本日の素材美 vol.4; Seiji & Koimari

2019.07.18 Category :


本日の素材美vol.4はSeiji & Koimari
中国の青磁香炉と日本の古伊万里の皿をご紹介いたします。

一点目は中国の青磁香炉。
丸みのある胴にぽってりとした脚が愛くるしい香炉です。
龍泉窯のもので時代は明初期!と言いたいところですが、時代は下り明時代の末期頃のものと思います。
中国から世界中に輸出された龍泉窯の青磁。砧青磁(きぬたせいじ)と呼ばれる最上のものは国宝に指定されているものもあります。中之島の大阪市立東洋陶磁美術館では素晴しい青磁の逸品が見られますのでおすすめです。
窯・釉薬・胎土などの条件によって多種多様な青磁が生まれます。透き通るような澄みきった青色から深い緑色まで実に様々な色調があり、見比べるとほどに深みのある青磁釉。

本作は黄みの強い緑色であり、よく見ると釉薬が薄く胎土がやや透けて見えています。また、釉切れ・窯傷が見受けられ、明時代末期の生産数の増加による質の低下が見受けられます。
時代の判別は容易ではありませんが、実物に触れ、素材の特徴を捉えていくことが重要です。

火屋は銀製でなかなか細かい仕事をしています。蘭・竹・菊・梅の四君子図。それぞれ春夏秋冬に見頃の訪れる気品があり高潔な草花です。

二点目は古伊万里の芙蓉手皿。芙蓉手とは見込みに大きな丸窓を設け、周囲を区切りする文様構成のことをいいます。芙蓉の花に似ていることからそう呼ばれています。本作は宝尽くし文様。周囲の窓には巻物・扇子・桃などの吉祥文様がちりばめられています。

潤いのある生掛け焼成の肌。呉須の発色も豊かです。写真は実物よりも若干濃くなってしまいました。。。古伊万里という言葉を聞いたことのある方は多いと思います。国産磁器の中では最も有名な伊万里焼。江戸期のものを古伊万里と呼び、江戸初期のものは初期伊万里と呼びます。初期のものは希少性が非常に高いものでなかなかお目にかかる機会はありません。

初期伊万里とまではいきませんが、ほのかに青い釉薬が垂れています。形もやや歪で味わいのある古伊万里です。
本日紹介した青磁香炉と古伊万里の皿はやきものとしての完成度は高いものではありませんが、そういった不完全なやきものを珍重する文化が日本には根付いています。
青磁香炉は天王寺区、古伊万里の芙蓉手皿は奈良県のお客様よりお譲りいただきました。貴重なものをお譲りいただきありがとうございました。この場をお借りしてお礼申し上げます。

以上、簡単ではありますが、中国の青磁香炉と日本の古伊万里ご紹介でした。
弊社では長い年月を経たものを探しております。古美術品などの骨董品を中心に古い家具から時代建具といったものまで幅広くお取扱いしております。
丁寧な査定をお約束。古いものの売却はORIGENにお任せください。よろしくお願いいたします。

大阪市東洋陶磁美術館http://www.moco.or.jp/



医療棚や薬箪笥、古い病院や薬局のお品もの買い受けます。

2018.10.07 Category :


古い病院や薬局のお品ものを探しています。
古い物好きの中でも病院や薬局、学校ものなどは特に人気があるジャンルです。出回る機会の少ないものには自ずと希少価値が付くものです。

特に古い病院や薬局といえば独特の雰囲気を放つものが沢山あります。
私もこの仕事を始めてから古い病院や薬局には何度か買取にお伺いしていますが、未だに出会ったことのないコレクションアイテムもあります。

先日お伺いした古い薬局で見つけた戦時中のガラス薬瓶。
薬局店舗には製薬会社の陳列棚や企業ノベルティ製品、ケビント、ガラスケースなどコレクターアイテムが数多くあります。

屋根裏には戦前の薬瓶などガラスものが残されていました。物資の無い戦時中のガラス瓶の為、不純物などが多く含まれます。今見ると不完全な姿がかえって美しい。これまで見てきた中でも気泡の量が非常に多い。

