今日の一品

2017.06.17 Category :

今日の一品はこちら↓

これは李朝後期の飴釉十面取壺です。
こちらは大阪市内のお客様より買取させて頂きました。よく残っていた!
李朝とは李氏朝鮮の略で1392年~1910年までの間、朝鮮半島を統一していた最後の王朝のことです。
やきものでいう李朝と言えば白磁をイメージしますが、後期に流行した飴釉もなかなか乙です。

庶民の日常生活で使われていた雑器ですので粗雑で荒々しい造りです。飴色の釉薬、面取りの大胆さ、作為のない素朴さがいいですね。
当時大量生産されたものですが、既に100年は経過しているのに加え、雑器であるゆえ状態の良い品物は多くはありません。

おかきの表面のような美味しそうな。。。

切り弓で大胆にザッと削り落としたのだろうか。。製作風景の写真でもあればいいのですが。100年前だと写真は既にあるので調べたら出てくるかもしれませんね。

高台。

蓋がないものが多いのですが、無事でございます。

上から見てもいいですね。花器としてお使いになる方が多いようですが、せっかく蓋も無事なので、何か備蓄して頂きたい。