大切なもの売却代行 from TENRI

2019.10.25 Category :


「父の蒐集した美術品や骨董品の整理に関してご相談させていただきたい」

大阪府在住のお客様より、奈良県のご実家にある美術品・骨董品の売却のご依頼をいただきました。
今年に入ってから、蒐集品や収蔵品の売却を検討されているお客様からご相談いただくことが増えてきました。

美術品や骨董品の売却は一度限りの経験になる方がほとんどですので、慌てず慎重に検討することをお勧めいたします。
弊社では『買取り』だけではなく『売却代行』という選択肢もご提案しておりますので、お品ものに適した売却方法のご提案が可能です。

今回は実際にお伺いした際の写真と共に『大切なもの売却代行』に関してご紹介させていただきます。

「父が蒐集したものが奈良の実家に沢山あり、どうやって整理していけばいいものか… なかなか整理が進まず…」

私もいつの日か、同じ境遇になるのでは…と、ご依頼者様であるお嬢様からのご相談をお聞きしながら将来を案じておりました…

聞けば、お父様が定年退職後にインターネットオークションや古美術店で蒐集した絵画や骨董品の整理をされたいとのことでした。その数約150点。どこからどのように手をつけたらいいかが分からず引き取り先を探している中、弊社の事を見つけていただきご相談くださいました。

画像2枚目:ベルナール・ビュフェ『東大寺大仏殿』、竹下夢二『黒船屋』、唐三彩・石仏など


収集品のジャンルが多岐に渡るため、私ともう一人の信頼の置けるバイヤーと2名で実物を拝見しに伺いました。作品を拝見しながら蒐集したお父様をはじめ、ご家族皆様とご相談しながら売却方法をご提案していきます。
有難いことに収蔵品のリストをご用意していただいておりましたので、売却プランの提案がスムーズに進みました。作品の内容が不明の場合はこちらでリストを作成いたします。

画像3枚目:平山郁夫『飛天』(軸装リトグラフ)、 神崎淳『古都暮色』(リトグラフ)など


リストと照らし合わせながら作品の状態を確認し予想落札価格リストを作成していきます。
作品の状態は売却額に大きく影響するため、慎重な確認が必要です。また、真贋の判断が難しい場合は専門機関に鑑定を依頼することも可能です。

画像4枚目:中島千波『照蓮寺の荘川桜』(リトグラフ)


今回のご依頼品は絵画類を中心に掛軸、仏像、デザイナー家具など多ジャンルに渡りました。
工芸品や複製品もありましたが、一括してお任せいただけましたので単体では取り扱いが難しいものも複数まとめることで売却することができました。

ご愛蔵品や価値の気になるお品ものをお持ちの際には是非ご相談ください。

お品ものの内容や点数にもよりますが、2週間〜1ヶ月前後を目安に売却いたします。
詳しくは、お電話もしくはお問い合わせフォームよりお問い合わせください。

この度は大切なお品ものの売却をご依頼いただきありがとうございました。
初めて取り扱う作品もあり貴重な経験となりました。この場をお借りしてお礼申し上げます。

これまでも蒐集家のご家族からのご依頼や蔵の整理などを任された経験がございます。
納得のいく売却方法をご提案いたしますので美術品や骨董品などの整理でお困りの際にはORIGENにご相談ください。

※お品ものの内容やお取引条件によってはお預かりができない場合がございます。
※ホームページ内にあるリユース・リサイクル部門・ネットオークションでの売却代行は現在承っておりません。



止まった時間

2019.10.11 Category :


査定の際に見つけた古いアルバムに貼り付けられた一枚の写真。
昭和30年代頃と思われる時計宝飾店のショーウィンドウを写したものです。
腕時計や置時計、指輪などが陳列されています。
今でも時々商店街や街角で見かける昔ながらの個人商店。
廃業された時計店に残されたものの買取りと整理のご依頼をいただきました。

大阪市内で時計や眼鏡・宝飾品を扱うお店を長年営まれていたようですが、いつ頃から営業されていたか等、正確なことはわかりません。
というのも、今回はお家の方からのご依頼ではなく、その成年後見人である司法書士の方からのご依頼だったからです。