病院や薬局で使われていた薬箪笥・薬棚
100杯以上の抽斗に小さな環引手が付いており、実際に使わなくても置いておくだけで迫力のある箪笥。明治期。

大正・昭和期のものになると洋風のデザイン・引手の付いたものが主流に。
大正期の洋館扉に付いていたドアノブ。

明治・大正・昭和初期に建てられた建物であれば、建具や照明、装飾金物も買取対象になるかもしれません。
特に病院・薬局などは洋館建で凝った作りのものが多く、建物に取り付けられたものも査定対象になります。
三灯シャンデリア乳白磨り切子ガラスグローブ。大正期のシャンデリアです。薄い乳白磨りガラスに花柄の切子が施されています。明治と大正期の雰囲気を併せ持った一品です。
如何だったでしょうか。写真でご紹介したもの以外にも古いものであれば幅広く取り扱いしております。作家物や古美術品以外にも価値のあるものが沢山あります。
老朽化による解体やリフォームによる交換や処分をお考えの際には是非ご相談ください。
時代を生き残った希少品買い受けます。よろしくお願いいたします。

写真1枚目
黒ケビント(6面ガラス+真鍮製植物柄エンボスグレモン錠)明治期



本日の買取 in 大阪府茨木市

2018.10.04 Category :

本日は茨木市よりご依頼いただきました。静かな住宅街でしたが、6月の大阪北部地震と先月の台風の影響による復旧作業が今でも続けられています。お伺いしたお客様のお家も瓦の落下、土壁に亀裂と大きな損傷を被られていました。2年間空家にしておられましたが、今回の災害でお家の処分を決められたそうです。正直なところ、直すのに掛かる費用を考えれば仕方ないのかも知れません。今回はそんな大変な状況の中、ご連絡いただきありがとうございました。

手許箪笥・関東長火鉢・茶器類に掛軸・着物など時代物を中心に沢山買取させていただきました。

掛軸は状態が悪くほとんど査定ができませんでしたが、一点ユニークな達磨の軸があったので纏めて買取させていただきました。掛軸に限らず状態は評価に大きく影響しますが、中には状態が悪くても高く評価できるもの、時代を経て傷みさえも味へと変化しているものなど古い物の評価の仕方は様々です。「古い・汚い・壊れている」と思っても捨てずに一度お見せください。よろしくお願いいたします。

そして私事ではありますが昨夜、車上荒らしに遭いました。。。手回しのドライバーで簡単に解錠されたようです。前日の仕入れの品物などを積んでいましたが幸い無事でした。こんなにも簡単に解錠されてしまうのには驚きです。自分は大丈夫とセキュリティ対策を怠っていた事が悔やまれます。今年の後半は地震台風車上荒らしと立て続けに不測の事態に襲われました。今年も残すところ後3ヶ月。年末まで何も起こらず、良いお正月を迎えられますように。皆様も呉々もお気をつけ下さい。



人間国宝 十四代 酒井田柿右衛門 濁手

2018.09.27 Category :


重要無形文化財 十四代酒井田柿右衛門本人作の一輪生を譲り受けました。
本人作のお品物は稀にしか出会わないので柿右衛門の基本絵付色にちなんだ背景紙を用意し撮影しました。
濁手と呼ばれる柔らかく温もりある乳白素地に繊細な筆使いで絵付がほどこされています。
以前、この濁手(にごしで)という文字と綺麗な乳白色が結びつかなく、??となったことが思い出されます。
濁手とはお米のとぎ汁に例えられつけられた名前です。

基本色は赤・緑・群青・紫・黄です。濁手にとても映える絵付色。十七世紀に確立された柿右衛門様式と呼ばれる色彩と図案構成はマイセンなどのヨーロッパ陶磁器にも大きな影響を与えました。



本人作の濁手を見て「柿右衛門の基本絵付色の背景紙で撮影すると濁手はどのように見えるのか?」と思いつき撮影してみました。
図録などの作品写真の背景は白・灰・黒色くらいしかないので、ちょっと目新しい柿右衛門の写真になったかと思います。濁手が背景色を優しく反射してくれました。個人的には最後の薄紫が絵付・濁手と一番マッチしていると思います。
余談ですが、以前から薄々気づいていた私の使用しているデジカメの弱点が今回の撮影ではっきりとわかりました。
TOP写真の赤・青が分かりやすいですが、白いものと特定の色との境界線が黒く濁るのです。
この現象はN社のデジカメ特有のものなのか、デジカメ一般のあるあるなのか??ご存知の方がいればコメントお待ちしております。
ひとまずこの現象をデジタル写真の濁手と呼ぶことにします。



