和2年に太郎右衛門を襲名。
昭和4年から佐賀と長崎の古唐津窯跡発掘調査を始め、
その後独自に作り出すことになる「タタキ技法」を研究する。
海外での展示にも多く出品し、
紫綬褒章の受賞や重要無形文化財保持者(人間国宝)になるなど輝かしい功績を収めている。
唐津焼(からつやき)
近年の研究では、1580年代頃に岸岳城城主の羽田氏の領地で焼かれたのが始まりとされる。
その後に豊臣秀吉による朝鮮出兵で朝鮮の陶工を連れ帰り、その技術を取り入れ、生産量が増加。
明治以降は藩の庇護を失い衰退するが、中里無庵(人間国宝)が復活させた。
「用の美」を備え、使用して完成するとのことから「作り手8分、使い手2分」と言われる。