成年後見制度とは、判断能力が不十分なため契約等の法律行為を行えない人の代わりに後見人が契約の締結・財産の管理等を代理する制度です。
成年後見人の方より聞いたお話では成年被後見人の方が高齢になられ認知症を患い介護施設に入居されたとのことでした。
ご家族がおられなかったため、裁判所の許可のもと不動産の売却や財産整理を進めているとのことでした。

小さいものだと1mm程の部品。よくもこんな小さいものを正確に作れるなと感心してしまいます。
古い箱にしまってあった修理部品よりゼンマイやテンプ・秒針など。

長年使われた年季の入った修理道具。
表面のメッキが剥がれるほど使い込まれていますが、まだまだ現役の道具達です。
ここまで風合いが出るには長い時間が掛かります。長年、修理職人をされていたのでしょう。
使いやすいよう特殊な改造がされているものなどもありました。
こじあけ・オープナー・ハンマー・ドリルスタンドなど。

・CHRONOMETER JUVENIA 16 JEWELS 4ADJUSTS 100291 SWISS
・TANIT 15 JEWELS 4ADJUSTS SWISS
・ULYSSE NARDIN LOCLE 537615 SUISSE
・SEIKOSHA ADJUSTED 36477904 JAPAN
・CHRONOMETER SEIKO JAPAN
・CITIZEN Alarm 19 JEWELS PHYNOX
・OMEGA AUTOMATIC Seamaster DE VILLE SWISS MADE
・SEIKO CHRONOMETER 15 JEWELS 635 JAPAN
・LONGINES 17 JEWELS Cal.25.173 5ADJ 5669323 SWISS
いずれも不動。
壊れた時計が引出しに仕舞い込まれていました。
腐食したものの多くは水の侵入によるものでしょうか。現代の時計のような防水機能のない時代です。
修理の時のパーツ取り用に残していたのかもしれません。

今回の案件はご相談があってから作業完了まで約6ヶ月程の期間を要しました。
買取り査定や整理のお見積もりを提出し、裁判所の許可が出るまで一定の期間がかかります。
また作業中に価値のあるものが見つかった場合はその都度、成年後見人の方への確認が必要となります。

成年後見人の方の立会いのもと金庫を解錠をした際に証書や権利書などの書類に埋もれて保管されていた古いジュエリーケースを発見しました。
角は擦り切れ、ずいぶん年季の入った箱です。

開けると中には指輪が沢山保管されており、一同びっくり!
お店の在庫が金庫に保管したままになっていました。
カラフルで大きな石が印象的なレトロなデザインですが、製品としての販売が難しいため、品位別に計量し地金価値での買取りとなりました。
それにしても発見時に付けられていた値札を見ると金相場が今の1/4以下。ずいぶん上昇していますが金相場の上昇は世界の情勢不安と関係しているので気が気でない。

話がそれましたが、長年大切にされていたものや資産価値の高いものを無事発見できよかった。
長年住まれていた住居でもあるので処分するものも沢山ありましたが処分に関しては協力業者の力に頼りました。
特殊な案件でしたので全ての作業が完了するか不安もありましたが、無事終了し達成感を得られたいい経験となりました。
ご相談いただきありがとうございました。この場をお借りして御礼申し上げます。

弊社ではご相談内容に応じた細やかなお取引に努めております。
古美術品などの骨董品を中心に古い家具から時代建具といったものまで幅広く取扱いしております。
丁寧な査定をお約束。古いものの売却はORIGENにお任せください。よろしくお願いいたします。



職人礼賛 数寄屋建築金物

2019.09.14 Category :


菊、竹丸、小判、黄銅、赤銅、陶器に桑材と形も材質も様々な金物。
縁あって大阪の老舗建具店様からご依頼いただき、工房に残っていた金物などをお譲りいただきました。

数寄屋建築の建具を専門にされていたことから珍しい金物がずらり。竹や陶器のものは金物と呼んでいいのかわかりませんが。。。
陶器のものは青磁のものと染付のもの。染付は絵付けが施され手間のかかったお品ものです。茶室などに使う特別注文かも知れません。