ある小説家の書斎

2018.07.10 Category :


ある小説家の全集初版本の中で見つけた一枚の写真。
セピア色に加え、昭和初期の製版技術ゆえ不鮮明な画質ではありますが、主人不在の書斎を見事に切り取った一枚です。
大量の資料とおぼしき本、平積みの原稿、火鉢に掛けられた鉄瓶など、まるで演出され意図的に用意されたかのような書斎。
撮影者不詳の写真ですが、原稿の取りに来た編集者が作家の居ない間に記録したものかもしれません。
気になるお品ものを古い手彩色写真風に色づけしてみました。

明治期に流行した横浜写真のような雰囲気になりました。
セピアも良いですが、彩りを与えるとなぜかつい先ほどの風景のように感じるので不思議です。
湯を沸かし、茶を飲み、花を眺めながら創作に耽った作家が誰かわかるでしょうか??

こちらは全集第三巻に収録された玄関の写真です。こちらも建具に色づけしてみました。
玄関先の貼紙には忙中謝客「忙しいから会えません。」
誰にも邪魔をさせず、創作に集中して居たのでしょう。明治二十五年東京生まれ。日本を代表する小説家です。

ちょっともじって遊んでみました。下手な字ですみません笑
うちの場合は忙中謝客というより、買旅謝客「買取りに出かけているのでおりません」となります。
不在のことが多い為、お持込み査定をご希望のお客様は事前にご連絡くださいませ。ご迷惑をお掛けし申し訳ありませんがよろしくお願いいたします。
小説家の正体は下のタグの中に隠れています!



出張買取 in 加古川市・宝塚市

2018.06.14 Category :


兵庫県の加古川市・宝塚市のお客様よりご依頼いただきました。
水屋・本棚・飾り台・オールドマルニのティーテーブルなどの古家具や国鉄の銘板などを買取させていただきました。

マルニ木工の初期マークがプリントされたティーテーブル
以前ブログで紹介したことがあるマルニよりも古いもので、このマークは1933-1952年まで使用されていた初期マークです。

MARUNI WOOD WORK
フリーハンドでデザインされた左右非対称な親しみあるマーク

汚れているものの、70-80年以上経過したものとは思えないほど、ぐらつきもなくしっかりしています。

楢材の飾り台。

腰上25cmくらいある立派な飾り台です。


大理石の天板がはめ込まれ、細部の意匠にも手の凝った一品です。阪神大震災前に住まれていた古い家の時代から残っていたものだそうで100年は経過している正真正銘のアンティーク

そして、こちらは国鉄に勤めていたお父様が何故か持っていた銘板(笑)
当時は今ほど色々厳しくはなかったんでしょう。「持っていても仕方がない」ということで買取させていただきました。
その他にも沢山のお品物を買取させていただきました。「加古川市ですがこれますか?」と、心配していただきましたが全然問題ありません。事前にお品物の内容をお伺いしますが全国どこでも出張いたします!
よろしくお願い致しますm(-_-)m



ORIGENの仕事:S様邸 其の一

2018.04.10 Category :


チラシを見てお問い合わせくださったお客さまと共に長年住まれたお家の整理をしています。
「祖父の代から住んでいる家を片付けたいが、何をどう整理したらいいものか、どんなものが買取対象かもわからないので相談にのってほしい」
とお電話をいただきました。見ず知らずの相手にこのようなお電話をしてくれるお客さま。ありがたい限りです。

住吉大社の近くの昔ながらの一軒家。お家に入れていただき、まずざっと拝見させて頂きました。
私「Sさんどんな感じで見ていきましょうか?」
Sさん「どうしましょうか」
私「どうしましょうか。。。」
私「とりあえずひと部屋ずつみていきましょうか」
Sさん「そうですね」
ずっと昔から家にあるものや昭和の懐かしいもの、多趣味だったお父さまの残したコレクションや道具類に日用品など。長い年月をかけてたまった品物たち。
これから月に一度か二度ほど整理のお手伝いをすることになりました。

