お持ち込み査定 from 吹田市 蔵に眠っていた刀鍔

2019.11.18 Category :


大阪府吹田市からお持ち込み査定にご来店いただきました。
「蔵の整理をしていて見つけた刀鍔です」と古びた木箱に入った沢山の鍔。

取りだしてみると古い鍔が九点と柄頭と縁が三振り分入っていました。
鉄製の刀鍔はかなりの赤錆が。。。柄頭と縁は銅製で保管状態も良好。江戸時代の姿を今に伝えています。

微かに見える銘は山城國住・盛家作。
鉄地 金象嵌 腐食により図柄不明 江戸時代
直径70mm厚み5mm

月を銀平象嵌、スッポンを銅高肉象嵌で仕上げた月とスッポン図の鍔
無銘 鉄地 金銀銅象嵌 江戸時代
直径68mm厚み4mm
夜空に浮かぶ月を眺めるスッポンがどこか寂しげで哀愁が漂う。

こちらは今回の中で一番大きな鍔で在銘品ですが、錆が激しく毛彫された銘が全く見えません。鯉に施された鍍金が鉄地の腐食で薄くなっています。
鯉の滝登り図 在銘 鉄地 鍍金金銀象嵌 江戸時代
直径80mm厚み4mm

今回お譲りいただいた刀鍔は保存状態が良ければ高く評価できるものでしたが、錆による劣化が強く評価が低くなってしまいました。時代のあるものなので残念でしたが鉄地の内側まで錆が進むと表面がボロボロと剥がれてしまい修繕が難しくなってしまいます。
表面的な錆で、なんとか修繕できそうな二点は我流ですが、再生に挑戦してみようと思います。上手くいったら後日こちらでご紹介いたします。

http://www.mus-his.city.osaka.jp/news/2019/tousougu.html
ちょうど今、大阪歴史博物館で昭和を代表する刀装具コレクター・刀装具研究者の勝矢俊一氏のコレクションの一部が展示されています。桃山・江戸期の名品が多数展示されています。
私も見にいってきましたが、象嵌や透かしの技術もさることながら、洒落の効いた図案と画面の構成力が凄い。鍔師達がしのぎを削って創作していた時期の作品は尖に尖っており、一見の価値ありです。12/1までお見逃しなく。

この度はご来店ありがとうございました。
蔵の整理をしながら少しずつお持ち込みいただけるとのことで、またのご来店を楽しみにお待ちしております。
貴重なお品ものをお譲りいただきありがとうございました。この場を借りてお礼申し上げます。

弊社では長い年月を経たものを探しております。古美術品などの骨董品を中心に古い家具から時代建具といったものまで幅広くお取扱いしております。
丁寧な査定をお約束。古いものの売却はORIGENにお任せください。よろしくお願いいたします。



2020 歴史手帳 with 玉露

2019.11.15 Category :


先日、大阪歴史博物館のミュージアムショップにて良きものを発見いたしました。
その名も歴史手帳。
過去、スケジュール帳を使いこなせず、幾度となく、買ったばかりのスケジュール帳を無駄にしてきたのでこの出会いには感動しました。

なんと全体の半分以上が歴史の勉強に役立つ資料集となっており、寺社仏閣の構造や茶道具・武具の部分名称などはイラストでわかりやすい。また史跡や文化施設の情報もありがたい。

昭和29年から販売されている歴史ある手帳です。こんないいものがあるとは知らなかった。。。

茶器は先日、堺市の古いお宅からお譲りいただきたもの。陰陽紋の宝瓶とメダカの紋様が可愛らしい煎茶碗。

玉露にはやや大きいがカフェイン中毒の私にはちょうどいい。
光に透かすとうっすらとメダカの影が玉露の中に。

可愛らしい茶器をお譲りいただきありがとうございました。
さて、もう少しで12月です。今年もあっという間でしたが、いい手帳も見つけましたし最後まで走り抜けたいと思います。
年末に向けて、ご自宅の整理をされる方も多いかと思います。整理の際に古いものが出てきたら是非ご連絡くださいませ。

弊社では長い年月を経たものを探しております。古美術品などの骨董品を中心に古い家具から時代建具といったものまで幅広くお取扱いしております。
丁寧な査定をお約束。古いものの売却はORIGENにお任せください。よろしくお願いいたします。