数寄屋建築の名工として高名な平田雅也氏との関わりも深かったとのことで、残された金物はどこかの名建築の建具に使われたものの残りかも知れません。
職人が高齢になったことや時代の流れで廃業されていますが、貴重なお話を聞くことができました。

そんな珍しい金物の中でも、今回一番ツボに入ったのがこちらの一品。
これがなんという金物かご存知でしょうか。
意外と身近にある金物でどなたでも触れたことのある金物です。
建具に取り付けられる金物で名称は「押板」と呼びます。バネの力で自然に元の位置に戻る扉の手で押す部分に取りつける金物です。

黄銅のベースに1mm程の桐の薄板が貼り付けられています。実はここがツボでして。一般的なものは表面には何も貼られていません。
数寄屋建築に馴染むよう職人がわざわざ貼り付けたものです。
金物に板を貼りつけたものと言えばそれまでですが、建具の細部へのこだわりが感じられる仕事です。
聞けば、建具の小口や細部への徹底的なこだわりが認められ、当時の著名な建築家からの注文が後を絶たなかったそうです。

自宅建物は平田雅也氏の設計。町中にあることを忘れさせるような素晴らしい設計でした。
建替えの為に取壊しが決定していましたが、部材の一部は新しい建物に使われるとのことで安心しました。
金物以外には工房に残されていた鑿や鉋といった職人の道具類や建物に取り付けられていた希少な一枚板などをお譲りいただきました。

古い建築物には長い時を経た味わい深い天然木や当時の建築装飾品など希少なものが当時のまま残されていることがあります。

当時の職人が選び抜いた木材やこだわり抜いた装飾品をそのまま壊してしまうのはとても残念なことです。活用できるものはごく一部かもしれませんが次の時代に引き継げるよう努めていきたいと思っています。

築年数70年前後の家屋の改修・解体工事の際にはぜひ、ご相談ください。

弊社では長い年月を経たものを探しております。古美術品などの骨董品を中心に古い家具から時代建具といったものまで幅広くお取扱いしております。
丁寧な査定をお約束。古いものの売却はORIGENにお任せください。よろしくお願いいたします。



He is his father. CHIKUUNSAI I TANABE 初代田辺竹雲斎 竹花籃

2019.09.05 Category :


前回のBlogでご紹介しました竹工芸家二代田辺竹雲斎の師であり、また実の父である初代田辺竹雲斎の作品をご紹介いたします。本日の素材美 vol.5; Glass & Bamboo

1877年-1937年 明治-昭和時代前期に活躍しました。
摂津尼崎藩出身。堺に工房を据え名工として確固たる地位を築きました。
現在は四代目が田辺竹雲斎の号を襲名しております。当代から見て曽祖父にあたります。

見事な編み込み。百年物の飴色の竹材がなんともいえぬ古色の美。
初代は自宅近くの竹細工を営む家の影響で竹に興味を持ち始め、若干12歳で名工初代和田和一斎に弟子入りしています。時代が違えど12歳で職人としての道には進むということは想像しがたい。

堂々のお姿
本作は大正期の作品。残念ながら箱の蓋が欠損しており作品名がわかりません。
ですが籃の保存状態は完璧。竹は決して弱い素材ではありませんが、細い竹ひご故に経年の劣化が見受けられる作品も少なくありません。本作は百年前の当時の姿を伝えている貴重な逸品です。

田辺竹雲斎の公式HPでは初代から四代までの作品が見られます。
型にはまらない、それぞれの独自性を探求されています。
http://chikuunsai.com/first/

以上、簡単ではありますが初代田辺竹雲斎の竹花籃のご紹介でした。
この度は貴重なお品ものをお譲りいただきありがとうございました。この場をお借りしてお礼申し上げます。

弊社では田辺竹雲斎の作品を探しております。古美術品などの骨董品を中心に古い家具から時代建具といったものまで幅広くお取扱いしております。
丁寧な査定をお約束。古いものの売却はORIGENにお任せください。よろしくお願いいたします。