買取の仕事は同じお客さまと会うのは一度きりということも少なくありません。
買取業だけにかぎったことではないかもしれませんが、人生のなかで何度も繰返し経験することではありません。
それゆえに、私としても一度きりで、もうお会いすることがないのかなと寂しく感じることもあります。

また、物の売買だけで終わりというのも寂しいものです。
何か、お客さんとの出会いの記憶を残したいと最近考えています。
このブログの写真のものは全てS様のお家より買い受けたものです。

取り扱っているジャンルは多岐にわたります。特別高級なものだけでなく、珍しい一点ものから、なんとも言えないものまで古いものなら幅広くなんでも拝見します。

全てのお客さまに同じことが出来るわけではありません。距離が遠い場合やお品物の内容によっても異なります。

が、「ORIGENに任せて良かった」と思っていただけるようベストを尽くします。

近々、新たなメンバーがORIGENに協力バイヤーとして加わってくれる予定です。
私ではカバー出来ないお品物の場合には信頼を置くバイヤーが査定できるようになります。

古いものに関することであればどんなことでもお気軽にご相談ください。よろしくお願いいたします。



ひとやすみは文山包種茶で

2018.03.16 Category :


茶でひとやすみが最近のマイブームです。
暖かくなったり、寒くなったり、暇になったり、急に忙しくなったり、なんだかんだと東奔西走しております。
ドタバタのちょっとした間や就寝前にいい時間を過ごせるので趣味にしたいなと思っています。ちゃんとした茶のいれ方や作法も習いに行きたいですが、今はYouTubeの見様見真似で楽しんでいます。

知人から台湾のお土産でいただいた文山包種茶。花の香のするとても飲みやすいお茶。

壷1/3の量で初回二十秒。以後四十秒。

出涸らし。もしや、美味しいのでは!?と食べてみましたがダメでした。
さて、本日はあいにくの雨ですが、査定のご依頼をいただきましたのでこれから張り切って出かけて参ります!
ご清聴ありがとうございました。

※店舗でのお持ち込み査定に関するお知らせ
店舗にお品物を持ってきていただけることがありますが、出張査定で不在のこともあるため、お持ち込みの際は事前にご連絡くださいませ。
よろしくお願い致しますm(_ _)m



自社制作HPリニューアルしました!

2017.11.12 Category :


開業時からのHPをフルリニューアルいたしました!
以前のHPも気に入っていましたが、開業当初は曖昧だった自分のイメージが少しずつではありますが、ことばになり、かたちになりはじめました。
難しいプログラムや専門的な部分はプロの方にお願いしましたが、HPのデザイン・HP内の写真撮影は全て自分たちで制作・撮影しました。
少しずつ構成を練り、何度もスタッフと打合せを繰返し作りました。一箇所毎に微調整を繰り返し、一点ずつ品物を撮影するのには時間がかかりましたが、お客さまが感じる印象と自分たちの等身大の姿にズレがないように工夫しました。とはいえ、写真のように常にスッキリと店内は片付いてはおらず、、、写真とはズレがありますが。。泣
まだまだ改善するべき箇所もありますが、少しずつ丁寧に内容を更新・充実させていこうと思います。HPに負けないように一生懸命頑張ります。よろしくお願いいたします。



古書買い受けます。

2017.09.09 Category :


書棚に眠っている本はございませんか。
近頃、古書市場が品薄傾向にあり、古書の買取を強化しております。
古書組合や古書専門バイヤーとの取引があるので専門書から漫画本に到るまで幅広い分野の取扱が可能です。
また本に限らず、古いカタログやパンフレット、ポスターなどの印刷物、古写真や絵葉書などの買取もお任せください。
紙製品ですので、ヤケ・ヤブレは当然のことです。
状態が悪くても捨てずに、ご一報ください。探している方がおられます!!

美術書・画集・写真集・デザイン・アート・建築・書道・哲学・科学・数学・宗教・経書・唐本・拓本・言語・考古学・歴史・医学・薬学・漢方・東洋医学・法学・古文書・浮世絵・古地図・古写真・絵葉書・カタログ・パンフレット・ポスター・図面・まんが・雑誌・文庫本・古い資料など。少量から書庫整理など大口の引取りも喜んでお伺いいたします。