職人礼賛 数寄屋建築金物

2019.09.14 Category :


菊、竹丸、小判、黄銅、赤銅、陶器に桑材と形も材質も様々な金物。
縁あって大阪の老舗建具店様からご依頼いただき、工房に残っていた金物などをお譲りいただきました。

数寄屋建築の建具を専門にされていたことから珍しい金物がずらり。竹や陶器のものは金物と呼んでいいのかわかりませんが。。。
陶器のものは青磁のものと染付のもの。染付は絵付けが施され手間のかかったお品ものです。茶室などに使う特別注文かも知れません。

数寄屋建築の名工として高名な平田雅也氏との関わりも深かったとのことで、残された金物はどこかの名建築の建具に使われたものの残りかも知れません。
職人が高齢になったことや時代の流れで廃業されていますが、貴重なお話を聞くことができました。

そんな珍しい金物の中でも、今回一番ツボに入ったのがこちらの一品。
これがなんという金物かご存知でしょうか。
意外と身近にある金物でどなたでも触れたことのある金物です。
建具に取り付けられる金物で名称は「押板」と呼びます。バネの力で自然に元の位置に戻る扉の手で押す部分に取りつける金物です。

黄銅のベースに1mm程の桐の薄板が貼り付けられています。実はここがツボでして。一般的なものは表面には何も貼られていません。
数寄屋建築に馴染むよう職人がわざわざ貼り付けたものです。
金物に板を貼りつけたものと言えばそれまでですが、建具の細部へのこだわりが感じられる仕事です。
聞けば、建具の小口や細部への徹底的なこだわりが認められ、当時の著名な建築家からの注文が後を絶たなかったそうです。

自宅建物は平田雅也氏の設計。町中にあることを忘れさせるような素晴らしい設計でした。
建替えの為に取壊しが決定していましたが、部材の一部は新しい建物に使われるとのことで安心しました。
金物以外には工房に残されていた鑿や鉋といった職人の道具類や建物に取り付けられていた希少な一枚板などをお譲りいただきました。

古い建築物には長い時を経た味わい深い天然木や当時の建築装飾品など希少なものが当時のまま残されていることがあります。

当時の職人が選び抜いた木材やこだわり抜いた装飾品をそのまま壊してしまうのはとても残念なことです。活用できるものはごく一部かもしれませんが次の時代に引き継げるよう努めていきたいと思っています。

築年数70年前後の家屋の改修・解体工事の際にはぜひ、ご相談ください。

弊社では長い年月を経たものを探しております。古美術品などの骨董品を中心に古い家具から時代建具といったものまで幅広くお取扱いしております。
丁寧な査定をお約束。古いものの売却はORIGENにお任せください。よろしくお願いいたします。



He is his father. CHIKUUNSAI I TANABE 初代田辺竹雲斎 竹花籃

2019.09.05 Category :


前回のBlogでご紹介しました竹工芸家二代田辺竹雲斎の師であり、また実の父である初代田辺竹雲斎の作品をご紹介いたします。本日の素材美 vol.5; Glass & Bamboo

1877年-1937年 明治-昭和時代前期に活躍しました。
摂津尼崎藩出身。堺に工房を据え名工として確固たる地位を築きました。
現在は四代目が田辺竹雲斎の号を襲名しております。当代から見て曽祖父にあたります。

見事な編み込み。百年物の飴色の竹材がなんともいえぬ古色の美。
初代は自宅近くの竹細工を営む家の影響で竹に興味を持ち始め、若干12歳で名工初代和田和一斎に弟子入りしています。時代が違えど12歳で職人としての道には進むということは想像しがたい。

堂々のお姿
本作は大正期の作品。残念ながら箱の蓋が欠損しており作品名がわかりません。
ですが籃の保存状態は完璧。竹は決して弱い素材ではありませんが、細い竹ひご故に経年の劣化が見受けられる作品も少なくありません。本作は百年前の当時の姿を伝えている貴重な逸品です。

田辺竹雲斎の公式HPでは初代から四代までの作品が見られます。
型にはまらない、それぞれの独自性を探求されています。
http://chikuunsai.com/first/

以上、簡単ではありますが初代田辺竹雲斎の竹花籃のご紹介でした。
この度は貴重なお品ものをお譲りいただきありがとうございました。この場をお借りしてお礼申し上げます。

弊社では田辺竹雲斎の作品を探しております。古美術品などの骨董品を中心に古い家具から時代建具といったものまで幅広くお取扱いしております。
丁寧な査定をお約束。古いものの売却はORIGENにお任せください。よろしくお願いいたします。